TAMARA 2010 を観て

3Dで精緻に描かれるdarkな夢の世界を
エスカレーターで登ってゆくロボットのタトラ。
それに交錯して対比的に描かれる現の世界は平面的なモノトーンの2D世界。
単純化されたレトロタッチのキャラクターたち。
タマラが歩くたびに、鉄腕アトムと同じ足音がキュッキュと鳴る。
とてもキッチュだ。
物語はほとんどこの2Dアニメで展開してゆく。
主人公は永遠に1歳の雌猫。アメリカン・ショートヘアーと日本猫のハーフのタマラ。
Catty&coという情報戦略により成長した巨大企業のシンボルマーク。
不死であり謎の猫。
殺されて蘇ることでその世界(惑星)を再生させるということ。
傍若無人な振る舞いで、タメ口で粗暴。
彼女は「ファッキンな一日が始まりますね」と言い、怖いものなしの冒険に出かける。
(それもCatty&coの策略、、、)
タマラは彼女を「糞猫」と呼ぶにんげんの母のいるオリオン座に向かう。
途中で宇宙船に隕石が衝突しQ星に不時着することからドラマが繰り広げられる。
彼女の存在がQ星を混乱させはじめる。
「最近、この辺モノが増えたわねえ」住民も変化に気づいてゆく。
ポップに暴動、破壊、殺戮、腐敗が進む。
タマラの無軌道な動きにここで知り合った「モアモアちゃん」ことミケランジェロも振り回され
タマラも警官のケンタウロスの手にかかる。
が、結局甦り、、、。
音楽はサブミナルなサウンドで映像とストーリーにマッチしている。
結局どうなったかはよく分からなかったが、Catty&coが敷くcode自体見えない。
われわれの世界自体も見えない。
見終わって何も残らないところがよい。
面白かったのかそうでもなかったのか。
こういう映画も珍しい。

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