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GOMA28

Author:GOMA28
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モアナと伝説の海

Moana001.jpg


Moana
2016年
アメリカ

ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー監督
ジャレド・ブッシュ脚本
オペタイア・フォアイ、マーク・マンシーナ、リン=マニュエル・ミランダ音楽


モアナ・ワイアリキ(モトゥヌイの次期村長)
マウイ(半神半人の英雄)
ミニ・マウイ(タトゥー、マウイの良心)
トゥイ・ワイアリキ(モアナの父、モトゥヌイの村長)
タラ(モアナの祖母)
シーナ(モアナの母)
ヘイヘイ(ペットのニワトリ)


ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの制作による「アナと雪の女王」からの久々の充実した傑作であった。
大変見応えがあった。この圧倒的で説得力溢れる映像美は実写では難しい。
特に海の表現~進歩したなあ~と感慨にふける、、、(笑。
この映像そのものを観るだけでも十二分に価値があろう。



噺はとても単純なものにして、ひたすらダイナミックでビビットな画像を愉しませるものとなっている。
テ・フィティという女神が、かつて海に島を作り、植物や人を生んでいった。
だが、ある時、マウイという半神半人の男がテ・フィティからこころを奪ってしまう。
そのことで、テ・フィティは、テ・カァという溶岩の魔物に変わってしまい、その後1000年に渡り、この世に闇が拡がるようになった。
闇の力は、島から生命を奪って行った、、、。
この物語は、闇をこの世から取り除くために、海に選ばれた少女モアナと彼女に促され手を貸すマウイのテ・フィティにこころを返すまでの波乱に満ちた冒険譚である。
とても面白い。ちょっと宮崎駿のアニメを思い出しニヤッとしてしまうところもある。

Moana003.jpg

タラという祖母はとても自由な発想を持ち、因習に捕らわれない素敵な人である。
村長である父トゥイの「珊瑚礁を超えてはいけない」という厳しい戒めに対しても、孫娘の意志を尊重する姿勢を見せる。
彼女は、モアナ自身の心の声に従いなさいという。
素晴らしい教育だ。彼女は島の長となる存在である。そんな人間がかつての習わしに従い生きることしか出来なければ、島に未来はない。
そして祖母という存在はまた伝説という情報の宝庫でもある。
探求心豊かなモアナは、タラからその昔、島の先人たちも遠い海原に挙って出航していた歴史を知ることとなる。
豊かな海(外洋)に出て行けなくなった理由も了解し、島と人々を救う為に冒険に出る決意を固めたのだ。


Moana004.jpg

海が味方というのも凄く心強い。
(ちょっとご都合主義的で、擬人化し過ぎな面はあるが)。
普段はドジで、肝心な時に良い働きを偶然するバイプレイヤーもニワトリのヘイヘイとしてお約束のように出演している。
この辺は鉄板か。

マウイは、人々から英雄と称えられていた頃、人々の愛を得る為、島や火やココナッツを彼らに与えた。
しかしそれで彼のこころが満たされたかと謂えばそうではなかった。
相変わらず虚無感が彼のこころを支配していたのだろう。
創造主としての力も得たいが為に、女神テ・フィティ(の島)からこころを奪い取ってしまったのだ。
しかし、心を奪われたテ・フィティはテ・カァという溶岩の魔物に変貌し、マウイを一撃で倒し神から授かった釣り針もこころの石も海底深くに沈んでしまった。そして、闇が拡がり良くないことが世に起こるようになった。

そこで海もこの事態を変えてくれる勇敢で機知に溢れる人を探していたのか、、、それに選ばれたのがモトゥヌイ次期村長であるモアナという少女であった。
彼女はとても真面目で責任感があり、使命感を持つ少女である。海としては重要な任務を託せる存在か。
(しかし自分はどうあるべきかの実存的不安は抱き続けている)。
海の導きの中(この旅は海の導きは不可避である)、モアナも奮闘してまずは、こころを盗んだ英雄マウイを探しだす。と言うか邂逅する。それからは彼との闘いでもある。彼をどうやって味方に付けるかが旅の大きな課題ともなって行く。


Moana002.jpg

カカモラというココナッツみたいな海賊、巨大なカニのタマトア、テ・カァという溶岩の魔物との戦いもそれぞれタイプが異なるもスリリングでスピーディでコミカルな要素を持たせ充分魅せるものとなっている。
動きのダイナミックさエンターテイメントは申し分ない。

この旅路の後半まで、マウイはモアナをずっと邪魔者扱いし続け何とか振り切ろうとする。
だが海を味方につけるモアナは、どこまでも食い下がる。

マウイは自分の身に起きたことが全て体のタトゥーに現れてしまう体質から、自分の生い立ちまでモアナに聞かれ、渋々それを語ることになる。彼はかつて人間であり、母は彼を役に立たない、いらない子として海に捨ててしまった。しかし海の神に救われ何にでも変身できる「神の釣り針」を授けられ(この時点で半神半人の超人と化したのだ)英雄として暴れ回るようになった。
しかし彼はいつまで経っても自分に確信が持てず、ずっと不安に苛まれていた。
(その寄る辺なさ、不安は神の釣り針への彼の過剰とも謂える拘りにも見られる。そういうモノ~ガジェットの支えが必須なのだ。良く分かる)。
マウイの内面の微妙な徴がことごとく彼の体に動くタトゥー~ミニマウイとして現れていたのか。
彼の内面を素直に表して、彼女に読み取られてしまうのだ。
ここでモアナは、彼がテ・フィティから造物主としての「こころ」~究極の力を奪った理由を察知する。
だが、結果として更に彼を虚しくさせ世に混乱と死を招くだけであった。
「あなたをマウイにしたのはあなたよ」とモアナはマウイに告げる。これは確かで肝心なところだ。
マウイになったのは彼にとって不本意ながら不可避であったが、彼が主体として異なる存在~彼自身となるには、マウイを自ら選んだと措定する(選び直す)ところから始めるしかない(ここはカントも謂う通りに)。
彼も新たなアイデンティティの獲得に乗り出すしかない。

Moana005.jpg

とは言え向こうの映画は、捻くれていた者が告白すると直ぐに素直になってしまうパタンは多い。
もうその後は、一度大きな挫折を味わうが、エイとなって表れた祖母の励ましも受け(タラは自分が死んだらエイとなってあなたのところに現れると約束していた)、マウイと力を合わせてこころをテ・カァ~テ・フィティに戻す。
その後の生命の爆発は鮮やかで煌めきに満ちてゆく。
珊瑚礁を越えて皆が海に出てゆく。モアナもマウイも活き活きと解放されて、、、。
こういう「爽快なハッピーエンドというのもたまには見たいものだ。
おっと、それから歌も良かった。

ともかく、良いものを見た(娘たちはオーストラリア旅行の時の飛行機の中で観ていたので二度目だったが、じっくり味わっていた)。








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「アナと雪の女王」と似たテーマ性は感じた。
タラがモアナに諭していたことも、モアナがマウイに告げた言葉も、ありのままの自分を見出しなさいということか。
拘りや柵から出て、、、。

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