黄金狂時代

The Gold Rush
1925年
アメリカ
チャールズ・チャップリン監督・脚本・音楽・製作
チャールズ・チャップリン、、、チャーリー(金鉱を探す探検家)
ジョージア・ヘイル、、、ジョージア(酒場の女)
マック・スウェイン、、、ビッグ・ジム・マッケイ(金鉱を探す探検家)
トム・マレイ、、、ブラック・ラーセン(指名手配犯)
こういうのドリフが真似してたな~。
シーンや道具立てだけでなく、チャップリンの立ち振る舞い、細かい所作に至るまで、、、。
とても感慨深い、、、
(特に、志村けん氏が亡くなったこともあり)。
無声映画に音楽とナレーションを乗せただけでこれだけの表現力が得られるのか。
随分と面白いし、VFXも充分なもの。光による演出などもきめ細やか、、、。
思いの他、複雑で突飛で潔い展開。
スリリングでコミカルで残億で、ペーソスに溢れ見応えタップリである。
童話のような寓意性も感じられ。

腹が空いて靴を食べる。
揶揄われて有頂天になり、、、
鶏と幻視され喰われそうになる。
空想の中の切ないパンのダンス。
ほろ苦さや切なさも夢見心地に過ぎてゆく。我に返った後の現実の喪失感。
いやしかし、それさえも、夢の中での出来事に思える。

家が吹雪で雪上を滑り、崖の縁で留まっている非現実的な朝。
悪夢のシーソーから解かれたところに、丁度ご褒美のように金鉱が待っている。
成功と言うには、余りに荒唐無稽な現実。
(ほとんど事故だ)。
大金持ちの名士になったとは言え、チャーリーにはただひとつ心残りがあった。
それはかつて(片思いで)愛したジョージアのことだ。豪華な船室でふと寂し気に彼女の痛んだ写真をうち眺める。
すると、何とすでに彼女は彼の船の甲板に引き寄せられているではないか、、、。
(これはご都合主義などという生易しいものではなく、物理法則によりこうした現象が生まれた感がある)。

夢~幻想と現実の行き来から奇想天外な白昼夢のような現実を経ることで、夢にも描けない程の成功と出逢いにも恵まれた。
それが全く不自然にも感じられない。
わたしはずっと、暖かい穏やかな流れに身を託していたものだ。
(それでいて最近の映画よりも生なインパクトがある)。
映画はもともと、CGなどによるエフェクトがなくても、これだけの世界を描く事の出来る表現形式なのだということを再認識させられた。
(寧ろ最近の映画の方に閉塞感と不自由さを感じるところがある)。
何だ、結局飛んでもないハッピーエンドではないか、、、。
と知ったところでプツっと”The End”
呆気にとられる。
こんな風な終わり方に慣れていない分、大変新鮮でシュールであった。

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