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禁断の惑星~Forbidden Planet をDVDで観て

Forbidden Planet002
Forbidden Planet
1956年
アメリカ

フレッド・マクラウド・ウィルコックス監督
シリル・ヒューム脚本

アン・フランシス、、、アルティラ
ウォルター・ピジョン、、、モービアス博士
レスリー・ニールセン、、、アダムス機長

確かこの映画は、映画館とTVでも何度か観た覚えがあるのですが、いつごろのことだったか思い出せません。
昔観たTVというのは私にとって何故かとても神秘性が纏われまして「禁断の惑星」もその例外ではなく、何か特別な映画に想われてきました。
なのに妙な思い込みが災いしてか、最初の導入部でこりゃーとんでもないことに時間を空費することになりそうだ、という気持ちになりました。

1956年制作映画とは、はたしてこういうもんだったか、、、。23世紀の世界だそうですが。
このころになると地球人は太陽系以外の惑星の征服に乗り込むとのことです。
小振りの雑居ビルの一室を思わせる宇宙船内のとてもあっさりしたセット。服も街角にいても違和感のない清掃員のつなぎにも似ていて、そっけないものです。
ハイパードライブで光速を遥かに超える速度で、彼らはアルテア4という惑星に1年かけて到着します。
特に秘密にしておくような任務ではないようにおもわれますが、到着少し前に初めて乗員に今回の任務が明かされます。ただ、20年前の遭難者たちを救出するという呑気な特命自体、秘密にしたいと言われればその通りです。
ともかくそれまで船員たちは何も知らずに乗ってきたわけです。
船長が古い航海図にはないとかびっくりするようなことを言ったり、海賊船のチョイ悪コックという感じの人物が酒のことばかり考えてチョロチョロ自由に動き回ったり(これは劇中ずっと。彼の存在意義も不明)。
船窓?モニタ?から見るアルテアは隣の酒屋の壁に貼られた公告の絵の様。
ヒュんヒュんヒュん~いかにもその頃の漫画に使われていたようなキッチュな効果音で円盤(宇宙船)は宇宙空間を移動する、が背景はあからさまに絵です。
確かに航海図のようなものにペンで印をつけて船を動かしているし、円盤の位置を確認する透明の球体羅針板のようなものも地球儀から発想されたであろうことはよくわかります。
船長は、酸素と重力の値だけで、さっさと何も身に付けずに降りて良いと命令します。
着陸時に着陸を拒むモービアスと言う言語学者からの通信がきます。生き残った人がいたわけですが、余計なお世話ですぐ帰れと言われます。
かなり強硬に着陸を拒むものでしたが、強行着陸してからは、結構無礼な船員たちに対し、とても親切なおもてなし、、、。これまでの船員たちの死んでゆく経緯を船長の質問に対し丁寧に答えていきます。
博士の娘(この映画唯一の女性)が突然現れ、一緒にいたクルーを差し置き、中尉がしゃしゃり出て口説きにあたります。全く初対面で地球人はそんなことしましたっけ?博士以外の人間に接した経験のない娘はあっけにとられますが、この厚かましさには普通の地球人も呆れます。しかも娘に言い寄るのに船長の悪口をたらたら言いつけ。宇宙船の乗組員というより、チンピラ船乗りの航海もののようで、わたしももうこの辺にしておきます、という感じになるのですが、R2D2の原型とも言える”ロビー”というロボットがなかなか良い味を出しているので、とりあえずこのまま見ようということにしました。
前置きが必要以上に長くなりました。これは本当にこの辺にします。

しかし
上に述べた最初の部分だけを寛容な心でやり過ごせば、けっこう面白く見られる映画と言えます。

IQ増幅器というのは笑えますが、博士の「クレル」というアルテア4の高度に発達した文明人たちの栄枯盛衰の話や、透明の怪物の正体を巡る伏線もできていて、流れは破綻もなくそこそこ良いです。
ちょっと不思議な奔放な美女アルタ(タモリをどうしても思い浮かべてしまうのですが)もプロポーションの大変良いマリリン・モンローという感じでロボットや博士と良い絵を作っています。ずっと素足で登場していることが地球人との差別化のようです。それから地球より少し重力が少ないからか、脚が素晴らしく長いのでしょうか。
どこの段階で船長に心を移したのかはっきり分かりませんでしたが、普遍的に女性というものは、突っぱねるような男に惹かれるようです?!

Forbidden Planet003

中盤以降のクレル文明の地下の壮大なエネルギーシステムや機械の自動修正装置やイマジネーション増幅機などをシャトル・カーを使いツアーガイドのように多忙の中にもかかわらず船長たちにレクチャーしてくれる博士は、ひどく横暴で秘密主義かつ偏屈な男扱いですが、とっても良い人にしか見えません。娘にも優しいですし。反対にそっとしておいてくれという博士の研究をしょっちゅう中断させるべく乗り込んでくる連中の方が失礼ではないか?

”idの怪物”というのはとてもありうる現象です。ただ、物質文明を脱し精神的な存在として進化する矢先にID(潜在意識-無意識)に急襲されるなんて結構間抜けな感は否めません。一夜にして滅びたというのですし。が、このドラマの中心線ですので、そういうことは十分有り得るということで観ていけば、かなり重厚なテーマを置いたSF映画です。そのなかで特に博士、ロボット、娘(あえてアルタはやめておきます)はとても良い仕事をしています。船長たちもなくてはならない存在でしょうね。仕方ありません、IQが低いので。
この映画は何かというと、「やはりIQを高めなければ」と言って博士の研究所にあるクレル人の作ったIQ増幅器に頼ろうとするところが何ともオカシイです。そういう問題か?いやそこにだけこだわったのならIDに急襲されても不思議ではないですが、精神文明を築くという段階でそれはやはりないですね。その解決がその前提です。

結局わたしはいっぱいカットしたい場面がありました。
この映画、むしろ博士を完全に主人公として描いてもよいはずです。その方がパースペクティブが強くなり、臨場感もあり迫力も増すのでは。

とは言いましたが、良い映画です。一度は観て損はないと思います。




ロビーのソフトフィギュア売っています。これもオススメです!
robby_sofvi_02.jpg





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THEME:art・芸術・美術 | GENRE:学問・文化・芸術 |

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