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GOMA28

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皇帝ペンギン ただいま

Lempereur002.jpg

L'empereur
2018年
フランス

リュック・ジャケ監督

まず、撮影チームに対し讃辞を送りたい。
極寒の地で長いスパンで、40歳を越えるパパペンギンにフォーカスして撮り続けることは、さぞや大変であったのでは。
皇帝ペンギンの生態を見事に捉えた非常に貴重な映像に思える。
主人公がベテランパパで子育て名人というところが素敵(笑。
一面の氷河の世界も神秘的で圧倒される美である。

子育ては闘いである。
というところにまず同感。というより激しく共感(笑。
1か月ほど前に観た「イクメン・オオカワウソ奮闘中」をも想い起してしまった。
皇帝ペンギンも夫婦で子育てに勤しむ(いや卵を温める段階から過酷な試練に耐える)。
あの強面のカワウソパパ・ディアブロも随分しんどい子育てであったが、こちらの(名前は付けられていない)パパも疲労困憊のハードワークに明け暮れていた。

Lempereur003.jpg

海辺からかなり離れた雪原~氷の上で雛を育てているのに、餌は遠くの深海に潜って捕って来るのだ。強風に煽られたり、氷の裂け目などの罠も避けて、その往復が一苦労。
だが食欲旺盛な子供の為にせっせと狩りに出かける。
一度潜ると水の中では自由自在のしなやかな泳ぎっぷり。陸上とは打って変わり別人のようだ。
しかしうっかり泳ぎに興じている間に海面が氷に覆われていたりする場合もある。
突然出口なしではシャレにならない。自然は一時も気を許せないものだ。

寒くて吹雪くなかを亀の甲羅みたいに集まって凌ぐ姿は痛々しい。
天敵にも襲われる。変な大きな黒っぽい鳥だが、何という鳥だか忘れた。
その鳥に雛が襲われている時も嘴で応戦するとかはせず、ただ身を挺して守ろうとするだけで反撃はしない。
(ここは獰猛なカワウソと違い、いたって紳士的である)。
歩く姿も遠くからシルエットで見ると、哲学者みたいな思慮深さと気品が窺えたりする。
確かに嘴もそれほど頑強で大きくもなく、手足においては仮にファイティングスピリットがあっても使えるものではない。

だが優雅な美の表現なら断然、皇帝ペンギンである。見た目も黄色と黒の引き締まった姿で優美であるが。
お互いの律動を同調させてゆく秘めやかで静謐なダンスは、人間の舞踊にも見られない程の美しさであった。
彼らの気品や威厳がもっとも現れる場~時であろう。
半面、親たちの鳴き声~呼びかけは、結構突拍子もないデカくて剽軽な音でちょっと笑いを誘うものだ。
海鳥の声に似ている。

雛は両親のお陰で、親よりも大きく育ち体重は間違いなく親を越していることが分かるまでになる。
だが、まだ自分では何も出来ない。過保護で育った肥満児みたいだ。
親とはまるで異なる姿でモフモフした愛らしい姿で憎めないものだが。

Lempereur001.jpg

ここまで育ったところで、驚いたが、献身的に子供を夫と共に育て上げて来た母がどこかに去って行く。
何故だか理解できなかったが、夫と妻で何度も何度も挨拶をしてから名残惜しそうに吹雪のなかを去って行くのだ。
雛もお辞儀をしながら声を張り上げているが、振り向きもせずやがて風の中に彼女は姿を消す。
暫くの間、父は雛と共に過ごすが、彼もまた雛を残して吹雪の中を去ってしまう。
この光景には思わず胸が詰まった。

僅か数頭の親ペンギンが指導者のように雛の集団を見守り先頭に立って群れを率いる。
(彼らは皆、背中で物事を教える)。
海辺を目指すのだ。しかし泳ぎや狩りなど何をかを特に教えるでもない。
まだ、親の精悍な姿に変態していない。この状態で泳げるのか心配になる。
指導ペンギンもいつまでも彼らと共にはいない。
雛が大人の真似をして冷たい海に自力で飛び込むまでのこと。
そこから先は、何も分からなくても自分たちでやってゆくのだ。

Lempereur004.jpg

3日かかって漸く一頭の雛が水に飛び込む。
それにつられて次々に入水してゆく。
完全に素人泳ぎだ。
だが、スイッチがすぐに入り、親と同じように泳ぎ始めるのだろう。
そして精悍で美しい皇帝ペンギンの姿にいつしかなっているのだ。


とても素敵なドキュメンタリーであった。







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