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神奈川県立弥栄高校芸術学科美術専攻展に行きました

560武井 咲

ひさしぶりに、こちらで美術展のことを書きます。
女子高生たちの制作した、絵と彫塑とオブジェに映像作品などがたっぷり、堪能できました。
最近見た中では、一番おもしろかった!
女子高生頑張ってます。


わたしは、就職後、都心に出ていたもので、いつこの高校ができたのかは知りません。
さらにわたしの高校時代には考えられなかった学科などがたくさん出来ていますね。
普通科の高校でも他にこのような学科が併設されているのでしょう。
専門校ではないです。でも、近いし卒業後の進路は女子美かな。
あそこなら、良いですね。行きたいでしょうね。

ともかく高校も少子化なのに増えてますね。
大学はもっとです。
しかも経営難で学科も随分変わってます。
私の出た大学もです。すごい変わりよう。


そんななか、生徒は凄いですね。
個人差、与えられる枠ーテーマによるところはあっても、
学年による成長過程が分かる。
意識の持ち方が違ってきますね。
集団の中で育まれてくるのか。

自分がずっと普通科の特徴のない課程にいたので、専門課程っていいなあ、と思いました。
1年生の技術の習得学習、2年生の主体的なテーマへの取り組み、3年生の自分の作品の完成へ。
この流れの中で充分楽しみつつ皆、自分のやるべきことを出来る限りやっている印象でした。
1日目だったので在校生や卒業生も来ていました。感慨深いものでしょうね。


1年生は合宿時に描いた「風景画」です。皆、対象の描写を一生懸命にしていました。
形態の再現は構造把握がしっかりできると危なっかしくはないです。
色の表現については、アクリルを使っていたので油よりも乾きは遥かに早いので、この色と決めたものを的確においていくとよいでしょうね。というより形を決めて塗り絵的に面を塗っていくというより、マネやセザンヌの言うように、色の基本立体をあるべきところに配置していくという意識で最初から描いていったほうがよいでしょうね。もっとタッチが生きていて良いかなと思います。ここは、担当の先生のVISIONがあると思われますので。(まずは線描からという流れだと思います)

2年生は60号以上の大きい作品が目立ちました。自分で決めたテーマをなんとか表現してやるぞ、という気概がそこから伝わってきて、お姉さんになったねえ、と言ってあげたい衝動を抱きました(笑
魅力的な絵が多かったです。過去の画家たちと同様にイタリア旅行の成果はそれぞれにとって、大きいことでしょう。
油もテーマを明確に表現できていて良い絵が目立ちましたが、日本画にはちょっと驚く作品が幾つもありました。

油に対し日本画が多いのもちょっとびっくりなのですが、扱うテーマも油の生徒たちのものより明らかに内省的で過激で、現代的ー時代に対して自覚的な(返して言えばメディアの影響が濃い)ものがみられました。
いいですねえ。この尖り具合。青春て言うんですか?私の人生の中で全く見当たらなかったことばー時期です。
ジャパネスクものって確かに戦闘的なものが多く、この日本画の生徒さんたちも存在の不確かさ実存の不安そんなことばにいまさらできないことを自分なりに表しているのは分かります。本人の自覚によらずとも。もっとも絵などというものは、画家の無意識が描かせているものですから、現在本人が抱えているものの素直な表出と言えます。

手法的には古典人形師の川本喜八郎の世界のようなおどろおどろしさとアニメの影響も大きい。最近のものでは「新世界より」などの民族的な歴史史観を触発するもの。あの辺のイディオムが思考にものの見方に浸透している。だからわたしはとても共感できますし、スッと入れます。日本画の形式を、上手くオカルト的な表現に利用できているものが目立つ中、油的な強引で荒削りな描き方もみられました。これは今後の展開がたのしみです。
おっと、アクリルによる風景画や静物画もとても気持ちよく描かれていました。描き込んでいますね。

3年生は、卒業制作ということもあり、充分に時間を要した作品で、力が入っていました。
日本画が面白かったですが、油も技法的に工夫の凝らされた目を引くものが幾つもありました。他にも、クラフトデザインに「家族鍋」など思わず今夜食べたいなと思ってしまう鍋セットがあったり、ビジュアルデザインで本の装丁も(実際に売ってるもののよう)あり、バラエティに富んでいました。彫刻も動勢・量感ともなかなかの見応えでしたし、マルチメディアでは、Photoshop、Aftereffect、Premiereを利用した作品がありました。版画も様々な技法が使われていました。造形総合として大きな卵形の作品や大きなケーキもあって楽しかったです。作るのも勿論、楽しかったでしょう。

総合造形とマルチメディアが横断的に組んでインスタレーション作品を作ってもよいかなと思いました。
プログラムも必要になりますが、どうでしょうかね。
もっとワクワクしてくると思いました。

何よりわたし的に今回の一押しコーナーは、「なりきり絵画」です。
こんな面白い発想もの初めて見ました。
過去の名画に自分がなってしまい、その写真を展示するものです。
鑑賞教育の一環として行っているものだと思いますが、ここまでやるかというノリです。
これを方法論化して専門にやっている画家はいましたが、人でないものー赤富士や、抽象画や壺の模様や群像までやってのけています。これは爆笑ものでした!ここだけでも見る価値アリです。
生徒たちがいかに楽しく学校生活を送っているかがよく分かるものです。

自分のやりたいことを友達と一緒にやる、創造的なことに関わる、とても大切なことだと思います。
その上に、イタリア姉妹校交流で向こうの絵画鑑賞で目を肥したり、かの遠藤彰子氏から手ほどきを受けたりと、贅沢な勉強もしています。恵まれてますねえ、、、。
うちの娘たちもこんな勉強をしてほしいな。


ひとつ課題として、作品に当てる照明です。
当て方によっては作品が台無しになります。
工夫が必要です。
次回の改善を求めます。


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THEME:art・芸術・美術 | GENRE:学問・文化・芸術 |

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絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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