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GOMA28

Author:GOMA28
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太陽

Солнце001

The Sun/Солнце
ロシア・イタリア・フランス・スイス
2006年

アレクサンドル・ソクーロフ監督
ユーリ・アラボフ脚本

イッセー尾形、、、昭和天皇
ロバート・ドーソン、、、ダグラス・マッカーサー(連合国軍最高司令官)
佐野史郎、、、藤田尚徳(侍従長)
桃井かおり、、、香淳皇后
つじしんめい、、、老僕


第二次世界大戦の終戦直前の昭和天皇の内面を綴る物語。
コミカルでシニカルでリリカルなとても美しい映像で描かれる。

淡々とまるで昭和天皇のドキュメンタリーいや日常の一コマを切り取るような自然な居心地の悪さが静かに味わえる。
乾いてヒリツク感覚が生々しく再現される。
この感覚~描写の地平は、戦争とか天皇とかいう特殊な場所(場)ではなく、ありふれた他の何事か~誰かであってもきっと切り取れるものだ。
記録(日記)に触れるような共感の出来る映画であった。

このロシア監督とこの役者でなければ、生まれなかったある意味、奇跡的な逸品だろう。
御前会議の様子。ヘイケガニの研究での安らぎのひと時。チョコレートを巡る侍従とのとぼけたやり取り。米軍兵にスナップを撮られ「チャーリー」と囃し立てられる様子。家族のアルバムと共に、海外の映画俳優のプロマイド写真を眺めて物思いに耽り、うっとりする姿。マッカーサーとの探り合いとかけひきの会話(彼が決断の場にいなかったことを悟るマッカーサー)。
天皇の悪夢。このシーンのVFXには驚いた。こんなに生々しい悪夢の映像は見たことがない。海洋生物の研究者である天皇ならではの夢である。(魚が空を舞って、燃え爛れた地上を爆撃して行く)。悪夢までリアルに切り取った生々しさだ。


途轍もなく大きな荷を背負い、葛藤し悪夢に悩まされもする真摯で知的な人間性が露わになる。
彼は現人神から人間になることを決断する。
そしてマッカーサーに対し、終戦に当たっての自らの決意を表明する。
これも淡々と。
イッセー尾形が見事に昭和天皇であった。


どうやらこの時期、昭和天皇は宮城地下に設けられた防空壕に皇室の誰とも離れ(他の方々は別の場所に疎開し)限られた侍従たちと共に孤独に暮らしていたようだ。
終戦も決まり、天皇の元に香淳皇后がみえ、二人の暫しのやり取りが何ともぎこちなく微笑ましいものであった、、、。
二人で「あっそう」と言い合っているのには笑える。
皇后もそうだったとは知らなかった。


最後に「人間宣言」の録音を担当した者が自決したことを知らされ、それを止めもしなかった侍従長に対する香淳皇后の眼光が異様に鋭く映され、エンディングとなる。


時代も定かではないどこかの場所の寓話のようにも思える独特の映像美であった。













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