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GOMA28

Author:GOMA28
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写実の彼方へ

aqua.jpg

普段、外界と自分との関わり~知ること、が希薄で脆弱に思えることがある。
この景色は良い、と思ってiPhoneでスナップを撮って終わりにしていたりする、、、。
撮った写真をじっくり眺め入るならならまだしも、撮って安心して観た気になってしまっている。
そんな形で事象のほとんどを素通りしていることが多い。
(一日がつまらなく感じたなら、それは間違いない)。

昨日に続き、NHK(NHKの回し者ではない)の日曜美術館で写実絵画~高橋由一と岸田劉生から後の流れについての特集を観た。
さらっと流しているが、取り上げられた作品や作家のことばには圧倒された。(パソコンの液晶を通してでも)。

Wyeth.jpg

最近、やはり同番組で観た「アンドリュー・ワイエス」もそうだが、、、
写実絵画(の優れたもの)は、ほとんどが普通の記録写真を超えた質と情報量を湛えている。

写実~リアルとは、そもそも何か。写実画の作用とは何か。
物から入って行くが、突き詰めてゆくと、見えないものが徐々に~次々に明かされ五感に訴え掛けて来る。

確かにこの世には、形しかない。
その形体を単に希薄な記号のように認知して暮らしていては、当然こちらまで希薄で硬直した存在になってしまう。
その積み重ねの中で暮らしていても、何にも辿り着けない。
意味も価値もとても浅薄なものと化す。
焦燥と不安と閉塞ばかり募って、ことばからは重みが剥奪される。

生活の過程に垂直性がないのだ。


まず自分にとって「現実」とは何なのか。
その問いが、写実の動機となる。
自分の目で見て、色々なものを感じる。
現実に対峙する。

3年間、同じ場所~浅間山に通い詰め、日々刻々と変わる画像を追いかけ、季節による変遷を画布の上に更新し続ける。
そして木の年輪のように分厚い、質量をもった絵が生成された。
水野 暁氏の「The Volcano-大地と距離について/浅間山-」である。
写真などでは感じることの出来ない奥深い「運動」がそこに体感できる。

asamayama.jpg

作家は直接自然に対峙し共振して、われわれに強靭な描写力で訴える。
体験をもっともリアルに濃密な時間をもって行うのは作家であるが、鑑賞者であるわれわれも
その絵を通して探ることになる。
大地の蠢き、律動を。畳みこまれた時間を。その結晶を。
そして初めて見る山の表情を、目の当たりにする。

写実絵画の力である。
(確かにへたな抽象画では到底体感できない。ましてや理解など)。

水野 暁氏によると、、、
「絵になるかどうか、ではなく、何を掴むかだ」という。
写実絵画(この内の優れた作品)は、確実に何処かの地層に物理的に到達している。
(寧ろ知層の表面を撫でているだけなのは抽象画に多い)。

Salmon.jpg

事象を深く感じ味わいたい。
そうした「写実」だ。



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