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GOMA28

Author:GOMA28
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囚われの美女

LA BELLE CAPTIVE

LA BELLE CAPTIVE
1983
フランス

アラン・ロブ=グリエ監督・脚本
フランク・ベルビラ原作・脚本

ダニエル・メグイシュ、、、ヴァルテル(闇の組織の情報の運び屋)
ガブリエル・ラズュール、、、謎のブロンド美女~コラント伯爵の婚約者マリー・アンジュ
シリエル・クレール、、、サラ~ヴァルテルのボス


去年マリエンバートで」以来のロブ=グリエ監督作品の鑑賞。
マルグリットの「囚われの美女」をモチーフに展開してゆく。
まさに見ることの快楽を味わう。
無機的で研ぎ澄まされた厳格な作りである「去年マリエンバートで」とはまた異なり、物語性はないがストーリーの流れはあって、それに身を任せてすんなり観れる幻想譚である。

デューク・エリントンのジャズ・ナンバーの流れるダンスクラブからはじまり、シューベルトの弦楽四重奏で終わる。
マルグリットの「囚われの美女」であるが、「森」ではなく「海」に接続する。
ロブ=グリエ流のオマージュそしてアレンジ(コラージュ)なのだろう。だが、この絵のなかに絶えず収まって行く。
「反復」が多用されるリズムはとても新鮮だった。
心地よい、夢と現、エロスとタナトスを巡る幻想譚とも謂えるか。
ただ只管、映像に酔った。そう陶酔した。

LA BELLE CAPTIVE001

ヴァルテルのボスである黒皮ライダースーツを纏うサラのバイクに乗る姿~イメージが特にスタイリッシュでこの映画を象徴している。
この映像の平面性が醸す饒舌。
全てのシーンがビビットで鮮明であっても微妙にズレて夢のように噺が繋がって行く。
そう映像のコラージュだ。
どこを切断しても幻想的な「絵」になる。
そして「囚われの美女」のなかにいる(ただしマグリッドの絵の中には美女は描かれてはいない)。

LA BELLE CAPTIVE002

ダンスクラブでヴァルテルの出逢ったブロンドの美女がボスからの電話に出ている間に消えてしまう。
ヴァルテルは組織のボスであるサラに任された、アンリ・ド・コラント伯爵にメッセージを渡す任務を急ぐ。
すると夜道に先ほど消えた女性が足を怪我して横たわっている。
彼は女性を車に乗せ、医者を探す。
迷い込んだ屋敷には、マリエンバートでの城のように正装した怪しい男たちがおり、2人を取り囲んで奇妙な問答を交わす。
ヴァルテルは嘆く。「ことばは同じなのに話しは全く通じない」
ヴァルテルは医者を呼べと叫ぶと、ようやくある部屋に通される。
そこでその美女が吸血鬼として存在していることが暗示される。

LA BELLE CAPTIVE005

ヴァルテルは彼女の誘いに乗り一夜を過ごすが、朝になると彼女は(またしても)消えている。
彼女の残したブレスレットには、マリー・アンジュ・ド・レーヴと刻まれていた。
そして彼の首には噛まれた真っ赤な傷跡が。
豪華な屋敷はその中を津波が襲ったかの如く荒れ果てていた。外に出ると何の異状も見られなかった。

近所の住人にその屋敷についての情報を求めるが、もうずっと誰も住んではおらず閉め切られた状態であるとのこと。
日本の幻想譚にもこのようなケースは多く、普遍性を感じる。

LA BELLE CAPTIVE003

新聞記事で、その女性は彼がメッセージを渡すように指令されたアンリ・ド・コラント伯爵の婚約者であり、失踪中であるようだった。
更に伯爵も館で首に噛まれた跡を残し死んでいた。
ヴァルテルはサラから任務完了を言い渡される。
しかし彼はまだ追求しなければならないことがあった。
マリー・アンジュはどうしたのか。彼がそれを調べ始めると不思議な風情の刑事も絡んでくる。
彼女の血の付いた靴が幾つもみつかるが刑事に没収されてしまう。
替わりに何枚も貰った絵葉書が「囚われの美女」であった。
何とスタイリッシュな。まるで夢の論理で(断続し飛躍して)進む。

その刑事に後押しされてマリー・アンジュの父ヴァン・ドレーブ教授に逢うと、すでに彼女は数年前に海辺で水中銃で撃たれ亡くなっていたという。
その父が言うには、最近彼女と逢ったという人が何人もいるそうだ。
ヴァルテルもその一人ということか。

教授は騙る「路ですれ違う人の大半は死人なのだ」
(映画館でマルセル・プルーストに出逢ってしまう人である)。
真実めいて来るではないか。
こちらもこの文脈に囚われそうになっている。
マグリッドの絵の中に、、、いや、アラン・ロブ=グリエの作るめくるめくコラージュの中に。

LA BELLE CAPTIVE004

ヴァルテルが叫び声をあげて目覚めると、隣には妻であるサラが寝ている。
そしてその妻は、結局何者であったのか、、、。
謎の死を遂げた女を巡り彷徨い続けた果てに行き着いた場所は、ここなのか。
彼女は彼に死を告げるために来たのか。
ということは、彼は自分の死の間際に、この映像の全てを見たということか、、、






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