EVA

2011年
スペイン
キケ・マイーリュ監督
ダニエル・ブリュール 、、、アレックス・ガレル(ロボット科学者)
マルタ・エトゥラ 、、、ラナ・レヴィ(ロボット科学者、アレックスの元恋人、ダヴィッドの妻、大学教授)
アルベルト・アンマン 、、、ダヴィッド・ガレル(ロボット科学者、ラナの夫、アレックスの兄)
クラウディア・ベガ 、、、エヴァ(ラナの娘、ロボット)
アン・キャノヴァス 、、、フリア(ロボット科学者、大学教授)
ルイス・オマール 、、、マックス (アレックスの身の回りの世話役ロボット、ダヴィッド設計)
これはスペインの映画なのか?
常に一面深い雪景色であるため、北欧のSF映画だと思って観ていた。
10年ぶりに大学の研究室に引き戻されたアレックス・ガレル。
子供型ロボットの研究開発を再開する。
以前やりかけた仕事は、実は彼の恋人であったラナ・レヴィが引き継ぎ完成させていた。
全く人間と区別がつかないロボットである。
(彼女は安全基準を満たさないそのロボットを責任をもって引き取ったため、第一線の研究を退き教鞭のみとっている)。
ここでも感情が問題視される。
自立型ロボットであれば、感情~価値観を独自にもつものか、、、。
わたしはそれに断固反対するが。
そもそもロボットを似非人間に仕立て上げる必然性などあろうはずもない。
ロボットに感情など必要ない。
が、ここではロボットが感情を持つ危険な存在となっている。
エヴァに至っては、嘘もつく。運動神経も半端ではない。
アレックスが現在新たに構想中の試作ロボットは感情的に歯止めが効かず暴力行為に出てしまう。
「目を閉じて見えるものは?」と呼びかけることで、そのロボットは初期化され事切れる。
(そのロボットの一回性は潰える。文字通りの死である)。
マックスは従属モデルで、感情コントロールが安全な形でできるようになっている。
所謂、完全無欠なServantである。
ロボットもここまでで限界であろう。
これ以上、自立性が高まれば安全性は遠のく。
ロボットではない(ロボット3原則をはみ出す)。

ここまで危ういロボット研究~実用生産の成される時が来るとは思えぬが、、、。
アレックスはフリアに任された少年型ロボットのモデルとなる子供を探すうちにとても気になる少女を発見する。
その子をモデルとして自分の研究中のロボットに「反映させるがその賢さとユニークさに彼は強く惹かれる。
そしてその娘、エヴァもアレックスに強い興味を示す。
運命の悪戯か、その子はラナとダヴィッドの娘であった。

この娘をモデルとして研究することはラナから断られ、アレックスは距離を置こうとするが、エヴァは余計に気を引こうとし関わってくる。彼女との関係は叔父と姪の関係であり、接することが多くなれば、かつてのアレックスとラナの関係も再燃してくる。アレックスとダヴィッドも兄弟であり科学者としてはライヴァルでもあり微妙な関係になって行く。
そんななか、ラナとアレックスの秘密の会話を盗み見したエヴァが自分がロボットであることを知ってしまう。
彼女は取り乱し走り去る。その後を追って行った母であるラナは、結局パニックになったエヴァともみ合い、崖の上から転落する。
ラナは病院で息を引き取る。
エヴァは深い罪悪感を抱く。
フリアがエヴァを解体するというのを引き留め、その役をアレックスが引き受ける。
「わたしを助けて」と何度も懇願するエヴァと彼は暫く時を共に過ごす。
彼女が助けてというのは、その記憶~想い出である。
感情の色濃く纏う情報である。
これを何より守りたかったのだ。
横たわりアラビアンナイトの話を聞かせてほしいとせがむ彼女にアレックスは意を決する。
「目を閉じて見えるものは?」彼は涙ながらにがそう囁く。
彼女の得た全ての情報が初期化された。
後には、もぬけの殻となった人形が寝転がっている。

頭脳の視覚化VFXがよいアイデアに想える。
ストーリーにキャストがしっくり馴染んでおり、疲れていてもとても観易い映画であった。
特にクラウディア・ベガは注目したい女優だ。
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