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コララインとボタンの魔女

Coraline002.jpg

Coraline
2009年
アメリカ

ヘンリー・セリック監督・脚本

コラライン・ジョーンズ(少女)
メル・ジョーンズ(コララインの母親、ライター)
チャーリー・ジョーンズ(コララインの父親、ライター)
黒猫(コララインと冒険をともにする)
ワイボーン(コララインの相棒の少年、大家の孫)


デジタル3Dとストップモーション・アニメを組み合わせた作品。
さぞ、手がかかっただろうな、とは思うが手がかかり過ぎて何にも気にせずすんなり観られるものとなっている。
しかし気になるのは、手法よりどのような世界観が作られているかである。
基本、観たいのは、そこだけ。

築50年の屋敷に越してきて、両親は(パソコン)仕事に忙しく余り彼女にかまってくれないため、寂しく感じている。
大家の孫ワイボーンは、その家には子供は近づいてはならないという不吉な言い伝えを彼女に教える。
あるとき、父親に家中の扉について調べておくように言われ、ひとつひとつ調べてゆくと封印された小さな扉を見つける。
(その扉は、鍵を開けても向こうはブロック塀であり、完全に塞がれていた)。
もうここで、この先の展開は読めてしまう。ただしこの映画は独特のホラータッチをもっている。

人形を作ったり、糸をほどいてまた人形を作て行く流れをみせるところなど、気味の悪い直截さがある。
光と影の扱いだけでなく色においても原色がぶつかるように使われている。
夜主体の映像が多いが、ナイトメアテイストを強く打ち出すことに成功している。

実際、思った通りの噺の流れになって行く。
そこに工夫があり、驚きやワクワクがあるかどうか、だけの問題となる。
夜ベッドに入ったとき、小さな飛びネズミの誘導で小さな扉の向こうにトンネルが開けていることを知り、そこを抜けるともう一つの家そっくりの空間が広がっていたのだ。

その家には見慣れたはずの自分の母と父がいるが、何故かとても優しく、何でも言うことを聞いてくれる。
母の料理は上手だし、父はピアノを弾いてくれる。ただし、彼らの目はボタンなのだ。
だが、居心地が良い為、さして気にせずそこで楽しく時を過ごすことになる。
手のかぶれもその母に塗ってもらった泥で治ってしまった。

ベッドに入って眠りにつき、朝目覚めると、元の家の本当の両親のいる家に戻っている。
最初は、ボタン両親の家は夢の中の出来事と思っていたのだが、実際にその小さな扉を鍵で開けることによって、自力で入って行けることを知る。この世界は本当なんだ、と彼女は感動する。

見世物小屋やサーカスなどで楽しんだり、ご馳走を食べて過ごしているうちにずっとそこにいてもよいように思えてくる。
だが、その為には母や父と同じように、目をボタンに変えなければならないと言われ、どんな色のボタンがよいか聞かれる。
針も細いからそんなに痛くないよと言われて驚き、コララインはそこを脱出しようとする。
以前そうして他にも目玉を取られた子供がいることも知る。

いざ、抜け出そうとすると、ベッドに入っても眠れない。
自力で抜けようとしても、正体を現した魔女に行く手を阻まれなかなか本当の家に出られない。
やっとのことで、彼女はボタン目のワイボーンや猫の手も借りて元の家に戻る。

しかし、そのときには、両親がボタンの魔女にさらわれていた。
エイプリルとミリアムという占い師に貰った石のアイテムをもって、コララインは、意を決してもう一度逃げてきた魔界の家に戻ってゆく。
両親を取り戻すべく魔女とゲーム対決をするのだ。
そこにはボタン目のワイボーンもいて、コララインを助ける。

石のアイテムで、子供から取り出した目玉をみつけながら、魔女との攻防戦を繰り広げるコラライン。
徐々に魔女の作った世界の時間が解体してゆく過程の表現は目新しくスリリングであった。
このような表現は、不思議の国のアリスでも既視感はあるが、ここの独自性はかなりのものだ。
やはり、これはVFXを魅せる映画である。
ギリギリのところで両親を復活させ、目玉を返し子供たちを昇天させ、鍵を守り魔女を古井戸に突き落とす。

噺そのものは、別にどうということもない。
奪われたものを魔女から取り返し、迷う魂を救い、執拗に追いすがる魔女を相棒のワイボーンや彼の黒猫との連携で、封じ込める。
しっかり予定調和に締めくくられる。

ただ、何ともキャラクターの造形が余り可愛らしくなかった。
歪な造形の面白さを狙った感じではあるが。
可愛らしいファンタジーではない。
ゴシックホラーとまではいかない。
ゴシックホラーテイストのファンタジーというところか、、、。


隣の次元の我が家に行って遊び惚けるコララインとは、まさに宿題後回しで任天堂スイッチでゼルダ伝説に興じるうちの娘と同期する。彼女らもそれに興じているときは、もう行ってしまっている。だがそこがいくら楽しかろうが、、、
しっかり我に戻って、宿題やピアノ、読書もしてもらわない事には、、、こちらの生活の現実にもっと深く根を下ろしてそこでの充実を楽しんでもらわなければ、、、。
なかなか戻らないコララインたちで、困ったものである。



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GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
基本的に、日々思うことを綴ってゆきます。悪しからず。
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