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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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ホームレス ニューヨークと寝た男

Homme Less001

Homme Less
2014年
オーストリア、アメリカ

トーマス・ビルテンゾーン監督・撮影・製作
カイル・イーストウッド 、マット・マクガイア音楽

マーク・レイ(ファッションフォトグラファー)


Homme Less002

マーク・レイという52歳の男のドキュメンタリー映画。
トーマス・ビルテンゾーンというオーストリアの監督が密着しながら、カメラをまわす。
”Homme Less”どう受け取るべきか、、、


マークはニューヨークのビルの屋上を勝手にねぐらにしている。
眺めは良いが天気が気になる。
人目も気になる(不法侵入は罰せられる)。
ちょっと緊張しながら毎日サバイバル生活を続けていると言う。
しかし興味深いホームレスなのだ。

野心はありユーモアを持って快活に行動している。
見かけはスタイリッシュに決めて毎日、颯爽と下界に降りてゆく。

Homme Less003

公園のトイレで髭を剃ったり、ジムのロッカーを幾つも借りて、生活必需品を預けている。
時折、映画のエキストラなどをして日銭を稼いでいるみたいだ。
昔はファッション雑誌のモデルをしていたらしい。

ニューヨークの繁華街で、モデルたちに声をかけ、果敢に写真を撮り続けている。
ファッショニスタのパーティーにも出席しており、実際、有名モデルとも顔馴染みみたいだ。
やたらと綺麗なモデルが登場して、言葉を交わしたりスナップを撮ったり、名刺を渡したりと、華やかな場である。
その時の服装は決まっており、売れっ子フォトグラファーという感じでその場に溶け込んでいる。
撮った写真を、沢山の雑誌社に売り込み専属写真家のポジションを得ようと頑張っているようだ。

Homme Less004

6年間、屋根とベッドのない生活をして来たが、そろそろ見晴らしの良いニューヨークのビルの屋上生活もきつくなって来たと言う。
家も家族も持たず自由に生きる。こういう生活スタイルもあると誇らしげには言っていたが、、、。
歳をとったら屋根は欲しいし、不法侵入をビクビクしながら続けてゆくのも難しくなる。
へとへとに疲れて戻って来るようにしていると言う。
そうでないと、なかなか眠りにつけない間に余計なことを考えてしまうのだ。
飄々と生きているようでいて、かなり焦燥感は持っていることが分かる。
沢山ショーの写真やモデルの個人的な写真を撮っているが、何処に送っても写真はなかなか認めてもらえない。
ヨーロッパにも渡ったが、上手くゆかず無一文でニューヨークに戻って来たそうだ。

写真の枚数はかなり撮っているように思えるが、映画の中で彼の撮った作品を多少は見たかった。
写真自体の研究はどんな風にしているのだろう。
どういうコンセプトを持っているのか、彼自身の個性~スタイルとはどういうものなのか。
その雰囲気だけでも観てみたかった。
その辺は、ほとんど撮られておらず、彼のアーティストとしての実態は見えてこない。

大学は出ていると言っていたが、学部は何処なのか。
大概の高名な写真家は専門の学校を出てから、尊敬する写真家の助手などになり日々の研鑽を積んだ末に自分のスタイルを掴んだ上で様々な可能性を追求してゆく。
その過程が展覧会、メディアを通じて人の目にとまり、需要が生まれてゆくかたちだと思う。
そこらへんのエピソードなりシーンがごっそり抜け落ちている感がある。

彼の特異な生活スタイルやパーティでの交際などばかりが映し出され、それは良く分かったが、段々虚しくなってくる。
音楽もそれにピタリとマッチしており、、、。

Homme Less005

クリント・イーストウッドの息子のカイル・イーストウッドが音楽を担当し、ジャズベースを披露している。
間が渋くて心地よい。
この映画を一際、抒情的に上品に染上げていた。

やはり先日観た「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」を想いうかべてしまうところがある。
あのフランス人ティエリーが成功しなければ、こうなっていたかも知れない。
そして二人はとても似ている本質部分がある。
自分に酔っている点だ。ナルシスト以外の何者でもない。
アート~世界観の追及とか作品自体は全く目的ではなく、何かで一発当てたいという野心こそが主なのである。
そう考えると、ティエリーが一発当て、マークが外れっぱなしというのは良く分かることだ。
後者には、はったりをかまし自己ブランディングする戦略がない。ただ綺麗なモデルの写真を撮っているだけ。
これでは、一流フォトグラファーの上を行ったり、差別化を図ったりも出来るはずはない。
(それに成功したいという情熱もティエリーほど感じない。上手くいかないことも含め自分に酔っているのだ)。

Homme Less006

同時に思い浮かんだのは「ソール・ライター」である。
有名ファッション誌の花形フォトグラファーとして活躍していたが、広いスタジオを持つ裕福な生活を捨てストリート・スナップを撮り続けた写真家である。
彼も極貧生活に身を落とすが、マークと交錯する部分は微塵もない。
見ている世界がまるで違う為、路で遭ってもお互いに目に入らないはず。
ソール・ライターは、ただひたすら作品世界を追求し、その結果残された写真に多くの人が魅せられてゆく。

マークの関心事は他ならぬ自分自身である。
その為、この映画が最も彼のパーソナリティにも合った一番の成功作に思える。
これで売れれば、言うことなしか。
”Homme Less”の意味が沁みてくる。










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