安全基地

安全基地は生を受けた時にすでに用意されていない場合、ある年齢になって(物心ついてから)意識的に探そうにも容易に見つかるものではない。自力で容易く手に入る類のものではない。
余程、幸運に恵まれないと不可能である。
「安全基地」は、仮想空間には見出せない。
「安全基地」は、身体という現実~歴史全体が格納される広さを持つ。
「安全基地」は、こちらの身体性の全てを受け容れる他者という身体性を要請する。
「安全基地」は、独りでは実現しない。鋳型の片側に過ぎない。
「安全基地」は、表現では創造できない。
「安全基地」は、極めて原初的な生物学的な構造~時間に属する。
「安全基地」を探すタイムリミットはせいぜい学生時代までか。
それ以降は、困難。
医者はまずほとんど頼れない。
他者という不可能性を要請しない汎用的「安全基地」が、創作出来たら、救済される人は多い。