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眺めのいい部屋

A Room with a View005

A Room with a View
1986年
イギリス

ジェイムズ・アイヴォリー監督
ルース・プラワー・ジャブヴァーラ脚本
E.M.フォースター『眺めのいい部屋』原作

ヘレナ・ボナム=カーター 、、、ルーシー・ハニーチャーチ(シャーロットの従妹)
デンホルム・エリオット 、、、エマソン氏(ジョージの父、英国人旅行者)
マギー・スミス 、、、シャーロット・バートレット(ルーシーの従姉)
ジュリアン・サンズ 、、、ジョージ・エマソン(ルーシーの恋人)
ジュディ・デンチ 、、、エリナー・ラヴィッシュ(小説家)
ダニエル・デイ=ルイス 、、、セシル・ヴァイス(ルーシーの婚約者)
サイモン・キャロウ 、、、ビーブ牧師
ローズマリー・リーチ 、、、マリアン・ハニーチャーチ(ルーシーの母)


このイギリス貴族の映画を観て、最近読んだカズオイシグロの「日の名残り」を思わず想いうかべてしまったのだが、このジェイムズ・アイヴォリー監督は何とその「日の名残り」を映画化した監督でもあったという。
今度は是非、そちらを観てみないと。
この監督であれば期待も膨らむ。
緻密で間のある格調高い絵が撮れる人でないと、あれは無理である。
(こういった映画はサスペンスの監督には形式的に困難か、、、いやサスペンスの要素がない訳ではない。恋が題材なのだし)。

A Room with a View002

この作品世界は、20世紀初頭に設定されているが、田園風景や衣装、馬車、屋敷や人の佇まいからしてトマス・ゲインズバラ(英18C)のあたりの絵画世界を思い起こすところはある。
この時期、風景画をよく描く肖像画家がイギリスにはいた。(コンスタンブルは圧倒的に風景であった。ターナーは別格)。

20世紀になっても古き伝統の息づく貴族社会の一齣が窺える。一種の憧れにも近い、、、。
Thomas Gainsborough
(Thomas Gainsborough)
マネようなドギツサは間違ってもない(笑。
プレ・ラファエル派は異質である。
やはりトマス・ゲインズバラの雰囲気か(と言ってもこの様式化は少し気になるが)。

A Room with a View003

ここのところずっとティム・バートン監督映画で途轍もない役をすました顔でこなしているヘレナ・ボナム=カーターがラブロマンスのちょっと気の強いヒロインである。
とても似合っている。本来こういう人だったのだと、感心する(笑。
テニスも男勝りにやるが、ピアノでベートーベンをアグレッシブに弾き、シューマンも弾いている。歌も弾きながら唄っている。
そして何よりプッチーニの「私のいとしいお父さん」である。
とてもこの映画にしっくりしていた。
お陰でこの曲がもっと好きになってしまった。

色々とニンマリ面白い光景があるが、男三人の森の中の湖での水浴は傑作だった。
画家達に広く題材化された「水浴」であるが、この絵は恐らく誰も描くまい。
牧師もそのなかの一人で、散歩で出くわしてしまったルーシーに狼狽して逃げ惑い、爆笑されている。
様々な絵(風景)や音楽、日常の何気ない出来事、、、その辺が愉しめる作品であって、あまり話にはついて行けなかったのがホントのところ。
おばさま方のお喋りが途中から何言ってるのか分からなくなってしまった。


フィレンツエとイギリスそしてギリシャか、、、。
外国に行ったらホテルの部屋からの眺望には拘るね。
その空こそがその国なのだろう。
恋などは勿論、自国~伝統の柵から解かれてかなり情感に任せて出来てしまうものか。
フィレンツエの地で出逢ったジョージ・エマソンにシチュエーションからも惹かれる(両想い)。

しかし帰国したらもう婚約者が出来ていた。
あっさりしていてこちらが戸惑う。

A Room with a View004

婚約者セシル・ヴァイスはわたしとちょっと(かなり)似ているので、どうなるものかと思って観ていたら案の定である。
引き際も実にあっさりしている。そこも似ている(爆。

ルーシーは何でもはっきり言って自分の気持ちを貫くかと謂えばそうではなく、言う事で何か肝心な事を押し隠し、自分でもそれを嘘と自覚している。
つまり自己主張のしっかりした自分を押し通す女性に見えて、実はとても臆病な保守的で脆弱な自我を守っている感じである。

何度もジョージ・エマソンを拒絶しつつ彼に惹かれていくのは、観る目をもつ人なら誰でも分かる(爆。
(特に弟それからジョージの父、、、)


A Room with a View001

ギリシャに逃避行しようとする最後の最後にジョージ・エマソンを受け容れたルーシー・ハニーチャーチのこころからほっとして解放された表情が大変印象的であった。桎梏から解かれた顔が綺麗であった。
そう、こういう時こそ人は輝く。
(それを演技で出来るのだから役者は凄い)。

この時期、上流階級はこのような恋愛で結ばれるのは、かなり大変であったのか(20Cである)。
いやいや、イギリス王室のやりたい放題ぶりからしても、そんなことはないと思う。






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