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スピーシーズ 種の起源

Species002.jpg

Species

1995年
アメリカ

ロジャー・ドナルドソン監督
デニス・フェルドマン脚本

ベン・キングズレー 、、、ザビエ・フィッチ(研究所所長)
マイケル・マドセン 、、、プレス・レノックス(問題解決屋)
アルフレッド・モリナ 、、、スティーブン・アーデン(人類学者)
フォレスト・ウィテカー 、、、ダン・スミスソン(霊能力者)
マージ・ヘルゲンバーガー 、、、ローラ・ベイカー (分子生物学者)
ミシェル・ウィリアムズ 、、、少女シル
ナターシャ・ヘンストリッジ 、、、シル


ここでもエイリアンのデザインはH・R・ギーガーの手による。
似ている。リドリー・スコットの「エイリアン」に。
このフィギュアが業界スタンダードとなった感あり。

SETIにより1974年送ったメッセージ(人間のゲノム情報、太陽系の図、地球の人口)に対しその位置(場所)は特定できぬが驚くべき返事が来た。1993年だそうだ。
現実にはいくら待っても何にも来ないのが実情なのだが(時折ガセ情報が入るくらい)。
地球外知的生命体からのメッセージである(願望が先走る!)。

ひとつはメタンの触媒の構造式で、エネルギー問題を解決するほどのものであり、これをもって地球側としてはその送り主を好意的な存在と踏んだ。そしてもうひとつが新しい謎のDNA配列を示すものであった。
当然世界中で話題沸騰することは間違いないのだが、どうやら政府が伏せてしまったのだろう。
秘密裏にザビエ・フィッチ所長の元で、送られてきた通りの塩基配列を人間の卵子に注入すると驚くべき速度で分裂をはじめ急速に成長し、見かけは人だが全く違う生命体が出来てしまった。
これに危機感をもった実験者~当局はその生命体~女の子を抹殺することにする。
だが彼女の生命力と運動能力は予想以上のもので、ガス室から脱出して逃亡してしまう。

Species003.jpg

それからは彼女は邪魔なものを躊躇なく殺戮し食欲を思う存分充たしつつ遂に列車の中で蛹となり、やがて成体となる。
一方彼女を秘密裏に処理するためのコンパクトなチームが結成され彼女の後を追う。
始末屋と霊能者と分子生物学者と人類学者による最小限のハンター組織である。
研究所の所長は軍用ヘリをはじめかなりの軍組織を必要とあれば自由に行使できる立場にあるようで、要所要所で使用しつつも一般~マスコミには真相を隠し続ける。
彼らは彼女の足取りを追い被害状況を検証していくうちに彼女が子孫を残し繁殖を図ろうとしていることが判明する。
すでに少女期の姿から大人の女性となり体勢は整っていた。

Species001.jpg

派手にこの混血エイリアンが殺しや破壊をしていることから事態をいつまでもひた隠しには出来ない上に交配をして子供を産んでしまったらその成長速度からして、人類の存亡を揺るがすことは目に見えている。
最早一刻の猶予もないという流れでスリリングに展開してゆく。

そのキャストが素晴らしい。
「ガンジー」のベン・キングズレー、「ラストキング・オブ・スコットランド」のアミンのフォレスト・ウィテカー、後に「マリリン 7日間の恋」でマリリン・モンローとなるミシェル・ウィリアムズ、、、と凄い面々が揃っている。
特にフォレスト・ウィテカーの独特の繊細な演技がしっかり窺える(それにしてもあのアミンの繊細で激情的な狂気の演技は凄まじかった)。
それに加え、人類とエイリアンの混血児であるシルのナターシャ・ヘンストリッジのクールビューティな存在感も際立っておりとてもお洒落だ。そう、ホラー・エイリアンムービーとも言える本作だが大変ファッショナブルでお洒落な印象を与えるのは、彼女のお陰である。
マイケル・マドセンとマージ・ヘルゲンバーガーの物語の中心的カップルも程よいマイルド感を醸していてエンターテイメント性を高めていた。始末屋~殺し屋にしては親切で人が良く、分子生物学者の女史は妙に色っぽいのだ。この付加価値が映画に厚みを加えている。一人犠牲となる人類学者~アルフレッド・モリナもナターシャと好対照の人間的な良い味を出していた。
それだけではない。ツイン・ピークスの警官もモーテルの支配人で出ている。
その目で見るとまだまだ隠れた名優がいそうだが、わたしは俳優に詳しくないため、見つけられない。

冷酷非道のエイリアンとしてもっとも印象に残っているのは、「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」のスカーレット・ヨハンソンである(彼女も最終的には実存的不安に圧し潰され自滅して行くのだ)が、このナターシャ・ヘンストリッジ~シルは、最初から悪夢に悩まされ、自分が何処から来て、一体何者なのか、、、これから殺そうとしている人間に問うこともしている。
彼女としては全く異なる種として人類の只中に投げ出されたのだ。
そして一度は少女期に殺されかけている。
そんな過酷な地にあって、自らの生存欲と種の保存を図る目的で子供を作りたいという本能は、正統なものであろう。
ダン・スミスソンもシルの足取りを追う中で、彼女は恐れている、と霊視している。
謂わば過去にあった勢力争いのひとつとも言える。
ここに終盤ネズミが出てきて最後に不穏な存在と化しているが、ネズミこそ人類にとって湿地帯を争ってきた往年のライバルであった。

ここではすべての立場は相対化され善も悪もない生存を賭けた闘争~死闘として平板に展開している。
実際、こういう事態が起きてもおかしくはない。


もう地球人の無意識的願望として、高度な知的生命体に何でもよいから出逢いたいのね~。
他者を認める気などないくせに、漠然とETを欲している。
自分に都合の良いETを。
だから半面の危険意識~悪夢のパタンも想像し易い。






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