旅への誘い

わたしはこれまで出不精ということもあり、余りこれと謂った旅は経験していない。
遠くに何らかの目的が生じることも少なかった。
(無くはなかったが、行かずに済ませることも出来た)。
まあ、無理やり誰かに遭うとか催しに参加するとか是非ともその場所を見学したいという欲望が薄かったと謂えようか。
旅自体(その形式)を愉しむという感覚も特に持っていないのだ。
(電車、飛行機、船そのものへのフェティッシュな好みとか車窓の風景や駅弁への拘り等々)。
よく旅は気晴らしにはうってつけ、ということも聞く。
しかしわたしは外に出るのが億劫という他に気晴らしでわざわざめんどうな準備をしてまで何処かに行くという発想もなかった。
それ以前に気晴らし自体に興味がない。
何処に行っても気晴らしにならないことは知っていた。
自分が付いてくるのだし。
(そうか、我を消滅させるほどの電撃的な何かを皆、期待して行くのか?)
確かに、環境の作用は時に大きい。
とは言え、幼い頃の経験ならまだしも、今の年齢で、、、。
娘を連れて行ってみようか、という気持ちは、ある。
それなら有意義であろう。
行くならどこが良いか?
まずは、南仏である。
そりゃあそうだ。
そこで「光」を浴びたい。いや包まれたい。
ゴッホが見た「マジックアワー」をわたしも生きてみたい。
そして心底、絵を描こうと想うだろう。
絵にとどめようとするだろう。
そう、南仏には行かねばなるまい。
その他では、と考えると、、、
フィンランドである。
「オーロラ」が見たい。
それにサンタもいる。
つい最近、サンタの正体が親だったことに愕然とした長女であるが、ここで実際にサンタに遭えばどうであろうか。
いやそれはともかく、サンタではなくオーロラである。
ラップランドにヘルシンキから飛行機でまたかなり飛ぶことになるようだが、そこに行かなければはじまらない。
大気と地磁気があれば太陽風(プラズマ)との関りで他の天体でもその見事な現象が拝めるという。
孫の代できっとそんなツアーもできるように想う。
アルル~サン=レミ(南仏)の光とロヴァニエミ(ラップランド)のオーロラ。
(まさにアヤメか燕子花だ)。
何れも”マジックアワー”に他あるまい。
これからは旅行を考えよう。

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それから、パリでギュスターブ・モロー美術館も堪能したい。
少年時代にアンドレ・ブルトンが夜カンテラを持って忍び込んで見たという逸話があるが、ほんとかどうか、、、。
パリ9区の住宅街のなかにひっそりとある美術館だという。
素敵だ。
作品の充実ぶりはもう圧倒的であろうし。