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GOMA28

Author:GOMA28
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ベル&セバスチャン

Belle et Sebastien001

Belle et Sebastien
2013年
フランス

ニコラ・バニエ監督
ジュリエット・サレ脚本
セシル・オーブリー『アルプスの村の犬と少年』原作
主題歌”Belle” ZAZ

フェリックス・ボッスエ、、、セバスチャン(孤児)
チェッキー・カリョ、、、セザール(セバスチャンの祖父)
マルゴ・シャトリエ、、、アンジェリーナ(セバスチャンの姪、パン屋)
ディミトリ・ストロージュ、、、ギヨーム(医者、レジスタンス)


”ベル&セバスチャン”と聞いて直ぐに頭に浮かぶのは、グラスゴーのロックバンドだ。
この映画を見て、彼らの”The Cat with the Cream”をふいに思い出した、、、。
ファンでもなくそれ程聴いてきたわけでもないが、彼らの密やかで淡々とした日常風景を繊細に拾ってゆくギターサウンドはとても良い余韻をこころに残していた。
今となってそれに気づく、、、物静かだが秘めた情熱もじわじわと感じられるサウンド、、、。


この原作から「名犬ジョリィ」というアニメが製作されNHKで放送されていたらしいが、わたしはそちらは一度も見たことがなく全く知らない(わたしは基本的に犬や子供が出て来る作品は好まない。この映画はモロにそれだが(笑)。


雪山の絶景に圧倒される。スタジオはまずないであろう突き抜けたロケだ。
セザールと幼いセバスチャンは、山で親を失ったカモシカの子供を救う、この物語にとって象徴的な場面で始まる。
彼らは沢山の羊を飼って生活を営んでいる。何故かたった一人の孫のセバスチャンは学校に行っていない。
(セザールは頑なにセバスチャンを学校に通わせないようだ)。
祖父セザールから、セバスチャンの母はピレネーを越えた隣の国アメリカに暮らしていると聞かされてきた。
セバスチャンはまだ見ぬ母を独りずっと待っている幼い少年である。

神韻縹渺たるピレネー山脈を眺めているうちに、誰もが各々にそこを超えた向うに過剰な幻想を抱き始めるに違いない、、、
山の向うからの神を迎えるための装置としてかつて日本にも風鈴~鐸が軒先に吊るされていた。
(今は単なる季節の風物詩だが)。

Belle et Sebastien002

白く壮麗な山々だけでなく、その間を縫って流れる川や泉が大自然の光景を際立たせる、、。
戦時中のピレネーの山麓の小さな村である。
セバスチャンは家畜や人を襲う「野獣」として村人たちから命を狙われている一匹の犬に出逢う。
彼女は虐待され山に捨てられたうらぶれた大きな犬であった。
孤独な魂同士の邂逅である。
セバスチャンはその犬をベルと名づけ距離を縮めて行く。
美女と野獣」のベルか。確かに汚い姿で現れるが、水を浴びて出てきたら見違える美しい雪白の犬になっていた。
この変身には息を呑む。

セバスチャンの「人は何故虐待するの?」に「じゃあ、人は何故戦争をする」と聞かれた大人は答える、、、。
ベルとセバスチャンはお互いを認め合うのに時間は要らなかった。

ZAZの歌声が絶妙なタイミングで映像にピッタリと絡んでくる。
フレンチポップス~シャンソンは耳に優しく心地よい。

Belle et Sebastien004

村には、ナチスの一隊が入り込んでおり、スイスへの密入国者を取り締まっていた。
セバスチャンの身近にも厳しい捜索の手が伸びてきた。
彼のよく知る医者のギヨームがスイスへの密入国の案内役を秘密裏に続けていた。
(これは村人たちにとって公然の秘密であったようだ)。
クリスマスの夜、ナチスからユダヤ人一家を救う越境の最中にギヨームはアクシデントで足を骨折してしまう。
彼はベルに救われ彼女にソリで引かれてセザールの家まで連れて来られる。
(ベルは、以前ギヨームに村人に撃たれた傷の治療をしてもらっていた)。
アンジェリーナと、この件を子供ながらに気づいていたセバスチャンとベルが一家の越境の手引きを引き継ぐことになる。

一家の同年齢の少女とセバスチャンは親しくなるが彼女に、隣はアメリカではなくスイスなのだと教えられる。
愕然とする彼は少女に「アメリカ」という文字を書いてもらい、学校に忍び込み地球儀でその位置を確かめる。
(彼は利発で洞察力も高い少年で、勉強を始めたらもう一切の隠し事は出来まい)。
セザールに問いただすと、母はロマ(ジプシー)で冬の山小屋で産気付き赤ん坊を生んで亡くなったという。
彼はその子を託されたのだと伝える。
母は天国でお前の事を愛している。そしてわたしもお前を愛していると。
セバスチャンを学校に行かせなかったのも、母の件を隠したかったのだろう。
セザールはセバスチャンが母からクリスマスプレゼントに貰うことを楽しみにしていたコンパス付きの懐中時計をプレゼントする。

途中で、アンジェリーナに好意を持つドイツ軍中尉が部下が網を張っていることを後を追って忠告しに来てくれる。
大雪とドイツ兵に周囲を阻まれていたのだ。
そこでクレバスだらけの氷河を渡る命がけの越境しかなくなるが、一行は果敢に挑む。
氷の細い橋を渡る本当にスリリングな場面であるが、何故かチャップリンを思わせるところでもある。
ベルのチャップリンのシリアス版的名演もあってここは切り抜けた。

冬のピレネー越えに成功しセバスチャンは一際逞しくなり、ベルとの絆はより深まった。
アンジェリーナはそのままイギリスへと発ちレジスタンス運動に身を投じる決心を伝える。
ユダヤ人家族を無事受け取ったスイス側の案内人に、彼を独りで帰すのかと聞かれると彼女はセバスチャンは一人じゃないと返す。

Belle et Sebastien003

まさに「ベル&セバスチャン」である。
エンディング~エンドロールの映像でセバスチャンがランドセル背負って友達と歩く姿が映る。
もう彼に何も隠す必要などないのだ、、、。


「毎日が日曜日」で窒息しそうな日々に、清らかに吹き込んで来た優しい風のような映画であった。
犬も子役も他のキャストも文句なし。



ネオアコの「ベル&セバスチャン」も少し聴き直してみた。
“I’ll Be Your Pilot”が心地よく感じられた、、、このバンドには確かに閉鎖的な攻撃性や殺気がない。
それはいまこの時世にあって、革新的と謂える。グループ名に違和感はない。
(グラスゴーも穏やかで落ち着いた街だという)。









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