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グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札

Grace of Monaco001

Grace of Monaco
2014年
フランス/アメリカ/ベルギー/イタリア

オリヴィエ・ダアン監督
アラッシュ・アメル脚本
クリストファー・ガニング音楽

ニコール・キッドマン 、、、グレース公妃
ティム・ロス 、、、レーニエ3世
フランク・ランジェラ 、、、タッカー神父
パス・ベガ 、、、マリア・カラス(天才オペラ歌手)
パーカー・ポージー 、、、マッジ(側近)
マイロ・ヴィンティミリア 、、、ルパート・アラン
デレク・ジャコビ 、、、デリエール伯爵
ロバート・リンゼイ 、、、オナシス(ギリシャ航海王)
ジェラルディン・ソマーヴィル 、、、アントワネット(レーニエ3世の姉)
ニコラス・ファレル 、、、ジャン・シャルル(アントワネットの夫)
アンドレ・ペンヴルン 、、、シャルル・ド・ゴール
ロジャー・アシュトン=グリフィス 、、、ヒッチコック

監督は、「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜」の監督である。あの作品にもグレース公妃がピアフに労いの言葉をかけ彼女がいたく感動していたのが印象的、、、。あれは良い映画であり、マリオン・コティヤールの美を封印した壮絶な演技を堪能することが出来た。


確かに誰もが役を演じている。

ある場所からモナコを見渡す場面が映されるが、、、美しい国~街だ。
(わたしはモナコと聞くと「モナコグランプリ」であるが)。
だが、モナコは非常に難しい立場に立たされていた。
ロイヤルウエディングの華やかさなんて一時のもの、途轍もなく大変な運命を引き受けることとなる。
勿論、ある程度の想定と責任は感じていたにせよ、、、。
グレース・ケリーの御伽噺~モナコ公妃の役を如何に演じたかが描かれる。
(勿論、フィクションを交えての御伽噺である)。

ヒッチコックが宮殿にいきなり現れ、グレース公妃に映画の出演依頼をする。
その時、ケイリー・グラントはどうしてる?ああ、絶好調だ、なんて会話も出る。
モナコ経済に多大な影響力を持つオナシスのパーティ。
ヨーロッパ全体の安定が揺らぐ、フランスのアルジェリア紛争を巡り議論に加わるが、、、
アメリカ的な考えでフランス政治家と対立する。
きちんと意見を言う彼女だが、政治に意見を挟むと疎まれる。
ドゴールはモナコに企業全てに課税し、フランスへ納税しろと迫る。
軍事費を強硬にモナコに求めるのだ。
赤十字の婦人たちに舞踏会の準備より病棟の改修工事の方が大切だと訴えるが、相手にされない。
どうも生活はストレスだらけであったようで、例の曲がりくねった坂をスポーツカーで飛ばしまくっていたようだ、、、。

モナコは生活全てのライフラインはフランス経由であり、独自の産業も軍隊もないモナコの自立は元々難しいものであった。
国境を封鎖されたらもうフランスの意のままとなる。
ドゴールがどれだけヨーロッパで権力を握っていたかも分かる。


ヒッチの映画に出るか迷う。それは離婚にも繋がる可能性をもつ。
誰もが批判的であり、とても孤独である。
難しい立場だ。

彼女はモナコの真の公妃となる為、学ぶべきしきたりや作法を基礎からしっかり学びなおす(ついでにフランス語も)。
1000年間個人の自由を守る国として存続したモナコの「したたかさ」と「信念」の神髄を。
そう、学びは周囲のお膳立てで出来るものではなく、自ら欲したときでしか始まらない。

しかしそれは丁度機を得ていた、というかそこで始めなければ万事休すの状況でもあった。
ルイ14世もナポレオンもモナコをとれなかったが、あやうくドゴールにとられそうになる所までくる。
モナコの宮廷内に裏切り者がいて、不利な情報をマスコミなどに流していた。
レーニエ3世とグレース公妃の関係を悪化させモナコを混乱に陥れ、レーニエ3世の排除を企てていたのだ。

Grace of Monaco002

側近のマッジが裏切っていたことが分かり、その黒幕は、、、と探って行くと
アントワネットがドゴールの閣僚と逢っていたことが突き止められる。マッジは探偵を雇って調べさせていたのだ。
実は姉が王位を継承する条件でフランスにモナコを売り渡そうとしていた黒幕であったことが判明した。
(映画みたいにドラマチックな噺だ)。
裏切り者は国外追放だが、その前にグレースが各国首脳を招いた国際赤十字の舞踏会で最後の公務をさせる。
ドゴールを欺き、安心して会に出席させる公務である。まんまとドゴールはやって来た。
やはりモナコの伝統を引き継いだグレースのしたたかさである。

マリア・カラスとオナシスのことなども雰囲気的に感じることが出来た。
マリア・カラスの(が唄ったであろう)曲も聴けた。

最後はことばの力である。
ヒッチの映画出演を断った彼女の一世一代の演技である。
モナコを守るために世界へのアピールのチャンスである。世論を味方に引き入れるのだ。
(何もないモナコにとってはこれしかない)。
彼女の率直な等身大のこころの籠ったスピーチによって、首脳たちの盛大な拍手を得る。
彼女、徐々に品格が上がって行くのだ。
レーニエ3世との関係もしっかり修復される。
(ここまでやったのだ。それは当然であろう)。

「君は人生で最高の役を演じにモナコに来たんだ」(タッカー神父)やはりこれに尽きる。
そしてニコール・キッドマン文句なしの名演技であった。
これまでに見たなかでは、最高に凛として際立って美しい。
グレース・ケリーが演じられる女優は、ニコール・キッドマン以外にいないと思う。

Grace of Monaco003




ヒッチコックも最後まで彼女を暖かく見守るとても良い役であった。
(これはどうも脚色っぽい気がしたが、、、(笑)。
最初と最後がスタジオ撮りの場面で繋がっていたが、「泥棒成金」の車のなかのシーンであると思われる。





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