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GOMA28

Author:GOMA28
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小早川 秋聲

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「國之楯」

従軍画家、小早川 秋聲の作品「國之楯」の静かな衝撃は未だに脳裏を巡っている。
はじめて見た時、ミケランジェロの「ピエタ」を想った。
しかし「ピエタ」は、神聖で荘厳な作品であるが、地続きに共感できる人間的ドラマも重ねて見ることも可能だ。
だが、この「國之楯」は、これを前にして無言で立ち尽くす以外に何もできない。
自分なりの言葉に絡めることが不可能なのだ。
何らかの形で押さえようとしても言葉が全て滑り落ちてしまう。

完全に隔絶されているのだ。
そこに見えていても、その場所は、この時空に存在していない。
全ての意味の文脈から断ち切れた。
まさに「死」の場所。
その姿が無限の重みとなっている。
顔は日の丸の旗に覆い隠され、手にも手袋をして横たわる身体は、生身を全く晒していない。
この身体は、もはや誰にも触れえないことが分かる。
如何なる言葉も受け付けない。
「死」の実相にこれほど迫った絵画があっただろうか。

小早川ほど長期に渡って兵士と同じ地平で共に過ごした従軍画家はいないと言われる。
自身、軍人であり僧侶でもあった日本画家だ。
常に兵士と行動を共にしてその最前線における生の現実を描き続けた。
つまり、突撃風景よりも寧ろ彼らの日々の生や死とそれを弔う姿~光景をすぐ隣で描いて来たのだ。
日本にいて写真などを元に戦意高揚のための観念的な絵を描いた戦争画家とは、明らかに一線を画する。
彼ら戦争画家は(例えば藤田嗣治の「アッツ島の玉砕」など)日本の兵士の死体など一切描かず、敵の死体が累々と積み重なるところを勇猛果敢な日本兵が死を恐れず突き進むといったものである。
(玉砕ならば、日本兵が全員死んだのである)。
または、真珠湾攻撃の様を上空から俯瞰した(航空写真の)構図でモニュメンタルに描いたものが傑作として残されている(これも藤田嗣治のものが有名)。

そうした絵のなかで、超然と際立つ作品である。
この作品は日本軍から受け取りを拒否された。
だが、この絵を観た兵士誰もが、帽子を取り敬礼をして動けなくなったという。

そう、それを前にして動けなくなる絵画である。




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