パーフェクト・トラップ

THE COLLECTION
2012年
アメリカ
マーカス・ダンスタン監督
パトリック・メルトン脚本
ジョシュ・スチュワート、、、アーキン
エマ・フィッツパトリック、、、エレナ(富豪の娘)
リー・ターゲセン、、、ルチェロ(救出隊リーダー)
クリストファー・マクドナルド、、、エレナの父
ナビ・ラワット、、、リサ(アーキンの恋人)
ランドール・アーチャー、、、覆面の怪人コレクター
「 ソウ ”SAW”」の監督の作品。あのようなアイデアと重さは感じられなかった。
コレクターの覆面怪人はただ殺人マシンとして描かれ人格~人間性が全く滑り落ちていた。
(全く喋らないということで、それを徹底している)。
他の登場人物も人としての厚みや内面性が感じられない。
ホラー以外の何ものでもなかった。
絵は、とても綺麗であった。PV的な見せ方も感じられる。

何とも、、、無差別殺戮映画であった。
覆面の男が最初から登場してせっせと事に当たっている。
(犯人は黒幕として姿を隠していて最後の方に登場したり、意外な人物がそれであったりするパタンではない)。
彼が夥しい惨殺死体から、人間の骨標本とかを採って綺麗な直方体の水槽にコレクションしてゆく話だ。
秘密のパーティーに招待し、みんなが音楽に乗って踊っている最中に、全員まとめて一気に押しつぶして切り刻んで殺してしまうと言う、何とも身も蓋もない大味なやり方だが、一度に多くの標本を得ると言ったら効率的な方法であろう。
(殺戮にも食肉産業みたいな工業技術が導入されているという感があった)。

何故だか一体だけ残して箱に入れておき、後でなぶり殺しにするという趣味もあるらしい。
噺に伏線とか捻りもどんでん返しも何もなく、ただ平面的に直線的に進んでゆくだけ。
それでも迷路のような旧ホテルのアジトの中にはトラップが幾つもあって、殺され方も充分に怖い。
(が、それほどの手の込んだトラップには思えないのだが)。
「デッドコースター」みたいな、ピタゴラスウィッチ的な気を持たせる遊び心などもあってよかった気はする。
ともかく、最初のクラブハウスでの人間ミキサーみたいなのが、ちまちましたトラップなどより圧倒的に怖くてすごい。
あれの前では何人たりとも生還など出来まい。
だから、アーキンのように生還できたのは、後でなぶり殺しにしようと、ひとり箱に仕舞われた身でないと可能性はない。
たまたま、エレナに箱を開いて貰ったのが、ラッキーであった。
そしてそれが、ここの怪人の野望を打ち砕くことになる。
スピーディーな展開で忽ち最後まで持って行かれる。

死ぬ一歩手前で、這う這うの体で脱出して何とか命を拾ったアーキンは、病院で安静に治療を受ける間もなく、エレナ救出に駆り出される。
結局、エレナ救出の為に組織された人間は皆、闘いの内に殺されてしまう。
この闘いの終盤当たりで何か捻りや場合によってはどんでん返し的な展開もあり得るか、と思いながら見ていたのだが、全くそういった流れはなかった。
旧ホテルのアジトが火に包まれ、アーキンが戦い終えて精魂尽き果て動けなくなっていたところで、エレナがコレクションの水槽を次々に鉈で割って水を零してゆき、彼らの周囲を取り巻いた火を鎮火させアーキンを助ける。
ここはなかなか絵的にドラマチックで美しいシーンであった。
アーキンと彼女だけが生きて戻る。
アーキンは二度目の生還である。
あれだけいたぶられて重傷を負っていながら、これだけ闘えるのだ。
強者である。
そして終わりにひと展開があり、あの業火に包まれたアジトから逃げ延びた怪人の正体をアーキンが見破り、彼を例の箱に詰めてこれから復讐するところで終わる。
相手の顔は映さなかった。
何故だろう?
この続編を考えているのだろうか、、、。
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