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GOMA28

Author:GOMA28
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たかが世界の終わり

JUSTE LA FIN DU MONDE001

JUSTE LA FIN DU MONDE
2016年
フランス

グザヴィエ・ドラン監督・脚本
ジャン=リュック・ラガルス原作

ギャスパー・ウリエル 、、、ルイ(余命いくばくもない劇作家)
レア・セドゥ 、、、シュザンヌ(ルイの妹)
マリオン・コティヤール 、、、カトリーヌ(ルイの義姉)
ヴァンサン・カッセル 、、、アントワーヌ(ルイの兄)
ナタリー・バイ 、、、マルティーヌ(ルイの母)


家族である。
これが家族というものだ。
勿論、一家団欒の和気あいあいの家族を常に過ごしている家もあろうが、、、
家族というものの危うさの本質が見える。

JUSTE LA FIN DU MONDE002

12年ぶりに作家のルイは、家族に自らの死を告げに戻って来るが、ついにそれを切り出せずに立ち去って行く物語である。
確かにあれでは、自分の話などする余地もない。

とってもよく分かる。
アントワーヌが良い味出しているが、他の面々も自分のことを気ままに喋るだけで基本は変わらない。
ルイを見て彼の話に耳を傾けようとはだれもしない。

しかし元々人は自分の事にしか関心はないのだ。
ルイにしても家族の事を多少でも気にかけてきたものか、、、。
恐らくアントワーヌに(本人が言うように)は興味など微塵もないだろう。
結局、自分がすぐ死ぬという事、その恐怖と不安を誰かと共有したい漠然とした気持ちを元に戻って来た(辿って来た)だけではないか。
藁をも掴む気持ちで。

シュザンヌにしてもルイが家を出た頃の記憶もほとんどない、兄とは言え憧れの作家に接するような心境で話をするだけである。
母は愛情表現ととりとめのない話とに、得意な手料理を振舞うことでともかく自分の喜びを表したい一心だ。
ただ、初対面の義姉カトリーヌだけは、ルイに距離を取って、彼を冷静に見つめる姿勢がある。
とは言え、夫がやたらとエキサイトして喚きたて家族の場を台無しにするためそちらに気を向けざるを得ない。

JUSTE LA FIN DU MONDE003

勝手なお喋りが只管渦巻くが、肝心の話はしないし、させない。
自己幻想でも共同幻想でもない幻想領域~磁場にいることははっきりしている。
しかしルイは家族とは言え、他者のようによそよそしくこの場に侵入~帰還してきていることで兄は本能的に過剰な拒絶~防衛反応を示す。彼はルイがある意味、今ある家族を解体しかねない危険性を感じ取っている。
ルイが知的階級に属し気取っている(そして兄を馬鹿にしている)というのではなく、家族~対幻想の領域に浸かってはいない。
彼は自己幻想のなかに留まり続けている。
「自分の死」のみが気がかりなのだ。
まさに実存の不安と危機で一杯なのであって、この場に他者を気に掛ける余裕はない。
全員そうである。


基本的に家族~家庭というものは、誰にとっても居場所などなく、誰もが出てゆきたいと思いつつ(願いつつ)生理的に反発し合い反目しながらも、一緒に居続けてしまう磁場なのだろう。
無論、対関係からしか生じ得ない幻想領域は存在しよう。
胎外胎生期から思春期までの保護育成と教育、峠の我が家的な機能は度合いの差はあっても認められるが。
ルイは何も気持ちを告げられず、出て行くしかない。
本質的に、そういう場でもある。
アントワーヌの切れようが実に雄弁に語っている(あの車の中で捲し立てるシーン)。

JUSTE LA FIN DU MONDE004

違う角度からコミカルに模型的に家族を表したものに「家族ゲーム」がある。
わたしは、ギャスパー・ウリエルより松田優作の方が面白い(笑。
重い映画であった。
まだ体力的にキツイ。
明日はもっとお気楽な映画を観たい、というかそういうものしか観れない。


マリオン・コティヤールの『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』を観たくなった。
(以前から気になっていたのだがまだ観ていない)。







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