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GOMA28

Author:GOMA28
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ジョルジュ・ルオー

Georges Rouault001

Nichibiでルオーの特集があった。
マティスとルオー」という形で以前、姉妹ブログ"Low"に書いてはいたが、ルオー独りは書いていない。
(ちなみに、マチスもルオーもギュスターブ・モローの愛弟子である)。

ルオーについて何をか書くとすれば「聖顔」が目に浮かぶ。
番組でもこれに時間が割かれていたと思う。
ルオーの「聖顔」(生涯に60点を数える)を見ると、確かに「ことばを超えるもの」が迫る。
この真正面からとらえた顔はゆるぎない存在感をもち、同時に非常に強いメッセージである。


20世紀最大の宗教画家と言われ、 バチカンからも勲章を授与されたルオーであるが(今や法王の授与する十字架のペンダントにも彼の描いた聖顔がプリントされている)、教会などには足を運ばなかったという。
それはよくわかる。そうだろう。
彼は、師ギュスターブ・モローの死後、自分~自らの芸術を見失い、宗教画の存在意義から問い直すことをした。
世はまさに印象派の台頭によって刹那的な光の煌めきに満ちており、それはまた享楽的な生を高らかに肯定する側面は強かった。
ルオーは学校(エコール・デ・ボザール)も辞めて彷徨い、修道院に籠り、暫く絵も描かなかったという。
そこでなんとあの「大伽藍」(「さかしま」や「彼方」より寧ろ「大伽藍」であろう)のユイスマンスに出逢う。
彼の影響を受けたのなら、外部ではなく、徹底して内界を凝視する目を磨いたかも知れない。きっとフラ・アンジェリコの例など噺も出たはず。
(それにしてもモロー~ユイスマンスとは、濃い~孤高の師匠をもったものだ。羨ましいが)。
彼は芸術的美が宗教心を真に沸々と蘇らせるものであるという確信を得るに至る。
絵を描くこと自体が信仰であり、自分にとってすべきことはそれだけだ。

吹っ切れて、市井に出るが、一個の存在として社会に対峙した際に出逢ったのが「ピエロ」であった。
以前のように物々しい宗教画や歴史画ではなく、「ピエロ」という存在を見出し描き始める。
それは「わたしであり、われわれすべての姿であった、、、」

Georges Rouault004

実際に見たピエロを何枚も描いてゆくうちに純化され、それはイエスにまで行き着いたものか。
いや、彼らの内にイエスが染み出るように現れて来たのだ。
モローの「出現」みたいに。
実際、聖痕の写真に衝撃を受けたりもしている。
この間、第一次大戦も勃発し、それを題材化した”misère”などの銅版画連作も制作している。
崇高な痛みが深化したと想われる。
その結果としての「聖顔」であろう。

しかし改めて見ると尋常ではない「顔」である。
この強度~差異は圧倒する。
目力が凄いなんていうレベルではない。
そしてキリストの神聖な威厳は勿論だが、わたしは「サラ」や「ヴェロニカ」の荘厳な美しさに殊の外惹かれる。
よく見るほどに、これほど純粋に美しい女性の顔を見たことがないのに気づく。
本当に限りない美しさである。

Georges Rouault003

厚塗りだ(化粧ではない(爆)。笑ってる場合ではない。
この色の付け方はモローに似ている。
ここまで物質的・本質的なレベルで師モローの技法が息づいているのには驚愕する。
それは厚塗りによる輝き。
ゴッホ、バルテュス、モンドリアンも相当な厚塗りでそれぞれ輝き方も異なるが、ルオーの輝きも独自である。
自身の教会と化したアトリエで、ひたすら塗る~スクレーパーで削るを繰り返す。
この塗る、削るの反復が、祈りであり神との対話であった。
混じり気のない信仰への到達であろう。
この「聖顔」の強度はこうして生み出される。

しかしこの異様な彩度~輝度は、彼が少年の頃憧れたというステンドグラス~イコンの神聖な光そのものであったかも知れない。
幼少年期の経験~記憶の重要さを再認識するところでもある。

Georges Rouault002






最近(数か月だが)、ランキングとかいうところを見始めて、それに囚われそうな気がしてきた(笑。
変なところに気持ちがブレるのはまずいので、それに参加するのは、やめておこうと思う。
また気が変わるかも知れないが、、、。

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