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アイズ ワイド シャット

Eyes Wide Shut003

Eyes Wide Shut
1999年
アメリカ、イギリス

スタンリー・キューブリック監督・脚本
フレデリック・ラファエル脚本
アルトゥル・シュニッツラー『夢小説』原作
ジョスリン・プーク音楽
『ジャズ組曲 第2番 ワルツ2』ショスタコーヴィチ
『ムジカ・リチェルカータ』リゲティ


トム・クルーズ 、、、ビル・ハーフォード(開業医)
ニコール・キッドマン 、、、アリス・ハーフォード(ビルの妻)
シドニー・ポラック 、、、ヴィクター・ジーグラー(ビルの顧客、友人)
トッド・フィールド 、、、ニック・ナイチンゲール(ビルの旧友、ピアニスト)
マリー・リチャードソン 、、、マリオン・ネイサンソン(患者の娘)
トッド・フィールド 、、、ニック(ビルの旧友、ピアニスト)
ヴィネッサ・ショウ 、、、 ドミノ(娼婦)
アラン・カミング 、、、ホテルの受付係
ラデ・シェルベッジア 、、、ミリチ(貸衣裳屋)
リーリー・ソビエスキー 、、、ミリチの娘


アマゾンプライムで久しぶりに観た。ここでは、修正版である。
トム・クルーズ&ニコール・キッドマン夫妻主演で、夢か現かという、われわれの世界の実相を華麗にビビットに描く。
(この映画出演の後、二人は離婚となる。ここで全てを出し切ったか、、、って何を(爆)。

二人はともにパーティの華であり、ペアでももちろん目を引くが、個別にも誘惑がたくさん来る。
所謂、何処へ行っても花形夫婦であった。
しかしおざなりな返事などから、倦怠期に差し掛かっていることが分かる。
そんななかビルは妻アリスから、あるときたまたま出逢った海軍士官に惹かれ「求められたらすべてを捨ててもいいと思った」という衝撃告白をくらう!
何でわざわざそんな話をし出すのか、とこちらも思うが、、、マリファナ吸った勢いで打ち明けたようだ。
それを聞いて呆然とするビル。

Eyes Wide Shut001

ここからビルは変調をきたし、猥雑な夜の街へと彷徨い出す。
妻アリスが海軍士官と情交している妄想が走馬灯の如く巡り、悶々としてゆく。
彼は半ば逃避するように、ひとつ道を外れて誘惑に身を委ねてゆく、、、この重力感覚~浮遊感は分かる(爆。
道端で ドミノに誘われるとそのまま彼女の部屋について行ったり、患者のネイサンソンが急死した知らせに、お悔やみに訪れたところで、ほとんどお互いを知らぬ間の娘のマリオンに激しく求愛されたり、パーティで出逢った旧友ニック・ナイチンゲールがピアノを弾いているバーに行くと、非常に怪しげな会員制パーティのことを知らされ大いに興味をそそられてしまう。
仮装が条件の為、深夜の貸衣装屋に行くとそこでは店の娘と客との破廉恥な事態が生じており、主のミリチが客に対し警察を呼ぶと息巻く。妻からの電話は、適当に応対して切り、タクシーを拾ってニックから聞き出したパスワード”フィデリオ”で館に入り込む。
”フィデリオ”、、、「忠実」って皮肉ではないか。
誰もが皆、自分の素性を隠すように覆面の仮装で身を固め(女性は仮面一つの裸体で)、明らかに複数人、ビルのことを知っているメンバーがいた。
謎の人物がビルに向かって静かに挨拶をする。
リゲティの『ムジカ・リチェルカータ』は効いていた。

Eyes Wide Shut002

このパーティーこそが、この映画の肝であろう。
音楽(オルガンとコーラス)も黒魔術の儀式的な雰囲気を禍々しく怪しく愉し気に演出していた。
演奏はニックであった。目隠しをして弾いてる。
ありそうでいて非現実的で、危険に思えてこけおどしな、ミステリアスに見えてキッチュな、エロティックでいて白けていて、、、色彩はかなりビビットな高彩度で、密度の濃い空間だ。
だが、内容的には然程、ディープなものではない。
想定外の凄さや陰惨さなどはない。

儀式に参加している裸体の女性の一人にビルは呼び止められ、「ここはあなたがいる場所ではないわ。早く帰って。身の危険が迫ってるわ。」なんて囁かれる。
俄かに危険を感じはするが、好奇心の方が上回るというもの。この場所の価値が俄然跳ね上がってしまう、、、。
そのまま物珍しそうに徘徊していると、本当に、彼は正体~招かざる客であること、を見抜かれてしまう。
彼が独り、リムジンで招待された会員ではなく、タクシーで来ていることがバレる。

多くの仮面会員の取り巻くなかにビルは独り立たされ、秘密結社の主から尋問を受ける。
そして今にも制裁を受けようという矢先に、例の女性がここぞとばかりに現れ、わたしが身代わりになるから、その人を行かせてとホストに頼む。
かなり劇的な展開で、追い詰められたビルは無事にあっさり解放された。
これもかなり舞台がかっており、そのような手筈となっていたように受け取れる。
(ともかく、これでビルをかなりビビらせる効果はあったはず)。

衣装を返しに貸衣装屋を訪れると、例の店主と客が仲良くしており、娘をビルに紹介する素振りまで見せる。
しかも返す物で仮面だけが何故か無くなっていた、、、。
つい先ほどの様子からすると非常に奇妙な進展に戸惑う。
金で事情が変わったのかどうか、定かではない。どうにもはっきりしない事態が続く。
そして朝4時に彼女の眠るベッドに帰ると、彼女もビルが仮装パーティーで体験したのと同様の光景を夢で見ていたのだ!
ここで彼らの現実と夢の境界が曖昧となっていたことが分かる。

翌日ビルは館に出向くが、深追いするなという忠告の手紙を門で手渡される。
すると余計に真相を探りたくなり、ニックが宿泊しているホテルを訪ねるも、彼はすでにチェックアウトした後であった。
彼が顔に痣を作り怯えた様子で男二人に連行された事実をホテルの受付係から聞き、不安を募らせる。
しかも新聞記事でマンディが麻薬中毒で死亡したという事を知るに及ぶ。
マンディは以前ヴィクターの相手をしていた際、麻薬の使い過ぎで危ない状態に陥ったところを彼が蘇生させた女性であった。
ビルは病院に安置されていたマンディの遺体を確認し、彼女が自分の身代わりとなった仮面の女性であることを知る。

ヴィクターはビルを呼び出し、昨夜自分がその場にいたことを打ち明ける。
そしてビルが如何に危険な場所に紛れ込んだかを説明する。
ヴィクターは、死亡記事にあったマンディが昨夜の女性であることは認めたが、組織に殺されたのではなく自らの麻薬の過剰摂取の為の事故死であると言う。ニックもそのまま無事に自分の家へと帰されたらしい。(あくまでもヴィクターの騙る限りだが)。
昨夜の出来事はこの先、絶対に詮索せず、誰にも口外しないように忠告するが、同時にそれは単なる「ヤラセ」であり「狂言」だと想えばよい、とも謂う。
「嘘だと、、、想えと?」「そうだ、嘘だ!」

これは、面白い。ここまで来てそれを謂うか、である。
そう謂われてしまえば、全ての現実は、まさにそれであろう。
ホントだと思えばホントだし、嘘だと思えば嘘だ。
どうとるかは、本人(たち)に掛かっている。

Eyes Wide Shut004

家に戻ると、アリスは仮眠をとっており、その傍らには何と、館に忘れて来た仮面が置いてあるではないか!
彼は何故か号泣してしまい、アリスに自分がした体験を全て騙る。
その夜、ビルは妻と娘と連れ立って、クリスマスプレゼントを買いに行く。


お互いに危機的状況を何とか乗り越えたことを確認しあう。
(実際は、違った、、、)。





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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
基本的に、日々思うことを綴ってゆきます。悪しからず。
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