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GOMA28

Author:GOMA28
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私がクマにキレた理由

The Nanny Diaries

The Nanny Diaries
2007年
アメリカ

シャリ・スプリンガー・バーマン、 ロバート・プルチーニ監督・脚本

スカーレット・ヨハンソン、、、アニー・ブラドック(ベビーシッター)
ローラ・リニー、、、ミセスX(アニーの雇い主)
ニコラス・アート、、、グレイヤー(X家の少年)
アリシア・キーズ、、、リネット(アニーの友達)
クリス・エヴァンス、、、ハーバード・ホッティ(アニーの彼氏)
ドナ・マーフィー、、、ジュディ・ブラドック(アニーの母)
ポール・ジアマッティ、、、ミスターX


アニー・ブラドックは、大学で人類学を専攻していた女子。
新卒で就活するも、面接試験で自分が見えなくなった。
わたしは、一体何がしたいのか、、、わたしとは何か、、、。
ビルの赤い傘マークが、外れアニーのもとに舞い降りてきて、彼女はそれを手に取り空に舞い上がる。
かなり重症だ。

そこで、舞い込んで来た上流階級の住み込みのベビーシッターの仕事に就く。
他人の家庭を人類学的に考察することと、自分を知る意味からもこの経験は有効であろうという考えもあり。
また、女手一つで育ててくれた母の手前、取り敢えずどこかに就職を決めておきたかったみたいだ。

しかし、その上流階級、何と利己的で見栄っ張りで我儘で無礼な連中か。
まさかこれが典型ではないだろうが、こんな感じの家庭もあるのだろうか。
金持ちの誰もがこれでは、アメリカは到底もたないだろう。良識ある知識人も勿論多いはずだが。
面白かったのは、アニーが幾つもの家庭から依頼を受けているとき、「うちは給料が高いわよ」という真っ当なものの他に、「わたしの家はトランプタワーなのよ」と自慢している奥さんがいた。
これにはちょっと笑えるが、、、やはり結構危なそう。
(結局そういう結果が出たし、こんな家庭がグロテスクに単純化した極端な例でもなさそう気もしてくる)。

ただ、その誇張された歪みぶりも、思いつきそうなもので、特段に驚きのシーンとかはなかった。
アニーは大変な激務を熟すことになるが、次第に腕白な息子グレイヤーに情が移ってゆく。
同じマンションに住むハーバードの男子にも恋をする。
(アニーの直向きさに彼が惚れたようだ)。

反撥を持ちながらも仕事と割り切って無理で傲慢な要求に従ってゆくが、当の雇い主の惨めさが分かって来て、その不幸に同情するようになる。
彼らは金と地位があっても、現状を維持するための取り繕いと取り憑かれた欲望に従うだけの生活に無自覚なのだ。
そしてもっとも厳しいのは、愛情が家庭に全く通っていないことである(夫婦及び親子に)。
その意味では、家はすでに機能不全であり子供を育てる環境成り得ていない。
と言うより、これでは子供の行く末が危ない。

ここが一番の問題として描かれており、この点については現代社会の縮図でもあり普遍性を持ち得ている。
基本的に特異な家庭ではない。
夫は仕事と言って家を顧みずおまけに浮気にうつつを抜かし、妻は社交パーティや見栄を気にした慈善パーティ、セミナー、豪華な食事会にばかり参加していて、子供に対しては教育プログラムをベビーシッターを通して押し付け、自分は何にも関わらない。
ただ子供がどの学校に行くことになるかだけには異常な関心を持つ。

彼女自身もその場に深く入り込んでゆくとともに、この悲惨で荒涼とした子供の生活環境はどうにかしてあげたいという気持ちが強くなる。
しかし、その矢先、ミセスXが監視用カメラで、アニーが子供に食べさせないように注意していたオーガニック素材ではないものを瓶から直接食べさせていたことやフランス語やその他の細かい勉強を疎かにしていたことが発覚して、クビになってしまう。
グレイヤーとアニーがこころを通わせていたのは、まさに妙なルールに縛られずに互いがしっかり向き合って関係を築いていたからなのだが。
彼女も以前からそのカメラの事が気になっており、最後にクマの縫ぐるみに仕込んで置かれていたカメラを探し当ててしまう。
前から期間限定で経験してみようと思って始めた仕事であるが、ここで撤退するのは彼女にとって中途半端で不全感は否めない。
そこで、逆にクマの目向かって、ミセスXに敢然と立ち向かう。(恐らく初めて切れる。カメラ越しだし謂い易いこともあるか)。
思いのたけをぶちまけ、グレイヤーに対する押しつけと放任による彼の孤独の現状としっかり向き合う愛情の必要性を切々と説く。

そのビデオを観て、ミセスXは内省し我に返り~正気となり、夫と離婚してグレイヤーと共に時間を過ごす選択をする。
(一度も仕事をしたことのない奥さんがこの先どうやって生活をしてゆくのかは不安であるが。慰謝料と養育費は押さえているにしても)。
アニー・ブラドックは自分はどういう人間ですか、という面接に対し、どのように答える人になったのだろうか、、、。
少なくとも自己肯定的な逞しさは身についたはずである。
状況を体当たりで捉え、自分なりに感情を込めたアウトプットも出来たし、、、。
グレイヤーとハーバード・ホッティにこころから愛されたことも、とても大きい。

そういうものであろう。






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