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ザ・リング/リバース

Rings001.jpg

Rings
2017年
アメリカ

F・ハビエル・グティエレス監督
鈴木光司 原作

マチルダ・ルッツ 、、、ジュリア(ヒロイン)
アレックス・ロー 、、、ホルト(ジュリアの彼氏、大学の研究生)
ジョニー・ガレッキ 、、、ガブリエル(ホルトの教授)
ヴィンセント・ドノフリオ 、、、バーク(元牧師、サマラの父)


夏なので観てみた。
もともとオリジナル「ザ・リング」に何の思い入れも興味もない。
当時の友達関係で、原作まで読んでしまったが、別に何の印象も残らなかった。
ただハリウッド版で、如何にもというドラマチックなエンターテイメントに仕上がっていればそれはそれでよい息抜きにもなるかと思ったのだ。
ここ数日間、「ツインピークス」で訳が分からなくなっており、わたし自身がダグラス・ジョーンズ(ダギー)みたいになっているので(爆、小休止が必要なのだ(娘がいるのでそれは不可能だが)。
(依然、「ツインピークス」はDVDの5つ目で、まだ先は長い)。

のっけからジャンボジェットの乗客で、呪いのビデオを観てから丁度7日目というのがいて、、、何と飛んでもない野郎だ(怒。
乗客・乗員全てを巻き込むスケールでいきなり始まった。
流石はハリウッド、これはやってくれそうと期待を膨らめたものだ。

Rings003.jpg

だがその二年後という本編に入ってから、、、オルフェウスの話などして盛り上がり、彼氏と溌剌とした笑顔を見せていた頃には良い女優だなと思っていたヒロインが、顔をしかめて演技し出すと何とも魅力ない人に見えて来る。
暗い雰囲気になってからも、大学の研究室の専門チームでサマラの呪いからの救済をシステム化する研究がしっかりなされてゆくのか、と思いきやテールとか何とかいって誰かにコピービデオを見せるという従来の方法をとっており、謎の解明と拡散を食い止める手立てなどを提示する方向性は見えず仕舞いだ。
結局、とても小規模なその教授と教え子だけの個人的な試みだったのだろう。
ここに来て、最初に抱いたスケールの大きい大胆で大掛かりで豪快に愉しませるハリウッドの側面は期待できそうにない事を感じる。

ただ、ちまちまと暗い感じで噺は進行してゆく。
サマラは、流石にメディアとしては消え去ったビデオテープからデジタルデータ化してパソコン上のファイル単位で活動をしていた。
これならメール、SNSなどで一気に世界規模で拡散できる。どう考えてもこの手しかあるまい。
ただ、電気を(コンセントを)抜いてもテレビから、しかも倒れている画面から這い出てくるのが、執念というか律義さを感じさせ、やはり情念~零世界を感じさせるところなのだ。

Rings004.jpg

ちょっとそのじめじめ感が日本版にも通じる雰囲気もあり、まさかとは思うが原作や「リング」をリスペクトして追従した作りなのだろうか、と勘繰ってしまった。未だに井戸から出て来るし(ビデオの中だけだが)。
怪獣(映画)をリスペクトして作られたギレルモ監督の「パシフィックリム」は大傑作であったが、貞子をリスペクトしてもまず良いことはないはず。
まあ、サマラの呪いの原因が牧師の性犯罪にあったなどアメリカ的に分かり易くなっていたが、ちょっと原作~日本オリジナルからは馴染めない感じになってしまっている。
ハリウッド版なので仕方ないが。

サマラのビデオはかなり絵も複雑でアートがかっており、絵が後から加わりデータ量も増す。
デジタル化した分、ネット上で遥かに柔軟で発展的な情報体となったことが分かる。
そのうちサマラ製作(というか自己拡張)のビデオが2時間映画そのものになってしまう可能性もあるかも。
そうしたら、「アンダルシアの犬」などと同様に人々の(特に評論家の)注目をより浴びる作品となるはず。
ただ見た後、皆死んでしまうが、、、その方向性も面白い。
恐らくザ・リング本編より面白く芸術性の高い作品として残るに違いない。サマラは監督か?

複雑なアートサマラビデオをヒロインの女の子はよく記憶しており、サマラの葬られている土地に行く先々にその場所や形や人物~少女を見出してゆく。この予定調和はある意味、サマラに導かれているのか?惹き合っている様だ。
ヒロインは魂の解放に来てくれるのだし。
そのようなスタンスとなっているようである。
それが一番よく分かったのは、ジュリアが牧師に殺されそうになった時、父でもあるその男を例の恐怖の顔で怖がらせて殺すという、ヒロインを助ける動きに出たことでも分かる。

Rings002.jpg

このような映画のお約束の最後のどんでん返しであるが、サマラの埋葬が済み、全て解決したとホッとしてシャワーを浴びていると何とジュリアの身体に異変が起きる、同時に彼氏は教授のボイスメモに気付きジュリアの手の傷が点字のメッセージであることを知る。
ジュリアのもがき苦しむ口からはサマラの髪と蝉?が吐き出され、彼氏の点字翻訳がコマンドとなり、サマラのファイルが一斉にメーリングリストを通じコピー転送されてゆく。コンピュータのコンセントを抜いてもそれは止まらない。これはサマラの得意技の一つでもある。
恋人同士二人が叫び声をあげてパニックになる。
拡散したファイルの感想がすぐさま戻って来て、、、ジュリアの方は何とサマラに乗っ取られてしまったか、、、。


しかしこのファイル拡散はパソコンのディスクトップにファイルのアイコンが乗っている時点で最初からこちらも分かって見ている。
今更驚けない。ジュリアの身の上に関しても想定の範囲内である。
どんでん返しには全くならないし、どうにもこの映画自体が怖くはないし、驚きもない、サスペンスというほどの緊張感もない。
これが一番肝心なことであるが、貞子ではなくサマラがあまり出て来ないし、活躍もしていないのだ!
もっとおどろおどろしく暴れてくれなければ。この点においては、日本版の方が怖さはある。
元々サマラより貞子の方が怖いのかもしれない。
ヒロインは、ハリウッド前作のナオミ・ワッツの方がずっと良かった気がする。
彼女は「ツインピークス」でバリバリに活躍している(笑。



やはり「パシフィック・リム」みたいなものを観たい。
(貞子より怪獣である)。


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