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GOMA28

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イヴ・サンローラン

Yves Saint Laurent

Yves Saint Laurent
2014年
フランス

ジャリル・レスペール監督


ピエール・ニネ、、、イヴ・サン=ローラン
ギヨーム・ガリエンヌ、、、ピエール・ベルジェ(イヴの無二の親友、恋人)
シャルロット・ルボン、、、ヴィクトワール・ドゥトルロウ(モデル、前期の親友)
マリアンヌ・バスレール、、、ルシエンヌ・サン=ローラン(イヴの母)
ニコライ・キンスキー、、、カール・ラガーフェルド(シャネルのデザイナー)
ローラ・スメット、、、ルル・ド・ラ・ファレーズ(モデル)
マリー・ド・ヴィルパン、、、ベティ・カトルー(モデル、後期の親友)


昨日、イヴ・タンギーを想い出したところで、イヴ繋がりでイヴ・サンローランにした(爆。
夏の暑い中、冷たいジュースばかり飲んでいて、ばて気味の体には応える重さであった。
この映画の重さは一種独特である。

ふたりで集めた美術収集品を独りで観るのが辛い、ということから長年イヴを支え続けたピエール・ベルジェがコレクションを競売に出すところから始まる。
この出だしからして重い。
「収集は人生を映す」、、、まさにそうだ!
ピエール・ベルジェにとってイヴとの今生の別れは、その収集品との別れでもあったか。

Yves Saint Laurent03

非常に二枚目である(実物も)が、同性愛者である。
この重さがわたし的には、あった。
見た目は(特に若い時分は)神学生みたいであるが。
ピエール・ベルジェとイヴ・サン=ローランの関係も生々しい依存と協力の関係であり、悲痛なぶつかり合いも多かったことが分かる。
後半の享楽的で楽天的な感じの描写も、とても身を切るような痛々しさを覚える。
ドラッグとアルコールに加え、ヘビースモーカーでもあったような、、、。


若くして(21歳で)、クリスチャン・ディオールのメゾンを引き継ぎ、維持・発展に導きフランスを救ったとまで評される。
その最初のコレクションを見た審美眼の鋭い雑誌の仕事をしていたピエール・ベルジェは、その天才に一発で惹かれる。
ピエール自身、彼にとっての藝術~美術の枠を広げる電撃的な機会となったのだ。
移ろい易くも永続的なる美”モード”を追求するふたりの日々の闘いの始まりである。
それはイヴの死ぬまでひたすら長く続く。

イヴは程なく戦争に召集され、軍隊で精神的苦痛を味わって鬱病となり、薬とアルコールが手放せない状態になる。
そのせいもあり、クリスチャン・ディオールを実質クビとなり、イヴにとっては自身のメゾン~クチュールハウスを作り、創作をする以外に道はなくなる。

イヴ・サンローランという会社設立に際しての資金集めに始まり、企業経営、顧客探し、イベント企画、プレス発表、オートクチュールの発表時のマネージメント、ステージを裏方として仕切るなど、デザインそのもの以外のすべての仕事をピエールが請け負った。
ランウエイの奥からいつも見守り続けるピエールの姿は、彼の献身的な役割を象徴的に示していると謂えるか。

Yves Saint Laurent02

いくら才能に溢れ、デザイン以外には何もできないとまで嘯くイヴであっても、常に斬新なアイデアを出し続けることは至難の業であった。(引退時に、地獄の日々であったとイヴは語る)。
少し低迷する時期が続くが、モンドリアンに着想を得て発表したモードで再浮上する。
このころのライバルは、カール・ラガーフェルドやピエール・カルダンか。
イヴは、カールの恋人とも恋仲になったりする。過剰なドラッグやアルコール摂取の線での浮気であろうか、、、ともかく自己破滅的に走りつつも、コレクション時には「デザインを終わらせねば」と身を削って創作に明け暮れる。この際に支えるのが常にピエール・ベルジェとなる、、、。そんな過酷な関係だ。
(この時期の著名なデザイナーは同性愛者が多く、堂々と公表までしている人が多い)。
この映画で見る限り、他の同性愛者は妙に力強い。特にカール。
しかし、イヴはいつも青息吐息で、コレクション発表時に力を振り絞りなんとか完成に漕ぎつけるという状況だ。
天才と呼ばれ帝王と讃えられ、富も名誉も得たが、彼の内心はどのようなものであったか想像する気にもなれない。

「欝に苦しまないのは一年のうち2日だけだった」とピエール・ベルジェが終盤で述懐するように、春・秋のコレクションで人々の喝采を浴びる日だけ解放されるというのは、何とも辛い。
軍隊の体験がトリガーとなったのだろうが、もともと非常に内向的で繊細な人であったようだ。
(芸術家には少なくないタイプであるが)。

常に完全を期し、成功を勝ち得ていく度にプレッシャーは重層されていったのだと思う。
しかし恐らく彼のその身体性があってこそ、天才的創造が生まれたのだ。
苦痛は、彼にとっては属性のようなものだった。
孤独もしかり。

それは創造者の宿命とも謂えるものかも知れない、、、。



キャストが優れていた分、説得力があって重くて、ばて気味の体にはキツイ。
明日は軽めの、、、エンターテイメント映画でも観たい(笑。








わたしが以前、5年間くらい楽しみに見続けていた「ファッション通信」を思い出した。
大内順子氏の非常に細やかで的確な解説が耳に残ったものだ。
それとともに、”Yves Saint Laurent”の一目見たら忘れられない洗練を極めたロゴである。
やはりロゴは会社の看板である。
どれだけ重要であるか、実感する。

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