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ブリムストーン

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BRIMSTONE
2016年
オランダ/フランス/ドイツ/ベルギー/スウェーデン/イギリス/アメリカ

マルティン・コールホーヴェン監督・脚本
トム・ホルケンボルフ音楽

ガイ・ピアース 、、、牧師(ジョアナの父)
ダコタ・ファニング 、、、リズ(大人になったジョアナ、親友の名を騙る)
エミリア・ジョーンズ 、、、ジョアナ
カリス・ファン・ハウテン 、、、アン(ジョアナの母)
キット・ハリントン 、、、サミュエル(負傷したガンマン)

「灼熱地獄」、、、ジョアナやリズたちが囚われ強制的に働かされていた娼婦館がこの”Inferno”(灼熱地獄)であった。
しかし、この4章構成の物語自体が灼熱地獄でもあろう。

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サイコ牧師から「狩人の夜」を安易に想いうかべるが、本質は同じであろうし、具体的に近いシーン~部分も多い。

オランダの監督が撮っているが、昨日の映画もイギリスの監督が撮っている。
外からの方が(暗黒部分は)よく見えるというところはあるか。
精神分析医が患者の無意識を診るように。

今日の牧師について謂えば、本気で原理を極めんとしてああなったのかと途中まで思っていたが、ただの狂人であった。
ある意味、自覚もしている。「救済の届かぬ者である為、何ものも恐れず自らの欲する事をやるのみ」
(それで牧師面しているところが笑えぬブラックジョークでは済まない)。
紙一重の境界人であるか振り切れてしまっているかの僅かの差であろうが。
これも所謂、西部劇なのか、、、。
その時代のドラマであるなら、西部劇なのかも知れぬ。
暗黒の西部劇、、、。

ひたすらダコタ・ファニング(2章、3章はエミリア・ジョーンズか)が酷い目に遭わされるのがファンとして忍びない。
途中、正視に耐えずちょこちょこ目を逸らしていた為、大事なところを見落としていたかも知れない。
特に殺された親友に成り済ます為に舌を自ら切り取るところなど、もう見てなどいられないではないか、、、(痛。
しかも、この親友の名で生きて来たことが仇となり、ようやく訪れた静かな生活も束の間、殺人容疑で逮捕され命を捨てる破目となる。

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アメリカ南部を舞台にした映画(昨日もそうである)など特にそうだが、有色人種差別の他に、徹底した男性優位主義、女性蔑視~女性差別がある。(現代が舞台である「チョコレート」でもそれが強く描写されていた)。
まさに舞台となる土地では、女性を物として商品として流通させており、牧師においては個人的に妻・娘・孫までを自分の所有物として支配しようとしている。そしてキリスト教理がその理論背景~根拠として利用されている。
まさに精神分析に観る「父性」支配による抑圧でもある。それは極めて根深い。
牧師はまさに神の位置に自らを置く。やはり狂人という他ない。

ジョアナ~リズはそこで、想像を絶する残酷な虐待や殺害現場を目の当たりにして生きてゆく。
少しでも彼女らに救いの手を差し伸べるものはことごとく殺されてしまう。
恐怖と支配の構図である。
彼女の母アンは、夫の牧師の説教している教会内で首つり自殺をする。
従順にしか生きられなかった妻の最後の夫への抗議であった。
(彼にとっては火に油を注ぐような効果しかもたなかったが)。

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するとジョアナ~リズはフェミニスト闘志の先駈けか。
いや、自分の生を誠実に生きるために闘っただけである。
闘いを強いられた存在であった。

最後に鎖に繋がれ筏の上から身を投げるジョアナには、安堵の表情が見られる。
娘の姿を遠くに望みながら。
上から保安官が水中に向けて銃弾を何発も浴びせる。
その音を娘が岸から聴いているが彼女には何の音であるか、何が起きているのかは分からない。


この映画、天才ダコタ・ファニングが出ているので観る気になったのだが、内容自体観たい映画ではなかった。

しかし、若手女優エミリア・ジョーンズのエマ・ワトソンを想わせるシャープでソリッドな魅力を発見したことは得した気分になった。
ダコタの少女時代として何の違和感も抱かせない娘にはビックリした。
今後、この女優にも注目したい。

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そうそう、ガイ・ピアースはまるで、シュワルツェネッガー映画に出て来るターミネーターさながらであった。
首を切られて死んだかと思っても元気に何度でも何処へでも追って来る。
不死身かと思いきや、最後はあっさりと焼死したのには呆気にとられた。
もう、ここまで悪い役をやらされることはないのでは、、、怪演だった。



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