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GOMA28

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蜜のあわれ

Mitsunoaware001.jpg

もう映画はこりごりだ、、、と想い、ほとんどゴロゴロ過ごす。
「蜜のあわれ」と「吉祥天女」というのをアマゾンプライムで観た。
添えられた解説をチョイと見て、これは借りたり買ったりするビデオには思えないが、、、
ただなら観るかも知れぬ。というところで、観てしまった(笑。
「しまった!」と思ったのは前者の方。ただなら観ても良いと思ったのが後者であった。


「蜜のあわれ」は、想念が濃密になると本当に心に描いた人間~存在(場合によっては金魚)が自立して実際に共生してしまうという噺と謂えよう?(人の認識の仕組みからすれば、そういう方向性は持ち得るが、ここは極端である)。
だが例えそういう事態があり得ても、作家はそれを作品として原稿に定着するものだ。
つまりそこに幻想を封印する(対象化する)ことで、自分の個人的日常は担保されるはず。
逆に謂えば、創造行為を安定して行うべき主体が幻想界に翻弄されている状況では到底作品など作れるはずがない。
大丈夫か?

何にしても、映画に出て来た女性や幽霊や金魚や金魚売が現実にはいないと受け取るべき。
(しかも幽霊は金魚が作家の書いた小説を読んで幽霊女性のイメージを仮想現実にアップロードしたらしい)。
作家を巡る錯綜イメージ共同体が生成されている。しかも金魚主導で。
作家は終始、金魚を中心にした幻想に囚われ彼女に振り回されている。
余程の金魚好きなのだ。
いちいち金魚に「お前以外に他に金魚はいない」などと断っている。
その金魚が二階堂ふみだからこちらも気持ちは察するが。
しかし笑えない。
笑えるところは、どこにもなく、金魚ダンスでも笑えなかった。
二階堂ふみが一生懸命頑張っていることだけは伝わってくる。
オマケにヌードにもなっているのだが、金魚だから微妙なのだ。
泣こうにも泣けない(爆。

最後に作家を呼ぶとても現実的な声がしたところで、死に逝く作家以外の登場人物が消えている。
本当は一人で地味~に暮らしていた老作家であったのだろう、、、。
少なくとも映画を観た範囲ではそんな感じ。
大杉漣の熱演であった。大泣きしたりしていたがとてもついてゆけない。
真木よう子は大人しい控え目な幽霊で、余り個性が活きていない気がする。

Mitsunoaware002.jpg

カフカはかつて悲劇を書く時は、腹を抱えて大笑いしながら書いている、と語っていた。
それでなければ、その世界~ドラマを対象化して精緻に描けまい。
この作家、実質書けているようには見えなかった。

室生犀星の小説が原作だそうだ。全く知らなかった。これを観て読んでみたいとは微塵も思わない。
セリフは多かったとは言え、感銘はさして受けなかった。

2016年の映画である。
石井岳龍 監督
港岳彦 脚本

二階堂ふみ、、、金魚
大杉漣、、、作家
真木よう子、、、幽霊
永瀬正敏、、、金魚売

Mitsunoaware.jpg
バルチュスの絵画を想わせる。だが、それがなんであったか、、、?
芸術的デフォルメやエフェクト(叉は様式美?)は分かるがそれが昇華されているかはキビシイ。
感情移入などは論外、遠い距離感をもって空々しく観るしかない作品であった。


もう一つの「吉祥天女」は体調が思わしくないので、明日にしたい(笑。
季節の変わり目もあり大変疲れる。





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