キャビン

The Cabin in the Woods
2012年
アメリカ
ドリュー・ゴダード監督・脚本
ジョス・ウィードン脚本
クリステン・コノリー、、、デイナ(大学生)
クリス・ヘムズワース、、、カート(大学生)
アンナ・ハッチソン、、、ジュールス(大学生)
フラン・クランツ、、、マーティ(大学生)
ジェシー・ウィリアムズ、、、ホールデン(大学生)
リチャード・ジェンキンス、、、シッターソン(管制官)
ブラッドリー・ウィットフォード、、、ハドリー(管制官)
エイミー・アッカー、、、ウェンディ・リン(管制官)
ブライアン・ホワイト、、、トルーマン(新人管制官)
ティム・デザーン、、、モーデカイ(ガソリンスタンドの店主)
シガニー・ウィーバー、、、ディレクター
既視感のある流れだと思っていたら、幾つもの有名なホラー映画のオマージュを基本に作られ、最後にとんでもない結末で締めくくる(奇想天外と呼べるコンテクストではない)、ホラー通向けの手の内を楽しむ映画であった。
こういう映画もありか。マニアの内輪受け作品。
とすると最後の小さなキャビンでの出来事が即、地球大の危機と繋がる一撃は、全国のホラーファンに向けたものに思える。
ネタのオンパレードの末に「もう、いい加減にしろ。おしまい!」というところか(笑。
ギャグ映画だったのか。
確かに、クリーチャー、妖怪が総出で暴れ狂っている終盤のお祭り騒ぎは、例えは古いがドリフのコントの締めに重なった。
この映画こそ見る人を選ぶものだ。
ただシンプルにこの世界~内容を追ってゆくと、ハイテクものなのか、オカルト、心霊ものかただの悪ふざけか何ともモヤモヤしてきて、やはり最後にキャビンを突き破って大きな手でドーン!と行きたくなるわ(爆。
つまり、そう見ても問題ないわけだ。
(結構、懐の深い映画なのか?)

そういう映画か、、、いやどういう映画なのか。
ともかく、途中までは、日本映画で言えば「人狼ゲーム」みたいに、どこかの富豪が内緒で子供(青年か)を集めて殺し合いゲームをさせて賭けに興じる類のものかと思って観ていたのだが、その客と謂われていたモノがどうやら、ヒトではないことが分かってきて、何なんだというと太古の化け物(シガニー・ウィーバー曰く)であったらしい。その姿は拝めない。だが恐れ多い存在みたいだ。これを鎮めるための儀式で生贄として5人の男女が適当に集められたとか、、、。
管制室からは、キャビンを含む森全体が監視対象にあり、様々な仕掛けが自在にコントロールできるようになっており、脱出を防ぐために目に見えぬバリアも張り巡らされている。そんなところは「ハンガーゲーム」のノリだ。
そして、5人がキャビンの地下室に降りるように誘導し、そこで何を(どのクリーチャーを)召喚するかをくじ引きみたいに決めさせる。
管制塔には、しこたまクリーチャーたちが透明の檻に入れられて管理されている。
今回は、ペイシェンス・バックナーという少女の日記をデイナが手に取り、その一家の禍々しい殺人歴を知り、最後に書かれているラテン語の呪文を読み唱えてしまう。それでスウィッチが入り、土の中からその一家のゾンビが現れ彼らが5人に襲い掛かることとなった。一人が血祭りにあげられる度に祝杯のワインが地下の客へと流されてゆく、、、。
実際のところ、この得体の知れぬお客といつ、どのように(めんどくさい)条件付き平和協定を結んだのか?

メタレベルにいるゲストが人なら、このクリーチャーはとりあえず棚上げにしておいても、この関係性の成立に特に支障は感じない。
だが、主体が得体の知れない太古の何やらなどとのたまわれて、それに対して世界中が(日本も含め)対応しているとか、、、そんな公的?地下組織などとくるともう、脱力して萎えてくるではないか、、、。
日本の取り組み状況もしっかり描かれている。何か微笑ましい。日本は妖怪が子供にやられてしまい、今回初めて失敗したようだ。
他の国の支部も悉くクリーチャー側が生贄を殺しそこね失敗をしてしまい、後がない状況に追い込まれた。
アメリカ次第となり、責任重大、失敗できない状況となる。
世界の存亡がかかって来たのだ。
すると、もうタガが外れたようにこれまでの(伝説的)映画で活躍してきたクリーチャーたちが次から次へと躍り出て誰彼構わず襲い掛かってくる。
この荒唐無稽な野放し状態が暫く続き、、、こちらとしては、どういう顔して見てればよいのよ、、、である(笑。
いろいろなものが出てきて面白いと言えばそれなりに面白いが。

大概、こういう類のものは、主演と思しき男女ペアが夕日を背に大変だったわね、という感じで生き残ってホッとしてエンディングを迎えるが、、、
これは、女子がひとり生き残り、後は皆死なないと客が怒って地球を滅ぼすという訳の分らぬお約束となっているのだ。
3人まで見事に殺害され、もう一人男が死ねば世界は助かることになっているのだが、二人が取り敢えず残って疲れて座り込んでタバコを吸い始めてしまったため、地球人全員が滅びることになったそうな。
これにすんなり納得できる人がいれば、それなりに楽しめる作品なのかも知れない。
(ホラー映画ファンでなくても)。

しちめんどくさいことするより、各国の科学力を結集して、その太古の妙なものを一気に滅ぼせばよいと思うが、どうせ地球が滅びるくらいなら人類の存亡をかけて一か八かで。なんでまた、それのご機嫌取りの演芸大会みたいなのを世界各国で手分けしてやっているのか、、、素直にみれば(みなくとも)ただ不可思議な映画である。
怖いもの見たさで一度見ても良いかも。怖くはないが(爆。
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