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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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ザ・ミスト

Dans la brum001

Dans la brum
2017年
フランス

ダニエル・ロビィ監督
ギョーム・ルマン脚本

ロマン・デュリス、、、マチュー
オルガ・キュリレンコ、、、アナ(マチューの妻)
ファンティーヌ・アルドゥアン、、、サラ(娘)
アンナ・ゲイラー、、、コレット(最上階の老婦人)
ミシェル・ロバン、、、リュシアン(最上階の老紳士)


あの大傑作「ザ・ミスト」と同じ題で大丈夫なのか、と思ったが、見てみるとかなり質的に惹きつけられた。
緊張感も不気味さも危機感も充分にある。
わたしは映画を観るときは基本、無批判に見る。
そうしないと面白くない。
登場人物に徹底して寄り添う。
そこが映画を観る醍醐味ともなろう。

途中で超越的~批判的に見始めたらそれまでだ。
だが、これまでにそうならざるを得なくなり途中で観るのを投げ出した映画は実は幾つもある。
この映画には好感がもてる面もあり、ずっと見続けることは出来た。
しかし何度か、そう行くの?と首を傾げてしまうところはあった。
オルガ・キュリレンコをはじめ役者はとても良かったのだが、、、。

Dans la brum005

パリである。
アパート2階に住む親子3人の家庭であるが娘は自己免疫疾患でカプセル状の装置に入ってずっと生活をしているようだ。
両親は二人とも研究者のようだが、よく分からない。二人は娘が外で暮らせる新たな治療法を世界中に模索していた。
そんな時突然、強い地震が来る。

地震は収まるが、外の様子が何かおかしく、下に降りてみると、尋常ではない悪夢のごとき非日常の事態に巻き込まれてしまう。
確かに何かが起きるとき、激変するときとは、こういう唐突な事態なのだ、と痛感する。
(ここまでは本家に劣らぬ秀逸な導入部)。
妙な霧が津波のように静かに押し寄せて来るのだ。
主人公は咄嗟に身の危険を感じ、妻の手を引き霧を吸わないようにして自分のアパートの上へ上へと逃れる。
丁度、最上階の部屋の下で霧は留まり、その老夫婦の部屋に暫く居候し様子を見ることになる。
この階から屋根に伝わりよじ登り、周囲を見渡すと何と白い不気味な霧のなかに地上のほとんどの部分が海中に沈んだように隠れてしまっているではないか。
足のすくむような恐ろしい光景である。イブタンギーの絵にもこのような恐ろしさの張りつめたものがある。
電気もストップする。充電池頼みになり、通信も覚束なくなる。娘の生命維持カプセルが心配である。
基本、生活インフラは脆くもことごとく途絶えてゆく。
(これは傑作ではないか、と内心ワクワクする)。

Dans la brum002

医療用の酸素ボンベをアパートの老人宅から調達し、必要な物を下に降りて探すが、この辺から何か奇妙な動きが気になり集中を時折欠くようになる。屍が累々と転がっている状況なのだ。マチューも冷静に分析しパリの3分の2以上の人は死んだろう。これはもう公共サービスは受けられないことを意味する、と。その通りで社会の機能は停止状態に陥った。これはよく言われるポストアポカリプスものであろうか。途轍もない事態であるが、それほどの驚きと危機感が感じられない。電気だけでなく水道、食料の問題~展望を彼らはどう考えるのか。
しかし、まだ中央政府の何らかの指示か有用な情報が流されているかも知れない。倒れている人や車から携帯やラジオ、電池や酸素など、そして身を守るための銃などをかき集めるだけ集めたいものだが、あっさりしている。
大丈夫なのか。こちらの方が心細くなる。

外で出逢った兵隊に付いてゆけないことは、娘を残してゆけないことからも分かるが、そこで酸素ボンベを何故、少なくとも人数分貰わないのか?(そしてどこに行くのか場所を詳しく確認しなくてよいのか)。
押しかけて居座り、とってもお世話になっている老夫婦の分も当然確保すべきであろうし、貰っておけばいざとなったら予備タンクとして使えるかも知れない。
(ここで少し気持ちが離れる)

Dans la brum003

夫婦で街に降りて、娘の特別スーツを研究所に取りに行く途中で、妙な犬に吠えられる。
ここで伏線かも知れぬが、犬はこの霧でも平気な犬と死んでいる犬がいることが分かる。
吠えまくる獰猛な犬に夫婦で逃げ惑うが、犬ごときに何という体たらくだ。
酸素の浪費も甚だしい。ここでこの二人に対する信頼感がかなり失せる。

研究所に着いてからも夫が爆風に曝され火傷を負うが、その応急処置は良いとして肝心の持ち物チェックを怠るとはどうしたものか。
かなり抜けている。普通、火傷を負った時点でスーツの入ったケースの破損にも気づかないか。
妻は破損したケースを運び独り老夫婦のもとに戻る。
夫は酸素が持たないから研究所に残ったことは賢明だったが、その場所をもう少し探らないものだろうか。
結構、酸素ボンベなどストックしてはないか。そうでなくとも通信機器とか。医薬品、当面の食料など、、、。

Dans la brum004

夫は火傷を負いながら、屋根をサーカスみたいに伝わってアパートに戻ろうとする。
もう酸素もないのに娘にスーツを届けるのだ。早く戻ってアイデアを練る必要はあろう。
夫が戻る直前に娘のカプセルのバッテリーが底をつき、妻がマスクなしで娘のいる2階まで降りてバッテリーを入れ替え、帰り際に息絶えてしまう。
夫はそのすぐ後に戻り、階段の途中に妻の亡骸を見て絶叫する。
だが、どうなのだろうか。
大きなゴミ袋に空気をたっぷり入れて被り首から漏れないように縛り、階下に降りて入れ替え戻るくらいなら持たないだろうか。
キュリレンコの美意識にはそぐわないだろうが、そういう場合ではない。濡らしたタオルと併用ならどうか。
(あの酸素マスクも気密性は低くないか。霧を吸い込む隙間もかなりありそうな、、、)。

Dans la brum006

いちいちつまらぬことを書いてしまったのは、この映画の基本コンセプトは気に入ったからである。
もう少しこちらの納得する形でのパニックにして貰いたかったのだ。
この途轍もない閉塞感は、あおの傑作ザ・ミストばりである。
その閉塞の極みのような空間に閉じ込められていた少女がいや免疫不全の少女たちが、この霧の中では普通に生きれる存在であったことが分かる。彼女の病気友達~彼氏がそれを教えに徒歩でやってきたのだった。
これには、ハッとした。そんなことは、あってよい。ニュータイプの誕生か?!
(「地球幼年期の終わり」みたいな、、、いやいやそう楽観できる状態か?)

父はもうケガでボロボロの身体だが「お前はもう自由だ」みたいなことを言って喜ぶ。
そして気を失い、目覚めた時には娘のカプセルの中にいた。
この先、立場が逆転ということになる。このアイデア事態は面白い。
だが娘が外を歩けるようになったのは良いが、こんな世界である。

ハッピーエンドなのか?
インフラの回復する見込みはまるでない。
父が看過したように公共の如何なるサービスも復活する見込みはない。
産業という形での大規模生産はもうあり得ない。備蓄したものも毒でダメになってはいないか。
直ぐにバッテリーは無くなり、食料も底をつく。それがすぐ先に見えているのだが、どうするのか。
これまで数回、地球上の生命が90%くらい滅んできた歴史があるが、これは結構決定打かも。

そして誰もいなくなった、、、という話に繋がるのか?






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