アンシンカブル 襲来

Den blomstertid nu kommer
2018年
スウェーデン
ビクター・ダネル監督・脚本
クリストファー・ノルデンルート、、、アレックス(ミュージシャン)
リサ・ヘンニ、、、アンナ(アレックスの元彼女)
ジェスパー・バークセリウス、、、ビヨルン(アレックスの父)
出だしはセスナに乗る父子の情景から始まり、アレックスとアンナでバンドを組もうと、バンド名を考えるところなど、擽ったい共感を呼ぶ出だしであったが、、、
様々な思いの重さ(囚われ)とその絡みと行き違いによる孤独と苦悩が描かれ。
最後はその思いの残酷な忘却で悲惨に終わる。
ひとは想念の生き物であり、それによって確執を呼び、がんじがらめにもなってしまう。
その厄介さと絶望が暗く描かれ印象的であった。
内向的だが内省的でない主人公。だけでなく他の人も皆。
人と謂うより国(レベルで)もそうである。
それぞれの粗雑で身勝手な思いが暴力としてぶつかり合う。
音楽もチープでそれはないだろ、というレベルのものであった。
ここは、ミュージシャン~コンポーザーとして成功した人という設定なのだし、坂本龍一にでも頼めばよかったのに。
(もしかしてギャラが高すぎるのか?見るからに低予算映画のようだし)
音響は良かったと思う。

相手がはっきり何者かが分からぬまま、ISのテロやロシア絡みの陰謀説など憶測も流れつつ進行して行くが、わけの分からぬ敵が突然、激しく機関銃を撃ち込んで来たり軍用ヘリで急襲して来たりするのだから怖い。
実体は余りにはっきりしているのに、それに一義的に名を付けられない不気味さは途方もない。
更に雨が生物兵器なのだ。
国際法で禁止されているものだ。
しかもその攻撃対象が民間人ではないか。
一体どうなっているのか。
これはもう戦争ではない。
ただの侵略である。
恐るべき何者かの襲来としか言えない。
(ということなのか?)

車が次々にぶつかって行く。
何故だろうと思っていたのだが、雨に濡れて皆、運転中にアルツハイマーになっていたのだ。
これは怖い。
結局、雨にアルツハイマーになる毒薬を混入しスウェーデン人から「思い出」を奪った敵は何者だったのか、、、
最後にTVにプーチンが出て来て「ロシアの経済状態は良好」とか言って切れたが、、、。
この襲来はプーチンが糸を引いてたのか?
よく分からない。

大切な思い~記憶を雨に洗い流されて逝くという残酷で悲しくも絵の美しい北欧スウェーデンの映画であった。
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