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GOMA28

Author:GOMA28
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夜に生きる

LIVE BY NIGHT001

LIVE BY NIGHT
2016年
アメリカ

ベン・アフレック監督・脚本
デニス・ルヘイン原作

ベン・アフレック 、、、ジョー・コフリン
エル・ファニング 、、、ロレッタ・フィギス(フィギスの娘、宗教家)
ブレンダン・グリーソン ,、、トーマス・コフリン(父、警視正)
クリス・メッシーナ 、、、ディオン・バルトロ(ジョーの相棒)
シエナ・ミラー 、、、エマ・グールド(ホワイトの情婦、ジョーの愛人)
ゾーイ・サルダナ 、、、グラシエラ(ジョーの妻)
クリス・クーパー 、、、アーヴィング・フィギス (警察本部長)
ロバート・グレニスター、、、アルバート・ホワイト(アイリッシュ系ギャングのボス)
レモ・ジローネ、、、マソ・ペスカトーレ(イタリア系ギャングのボス)
ミゲル・J・ピメンテル、、、エステバン・スアレス(グラシエラの弟、ラム酒製造)


アルゴ」の監督である。かなり印象的な後に残る作品であった。

1917年、入隊しフランスでドイツと闘う。しかし戦場では善人が次々に死んでいった。
退役後に「従ったルールは嘘っぱち、作った連中は守りゃしない、二度と命令には従うまいと誓った」という主人公、夜に生きる決意をした。組織を嫌う一匹狼のアウトローだ(仕事のために組む仲間はいるが)。
今のフラットな社会では味わえない、一歩間違えば命がないスリリングな生き方ではある。
心身共にタフでないと到底長生きなど出来まい。
イントロで掴みはOKか。わたしも誰の指図も受けないと誓っている(爆。そこだけは、ほんとに。

強盗を続けて10年経ったところからドラマは始まる。

この主人公ジョーの父は法の番人、警視正ときた。
経験から得た渋い蘊蓄を披露してくれる頼れるオヤジさんだ。
「自分の行いは自分に返って来る。思いもよらぬ形でな。」
「無知から来る根拠のない自信はいつも輝いて見える。」
等々、なかなか(シニカルで)言えてる。

ジョーの経験から学んだ認識は、
「ルールーはぶち壊すだけではダメ、自分のルールを作る必要がある」と。
我が道を行く。
アウトローなら必然的な流れだ。これも正しい。こう生きたい。

LIVE BY NIGHT002

強盗を続けながら、ギャング勢力図をペスカトーレと二分するホワイトの情婦と堂々と逢瀬を重ねているのも確固たる信念を貫いている。自由奔放で何にも囚われない。
流石にこの代償は高くつき、ホワイトには酷い目に逢わされるが、ペスカトーレを後ろ盾として自分の野望を達成しようとする。
禁酒法を利用した酒の密造で財を成し、その先(酒が解禁となった後)を考え、カジノで安定した収入を得る計画を進めるのだ。

この映画に見られる対立の構図が、二派に分かれるギャングの抗争と謂った単純なものではなく、人種間抗争が根深く絡んでいて何処から銃弾が飛んでくるか分からぬところもよく描かれている。その辺の感覚は日本人には判り難い所でもある。
とは言え、その手の差別感覚はここ(日本)にも無自覚な意識層にはっきりと広がり潜在はしている。
ここでは、白人とは言えKKKからすれば、アイリッシュやイタリアンは明らかに下の階級であり、それよりさらにキューバ系となれば謂わずと知れたものとなる。ジョー自身、アイリッシュでイタリア系の相棒とつるみ、ラム酒の違法製造の仕事はキューバ人としている。恋人~妻もキューバ人だ。彼の独自性はよく分かるが、これはもう、WASPからすれば排斥の標的以外の何者でもない。
こんな構図であるから、余計に組織~ファミリーを否定するのも分かるというもの。

LIVE BY NIGHT005

しかし人間、何からも無関係でいられるものではない。
アウトローであればギャングやマフィアとの関りは避けがたい。
人種差別からも逃れられない。
それだけでなく、宗教的な道を究めんとする者との倫理的な軋轢も当然生まれる。
そして自分が守らなければならぬ家族。
幾つもの潮流にどうしても巻き込まれる。この関係性を巡っての闘いとなろう。

LIVE BY NIGHT003

夕暮れのイルカの泳ぐ河をボートで走る光景など美しい。
美しいと言えば、ロレッタ・フィギスである。
映画女優を目指すが、途中で蹂躙され麻薬を打たれ廃人となるところをジョーに助けられ帰郷後宗教に目覚め地域の人々を精神的に導く大きな存在となってゆく。
彼女の影響で、ジョーたちの最も大きな計画であるカジノの建設も頓挫してしまう。
ロレッタとジョーのカフェでの会話は、文脈を離れて充分魅惑的なシーンであった。
利己的な欲求や固着した信条や何からも解かれた人と人の対話に近づいている。
これは両者にとってとても貴重な場となったはずだ。
しかしロレッタには、もうこれ以上前に進めない自己解体を促したのか、、、。
果敢なげで美しい、ここだけ何度も観たくなるほどの場面。
ことばのやり取りの美しい映画である。
(それから水~河と空の美しい、、、旅でこんな情景が見れそうな気もする、そんな)。

LIVE BY NIGHT004

結局、この物語は、彼の父の言葉のように、自分の行いがあらぬ形で突然返って来て、ジョーは昼間の世界に着地することとなる。息子とふたりだけで。
(ロレッタの父であるフィギス本部長に彼女のもっとも悲惨な状況にある写真を見せたことから彼が受けた心的外傷がその狂気を帯びた暴挙に結び付いたのだ)。
確かにこういうブレた形の因果関係をわたしもよく体験してきている。
それが来る前に完膚なきまでに叩き潰すのが鉄則であろう。


ギャング映画という現在からある意味遊離したようなテーマを描きながら、とてもリアリティに充ちた世界を味わえた。
この監督の映画には注目したい。
それから、ファニング姉妹にも期待したい。







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