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アルチンボルド

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ルネサンスの圧倒的な絵画の後を引き継ぐ藝術というものは、大変困難なものになる。
マニエリスム~バロックの藝術と括ってみても、明確にそのスタイルがあるわけではない。

ルネサンス終焉の後、可能な造形方法とは?
そんななかで、唯一無比の孤高の藝術を完成させたのが、アンチンボルトか。


彼に対して抱く想いは、「遊び心とユーモア」、「網羅と編集」、「絶妙と調和」、、、という感じ。

一目で不可思議な、ちょっと居心地は悪いが目が離せなくなる魅力に捉えられる。
やりすぎではあるが、破綻はしない。
グロテスクにならずに、芳醇さに充ちる。

特に「春」の「匂い立つ爛漫さ」は彼の真骨頂ではないか。
わたしは、どれも好きだが本当に見れば見るほど豊かな世界に引き込まれ飽きることがない。

世界の全てを取り込んでやろう。
それを編集した成果を誰もが瞠目する方法で開示してやろう。
ということで、このような作品が制作されたのか。
恐らくそうであろう。

その欲望と興味・好奇心と発想は、時の世界最大の権力者ハプスブルク家にピッタリと結び付く。
宮廷画家としてフェルディナント1世~マクシミリアン2世~ルドルフ2世に仕え、高く評価され貴族の称号も与えられたアルチンボルド。
彼の尽きることのない制作への意欲と素材はハプスブルク家から幾らでも調達することが出来きた。そして、皇帝としても自らの権威を世界に向け知らしめ印象つけるには彼の絵が最適のメディアとして機能した。
権力の象徴は、ものの収集力でもある。
アルチンボルドの絵に使用された「地」における哺乳類や「水」で60種類も集められた魚類や両生類などは、当時のウイーンで庶民が目にすることなど到底出来ないものである。(勿論、ウイーンに限らず、一所で観られるものではない)。
まず、人々はその個々の構成部分に目を見張り、その構成する全体の調和と異様な美に酔いしれたはずである。
しかも彼の絵は、距離を楽しんで観ることが出来る。距離によって味わいが異なる。

春夏秋冬で、世界の移り変わり、反復と回帰の様相を巧みに描き、四台元素で、世界の本質をあらゆるものをそこに投入して描き、更に人間の4つの気質を「火」(情熱)、「水」(粘着質)、「気」(陽気)、「地」(メランコリー)に分けてその表情~内面も巧みに表現している。「気」は「春」にもつながり、「地」は「秋」にもつながる。
彼は自らの発明した方法により、世界と人間の全てを網羅し編集している。
この凄まじい欲望は、そのままハプスブルク家の権力闘争になくてはならない絶大な効果を齎した。
アルチンボルドが最高・最強の宮廷画家であった所以である。
(これ程、時の権力に矛盾せずに活き活きと茶目っ気たっぷりに才能を発揮できた芸術家は幸せである)。

わたしが一通り観た後に強く惹かれたのは「地」そして「水」である。
花の複雑で斬新な配置はまだ平面性のもとで技術的にいって人間業の範疇に思えるが~勿論センスは尋常ではないにしても~「地」などの荒唐無稽な動物の「組み込み作業」に至っては飛んでもない力業~魔術を感じざるを得ない。
ここには技術的~方法的な飛躍が感じられる。
ここまでやるかという情熱と探求心とともに。
改めて、異常なディテールの描き込みである。
例えば「水」に組み込まれた動物の「目」がどれも強く鮮き鮮きと描かれている。
この部分・個性の主張と際立ち~多様性が、全体としてひとつの調和~肖像にまとめられているところこそ、画家の真意でもあるかも知れない、、、。

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