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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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絵画クラブ「金陽会」

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菊池恵楓園(ハンセン病収容施設)の入所者で作られた絵画サークル「金陽会」のTV番組を観た。
ここのところ、日曜美術館はよく見ている。
小野正嗣さんにも馴染んできた(笑。
良い味を出していて好感が持てる。

彼はしきりに、サークルメンバーの絵が光に充ちていて、いのちを祝福する歓びの絵になっていることを強調していた。
不条理な差別を受け過酷な生を強いられたにも拘らず、安らかな肯定感に充ちていると。
全くその通りだとわたしも感じる。
直截な怒りを返す場合は、やはり言葉かなと思う。
絵という表現形式は、あまり批判~特定のメッセージの発信には向かない。
そのつもりで描いても絵はあまりに多くの情報を纏ってしまう。
どうしたって曖昧になる。

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仮に自分が受けた謂れ無き差別・偏見と隔離、人権と自由の剥奪に対し激しい怒りを日常的に抱えていても、絵を権力~暴力に対する報復手段には使えない思う。絵そのものの形式からしてそう思うが、もうひとつ自己実現のあらゆる可能性を奪われた場にあって唯一自分たちの力で獲得した自由な創作の場なのだ。
そこで思うままに絵筆を振っていくなかで当然様々な感情や想いが浮かんでくるにせよ、結局は自分が得るべくして得られなかったものを補完して行く過程となるのではないか。
わたし自身の場合もそうだ。だんだん面白くなるにつれて、それが形となって見えてくるものだ。
外に対する復讐などより、まず必要なのは自分を充たすこと、救うことである。
もう喉もカラカラなのだ。余計なことに力を割いている場合ではない。
皆さん恐らく水を得た魚みたいに活き活きと自らが生き直すように作業に没頭して行ったはず。

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描くうちに造形そのものへの歓びに充たされていく。
それは、描かれた作品を見れば良く分かるというもの。
世界が自らの手で創造できるのである。
自分が創造した世界に魅入るこの充足感。
愛情に包まれた動物の親子の微笑ましい世界であったり、幼い頃の懐かしく煌めく瑞々しい想い出であったり、ずっと行ってみたかった憧れの場所であったり、、、題材は何でもよいのだ。そのような自分を真に充たし喜ばせる世界を想像し創造する方向に自然に向かうはず。
外に攻撃の牙を剥くより、こちらの方が遥かに大きな快感が得られるし、まずやるべきことであった。
そしてやり始めたら、どこまでも止められない。
創造とはそういうものだ。

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必然的に技量も上がり個性も洗練される。
外の人に向けて展示する機会が生まれ、そこで高い評価を得る。
これはすでに敵対ではなく包含の関係である。
われわれの世界の方が豊かで広かったのだ。
これ以上の満足があろうか。
更に心身ともに元気が湧き、より造形意欲が増してゆく。
もはや、ハンセン病患者が苦難にもめげずに一生懸命描いた絵です、などというレベルのものではない。
何の枠も関係ない、純粋に優れた造形的価値を持つ絵となっていた。

そしてとても静かな境地に達する絵も生まれてくる。
暖かい絵、大胆な絵、可愛らしい絵、楽しい絵、、、どれも見事に熟成していて大変味わい深い。
見飽きることがない絵ばかりであった。

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改めて、昨日の秋野亥左牟ではないが、「絵」の力をつくづく思い知った。
絵による浄化、歓びの世界の構築。
基本、絵の創作とは精神運動を絶大な肯定力に向かわせるものなのだ。

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