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GOMA28

Author:GOMA28
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ある少年の告白

Boy Erased001

Boy Erased
2018年
アメリカ

ジョエル・エドガートン監督・脚本
ガラルド・コンリー『Boy Erased: A Memoir』原作


ルーカス・ヘッジズ、、、ジャレッド・イーモンズ(同性愛の少年)
ニコール・キッドマン、、、ナンシー・イーモンズ(母)
ラッセル・クロウ、、、マーシャル・イーモンズ(父、牧師)
ジョエル・エドガートン、、、、ヴィクター・サイクス(チーフセラピスト)
ジョー・アルウィン、、、ヘンリー
グザヴィエ・ドラン、、、ジョン
トロイ・シヴァン、、、ゲイリー
テオドール・ペルラン、、、ゼイヴィア
フリー、、、ブランドン(施設の指導員)


トロイ・シヴァンが出てるぞ!これでこの映画の注目度も上がるというもの(笑。
「この映画で誰かの命を救えることを確信した」使命感により出演したという。
ニコール・キッドマンがなんとも老いていた(悲。とても良い母親役だが、、、。
ジョエル・エドガートンは、これまでかなり俳優としては観てきている。
ここでも狂信的なセラピストを演じており説得力ある演技だ。実際このタイプの人は結構いる。


キリスト教はこれまでも聖書の解釈で、宗派が分かれてきたが、LGBTに対する姿勢で(アメリカプロテスタント教会の)分裂が起きているという。
つまり、同性愛婚を容認しようという教会もかなりの勢力をもつということだ。

Boy Erased003

伝統的な教会においては、同性愛は悔い改めるべき罪である。
ジャレッドは、高校時代に何となく彼女はいたが、親密になることが何故か出来なかった。
しかし大学に入り自分が男に対して性的な興味があることに気づく。
「僕は男に惹かれるんだ」と両親に告白して、彼らをフリーズさせる。
父が牧師であることからも、彼は即刻、矯正を受けなければならぬ対象となる。
父とその友人がジャレッドの身の振り方を決めてしまう(母はそのやり方に懐疑的であったが)。

ジャレッドは母親の送り迎えで、同性愛矯正プログラムの施設に通わされる。
キリスト教の信仰心にかこつけ罪の意識を植え付け高圧的に自己否定を迫るプログラムである。
違う人間~人格になれ!と。
「同性愛は選択の結果だ」(この前提となる決めつけがミソ)生まれつきの同性愛者はいない、、、つまり神は同性愛者は造らなかった、、、お前の選択は神の意志に反すると。
「お前は罪人だ」と叩き込む。そして改心せよと。
施設のプログラム実践内容は一切口外しない約束。トイレにまでスタッフが監視し、持ち物は全て施設預かりで、日記や携帯メールを読み問題個所を破棄させられるなど、人権も個性も何も認めずあるべき姿に矯正することのみに特化した矯正施設である。暴力で、あるべき~神に愛される~人間に、なったふりをさせる(みんなふりをせざるを得ない)。
告白と家系図作りも強要される。
これらも既にあるモノや隠していることが暴露~発見されるのではなく、罪の捏造を行う制度として機能するのだ。
(この手の罠は、日常生活のあちこちに見られる)。
これに絡めとられてゆくうちに、無力感から人は妙に従順になってしまう。

Boy Erased004

精神を病む者がいてもおかしくない。自殺者も実際に出てしまう。
しかし結果的には、このような極端な環境に置かれたことで、自分をとことん内省し、この生き方しかないことを強く悟ることとなったのだと思う。少なくともジャレッドは、自分が正しいと自覚出来たのだ。
窮地に追い込まれたところで、自分を認めることが出来た。
そもそも意識レベルで同性愛者に成れる訳などなく、その身体性を抑圧・疎外するプログラムは最初から破綻している。
ジャレッドは、携帯を取り戻し、勢いづいて「お母さんに言っちゃうぞ!」と連絡し、母に助け出される。
(母は、ヴィクター・サイクスに言いたい放題の苦言をぶつけ、息子を車に乗せ走り去る。天晴れ)。


それはそれで良いが、最後に父に対して、僕は変わらないけど、僕を失いたくなければ父さんが変わるしかない、と言い放つ。
自分が変わらないことは認めさせたうえで他者が変わらないことを非難するのは危うい。
父さんは、ゲイそのものが教理に反するからというだけでなく、生理的に受け付けないのだ。
これは自分が男は良いが女の子は受け入れられないのと同じ次元のことであろう。
どちらも身体的に不可能なのだ。その点での対称性は保たれている。
父さんは性の問題はさておき、息子を愛していることに対しては嘘はない。愛していても趣味が合わない事は普通にある(趣味趣向のレベルではなく、もっと深い問題であるとはいえ)。

Boy Erased005

そう、性は死よりもヒトにとっては本質的なものだ。
それを認めて欲しいということは、そのまま僕という存在を丸ごと認めてくれ、を意味しよう。
これは切実な願いである。

その本質における違い、それがそのまま他者性(の問題)であろう。
親子と言っても他者としての認識は避けられない。
違いを認めつつ折り合いをつけてゆく線が創造的な生き方なのでは、と思う。
お父さんが、ゲイ自体は無理だが、お前がゲイであることを知った上で、愛しているよという姿勢でも、この先に進めるのではないか。そのうちに、髭の生えたお相手(伴侶)を連れてきてその現実に立ち竦みながらも、受け入れてゆくことになるはずだ。
困難を伴いはするが、これこそが神の与えた試練という風に捉えられないか。

Boy Erased006

性の問題はそのまま他者性に直面する。
それがよく捉えられていた。


施設でジャレッドが気になっていた同性愛の女の子とのドラマは特になかったのだが、この辺からの発展もあったら面白かったかも。
実話だから、ないのならそれまでだが。お互いに気になっていた様子なので、何らかの引っかかりがあったはずなのだ。
しかし縁がなくてそのまま立ち消える関係というのも世の中には多いもの。
ちょと勿体ない気がした。









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