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GOMA28

Author:GOMA28
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LOVE MY LIFE

love001.jpg

2006年
川野浩司 監督
金杉弘子 脚本
やまじえびね「LOVE MY LIFE」原作
Noodles 音楽

吉井怜、、、泉谷いちこ(語学学校学生、CDショップでバイト)
今宿麻美、、、エリー(法学部学生)
高橋一生、、、タケちゃん(いちこの学友)
石田衣良、、、いちこの父
川合千春、、、CDショップの客
寺泉憲、、、エリーの父(弁護士)
平岩紙、、、ユカコ(いちこの学友)
秋本奈緒美、、、千波(いちこの母の彼女)
池内博之、、、立花健吾(いちこの父の彼氏)
浅田美代子、、、冴子教授(千波の現在の彼女)
小泉今日子、、、いちこの亡き母


”LOVE MY LIFE”エリーの書いた小説の題名であることが最後に分かる。

”Noodles”懐かしい!”ロリータ18号”がもてはやされていたころ、このバンドもこんな風なサウンドでかなりウケていた。わたしも両方よく聴いていたものだ。ロリータ18号のDr.アヤちゃん今はどうしてるのかな、、、?
この映画にNoodlesサウンドが空気のように馴染んでいた。選曲誰がやったの?

LGBT映画であるが、軽やかで爽やかな仕上がりで観易かった。
LGBTもので重いものはわたしには、みれない。
これは、軽みがあるだけでなく、非常にソフトでフワッとしている。
わたしには丁度良い。そして良い映画であった。

キャストが豪華であったが、いちこの父が最初は違和感強烈であった。
観ていくうちにこういうもんだ、と思うと急に馴染んだ。
(しかし何故彼~素人が選ばれたのかは謎)。


いちことエリーは同性愛者でとても仲良く付き合っていた。
エリーは何より硬い鎧を身に着けるために弁護士を目指している。
それは同時に弁護士である父や兄を見返すことでもあった。
自分を曝け出すのは、その鎧(社会的地位と理論武装?)を得た後と考えていた。
確かに不用意にカミングアウトしてもみくちゃにされるケースはある。
エルトンジョンみたいな体制~大衆との権力関係にも負けない大物であればまた別だが。

そしていちこはもうその時期だと考え、いよいよ父にエリーを紹介することにする。
すると、父はエリーの弁護士を目指す凛とした姿勢や豊かな教養と文学センスを認めこれを許すというより、それ以前の問題として、自分と妻がそれぞれ同性愛者であったことをやみくもにカミングアウトして、やっぱりお前は母さんの娘だなあとか(何とも言えない演技で)感慨に耽るのだ。認める認めない以前の問題であり、いちこの方が唖然としショックを受ける。
両親は、同性愛者でも子供が欲しかったため結婚し、お互いを人として愛していたが、解放される関係ではなかった、という。
であるから、お互いに恋人は他に存在した。だが、子供を愛する父を母は愛おしく思っていたという事を元母の相手である千波から聞かされる。ちなみに、千波と亡き母、そして父、更に今の千波の相手の冴子教授は皆お互いをよく知っており敬愛する仲でもあったようだ。(LGBTの人々がもっと表に出てくるとこの世は人類愛に充ちてきそうな気もしてくるではないか)。
ともかく親の方が一枚上手であった。

いちこの方は何とも言えない形で、片ついたが、エリーの父は、私のあとはお前の兄が継ぐ。それにお前は弁護士などにはなれん、付き合っている相手を見れば分かる、と睨みつけて帰ってしまう。取り付く島もない。
エリーの性格は、こういう父の権力に対する反動も大きいと感じる。
明るく素直で屈託なく過剰な自己防衛意識もないいちこに彼女が惹かれるのも分かる。
だがこの先、鎧を身に着け武装したところで、どうにかなるとは到底思えない。

それから、待つ時間が挿入される。
エリーが試験に受かるまで、いちことは会えないと切り出す。
いちこは一日でも彼女と会えないことを受け入れがたいが、エリーの決心は固かった。
これがこの物語に一種の緊張感を走らせる。

いちこは、その空白の時間を焦燥感と不安に浸りつつ持てあます。
この待つという行為は危険を孕む。ふたりはこの先、大丈夫なのか。
(こちらは充分ふたりに感情移入している)。
しかしそれを聴いた父から粋な提案(策)が出される。
後の翻訳業に繋がる仕事(これから翻訳される本の紹介文の執筆)を、彼の計らいで出版社から彼女に紹介して貰うのだ。
その仕事をやり始めたら、いちこは夢中になり仕事に没頭して行く。

無為に待つのではなく、その間に自分のやるべき仕事をやる。
自分のライフワークを持つ。
それぞれの時間を尊重する。
これが今後、ふたりが一緒になった後も、きっと大切なものになるはず。


エリーは独りになった時間を”LOVE MY LIFE”という本の執筆に充てていた。
自分といちこのことを率直に描ききったものであった。
これをもって、彼女は吹っ切れた。浄化された。
確かに書くことの最大の効用であろう。
もはや、丈夫な鎧も武装も必要なかった。
「わたしがわたしでいることが、何よりもわたしを守ってくれる」。
LGBTをきっかけとして、普遍的な認識に行き着く。

自分という自然を抑圧しない。これが誰にとっても肝心なことだと謂えよう。






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この物語で大事な役割をこなしているのが、タケちゃんである。
いちこと同じ学校の学生であり、彼はゲイである。
いちこが一番悩みや迷いの相談がストレートにできる相手だ。
お互いに何でも話せる尊重し合える親友だ。
確かにお互いのこの立場なら純粋にものが考えられるだろう。
傍目には、彼らはカップルと見られている。
いちこの両親もこんな感じであったかも知れない。
ある意味、理想的な親友であり、こんなカップルは、充分に在り得る。
この関係がいたって真面目なのだがコメディタッチに映り、噺全体を軽やかなものにしていた。
(いちこの父も充分にそれに寄与していたが)。


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