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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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かこさとし 最期のメッセージ

kakosatosi002.jpg

わたしの敬愛する絵本作家、かこさとしの最晩年の姿が窺える貴重な番組を観た。
92歳で亡くなられたというが、最後まで大作に取り組んでいたことを知った。
腰を痛め長く椅子に座ることが出来ず、緑内障もありほとんど視界も覚束なかったようだ。
創作机は自作だという。天板自体が光り、トレースをしやすい仕様となっていた。
とっても短くなった鉛筆が整然と並び、パレットは使わなくなった子供用のディッシュがいつの間にかそれになっていたそうである。
素敵な書斎でもあった(わたしはひとの書斎を見るのが大好きなのだ)。

「日美」で観た。何か書いておきたいと感じた。
彼は戦時中、軍人になろうとしたが近視の為なれず、科学の研究でお国に貢献しようと決める。
東大に入学するもその年に終戦となり、周囲が何の反省も総括もせず民主主義者にあっさり鞍替えしてしまったことに驚く。
自分は償いをしなければならぬと考えた結果、自ら物事をしっかり判断できるような子供たちを育てようと決心する。
工学博士として研究所勤務の傍ら、「東大セツルメント」を立ち上げボランティア活動として子供たちに自作の紙芝居を作って見せるようになる。大変盛況であったようだ。
それも頷ける。発想や着眼点やストーリーも良いと思うが、それを具体化する「絵」が優れている。
余り数は紹介はされていなかったが、ものによってはモンマルトルのロートレックを想わせる構図・構成も見られた。

kakosatosi001.jpg

子供には誤魔化しは効かず、ディテールで手を抜くとついて来ないという。確かにそう思う。
そして内容的にも、彼らが自ら必要~面白いと感じたこと以外には乗ってこないことを思い知らされる。
つまらなければ、彼らはザリガニやトンボを捕りに何処かへ行ってしまうのだ(笑。
彼はザリガニやトンボより面白いものを作ることに挑戦した。
即興で歌も飛び出した。

kakosatosi003.jpg

幼児教育の本よりも実際の子供の活動から得ることの方がずっと大きかったという。
絵本も書き始めるが、ヒットの糸口は、子供の遊びから発想を得たことであった。
子供が蟻の動きを見て名前を付けたりして楽しんでいるのを見て、蟻を主体にストーリーをつけた。
紙芝居から絵本にシフトして、本業の知識を活かし「科学本」も本格的に制作を始める。
わたしが好きなのはこれだ!
蛇腹の本も作る。確かにページをめくるばかりが本ではない。そのままの面に続く~展開するほうが納得できる世界もある。
絵の世界も単なる平面を超えて半ばファンシーグッズみたいな形態にもなったものもある。
内容と形式は切っても切り離せない。
毎日ワクワクする楽しい仕事を進めていたことが良く分かった。

kakosatosi004.jpg

こういうのをまさにライフワークと言うのだろう。
うちにも「宇宙」と「海」がある。
少ないか、、、。
これと「宇宙・不思議ないれもの」佐治晴夫の文と三嶋典東の絵による本も合わせて見ていた。
とても立体的に俯瞰しつつディテールまで見渡せた。


かこさとしは一望するモノを作りたいのだ。
そして何でもかんでも平等に並列させる。
全てを呑み込もうとする。
そう、身近なところからスッと入って行けるが、その先どこまでも、時空の果てまで見届けようとする。
きっとあの終戦時、19歳の彼がそう決めたのだ。
壮大で空前絶後の未完のままの最後の作品、、、
地球の進化を一望する大作。
「宇宙進化地球生命変遷放散総合図譜」
福岡伸一氏(分子生物学者だがフェルメールの研究家)が解説に来ていたのも面白かった。
これは誰かが完成させなければならない。

松岡正剛さんあたりがやってくれるか。



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COMMENT

こんにちは☆

こんにちは☆

お昼休みに失礼致します。

折角メッセージ戴きましたのに
かこさとしさん
幼いころの印象があまりなくて涙
語るものをもっておりません。
いつも乍らチカラ不足で本当に申し訳なく思っています。

けれど幼いころから
現在に至るまで
絵本は好きですので少しだけ

>幼児教育の本よりも実際の子供の活動から得ることの方がずっと大きかった

贈り手の立場から
此処は深く共感致します。
豊かな感性を育みつつある
ひとりひとりの愛らしい表情
時に瞳を輝かせ歓びを湛える様子
時に小さな胸で悔しさに耐える仕草など
見詰めているだけで
いつも胸がきゅんきゅんしてますし(笑)

>子供には誤魔化しは効かず、ディテールで手を抜くとついて来ないという

そうですね
そして如何に優れた技術があってもそこに
こころ、と申しますか愛が溢れていないと・・・

>素敵な書斎でもあった

そうなんですよね、
文学館や記念館など訪れますと
多く書斎が再現されていたりしますよね
書斎はひと
みたいなところありますよね。

アトリエなども同様ですね。

>周囲が何の反省も総括もせず民主主義者にあっさり鞍替えしてしまった

此処なんですよね
無理やり答えを出そうとするなら
終戦前から多くのひとが分かりきっていたけれど
言葉にできなかったこと
反省するまでもないほどの後悔ですとか
総括以前のあるべき姿みたいなものがあったものでしょうか
考えさせられますね・・・。

ありがとうございます☆


> かこさとしさん
> 幼いころの印象があまりなくて涙
わたしも大人(学生時代)になって「宇宙」と「海」を買いました。

> ひとりひとりの愛らしい表情
> 時に瞳を輝かせ歓びを湛える様子
> 時に小さな胸で悔しさに耐える仕草など
> 見詰めているだけで
> いつも胸がきゅんきゅんしてますし(笑)
これは彼も同様だったようです。

> そして如何に優れた技術があってもそこに
> こころ、と申しますか愛が溢れていないと・・・
かこさんは、愛情豊かな方であることが一目見て分かるタイプですね。

> >素敵な書斎でもあった

> 書斎はひと
> みたいなところありますよね。
ホントにそうなんでうよ。その人の内界~宇宙が饒舌な物体としてそこにある感じです。だから面白いし興味深いです。
>
> >周囲が何の反省も総括もせず民主主義者にあっさり鞍替えしてしまった
> 反省するまでもないほどの後悔ですとか
> 総括以前のあるべき姿みたいなものがあったものでしょうか
> 考えさせられますね・・・。
ここがかこさんの出発点になったようです。
そして、こどもに思いを託すことにしたと、、、。

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