ロボット

Enthiran The Robot
2010年
インド
シャンカール監督・脚本・原案・製作
ラジニカーント 、、、バシーガラン博士/チッティ
アイシュワリヤー・ラーイ・バッチャン 、、、サナ
ダニー・デンゾンパ 、、、ボラ博士
3時間があっという間のコメディである。
intermissionも入るが関係ない。
「ムトゥ 踊るマハラジャ」の主人公のラジニカーントがここでも2役主人公。
天才工学博士と彼によって作られた高性能ロボットを見事に演じている。
もう60ちょっと前だそうだが大活躍である。フィジカルな面でも踊りまくり。勿論VFXも凄まじいが。
それを言ったら、ゴージャスで美しいヒロイン、アイシュワリヤーも40だという。
女子大生をしている。しかもロボットをたぶらかしてカンニングをしてバレたら彼を裏切りしらばっくれている。
凄い。
IT~宇宙物理でも凄い~大国のインド人のバイタリティーもひしひしと感じる。

踊る踊る。インドの極彩色の踊りを。
ラジニカーントはバシーガラン博士としてもサナと踊り、チッティとしてもサナと踊りまくる。
要するに、この主人公二人(三人)は終始、唐突に踊りまくっている分けだ。
独特の様式美もあってそれがくすぐったくて楽しい。
所謂、ミュージカルとも違う。ここの踊り部分をすっ飛ばしても話にはまったく関係ない。
関係ないが、決して邪魔にはならない。話が途切れることもない。だが、関係ない(笑。
意味がなくて面白いが、こういう文化なのだ。
蚊とロボットが対話するところもこの踊りの挿入に等しい次元のものか。
ロボットは作っている最中や出来たばかりは、なんともローカル色が強いものであったが、どんどん洗練されてゆき、シュワルツェネッガーばりになっていた。
それに従い、情報の記憶・整理・統合そしてディープラーニングに繋がる学習能力も飛躍して行く。
更に運動能力はもうスーパーマンである。だが、まだ人間理解が浅いために失敗もある。
ロボットが人に役立つ為に人間のような感情をもつように学習を重ね、怒ったり葛藤もするようになる流れも不自然な印象はなかった。
雷に当ったのが飛躍を生んだのか、知性と意識に目覚めたのだろう(これは大きな飛躍である)。
しっかりヒトみたいに感情がはっきり表れる。

ヒトみたいな感情を一度もつと厄介な流れになることも描かれ、自立し主体的に成り、恋敵になったことで生みの親の博士にロボットは壊され捨てられる。
そこに付け込んできた金のためなら何でもやる悪辣な博士が、ゴミ置き場から彼を回収して蘇らせるが、そのとき彼から神経回路のプログラムをダウンロードし自分の作ったロボットも同じように動けるものに完成させる。
そして彼はチッティに凶暴な殺人マシンになるチップも組み込んでしまう。
博士はそのせいで殺され博士のロボットは悪魔となったチッティによって彼のコピーロボットに改造され全て手下となる。
それによって大暴れしてサナを拉致して王国を作ろうとする。
アクションのもっとも際立つところだが、同じ顔と体の夥しい数のロボットの群れが様々なフォーメーションで合体を繰り返して警察(軍隊)を蹴散らすところがもうこれでもかというところまでやり尽くしている。
思う浮かぶパタンは全てやったのではないか。
CG技術の勝利である。
カーチェイスも車がハチの巣なのにロボットが大丈夫なのは分かるが、、、。
チッティも実にタフで賢く強いが、一番強かったのはヒロインであった。
このヒロインこそ無敵である。これだけ激しい銃撃とカーチェイスをしてかすり傷一つないのだから。
心身ともに超人的タフさが際立った。

さて、それでも例のチップを抜かれると、もとの理知的なチッティに戻り、彼を一度は捨てたバシーガラン博士の命を弁舌も鮮やかに裁判で助ける。
そして自ら自身を解体して終わる。
最期に彼の身近な人々に投げかける言葉は感動的であった。
全てはロボットが「感情」をもってしまったことから始まった、、、。
「ムトゥ 踊るマハラジャ」を近いうちに観たいものだ。
前から言っているが、、、。
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パッケージデザインがおかしい。
この絵だとヒロインがロボットのようにミスリードしてしまう。
「ワケわからんが面白い」というのも変だ。
ワケはとてもよく分かる内容である。
難しいテーマを扱っているが、、、。
パッケージが内容をかなり貶めている。
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