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カンバセーション…盗聴…

The Conversation001
The Conversation
1974年
アメリカ

フランシス・フォード・コッポラ監督・脚本・製作

ジーン・ハックマン 、、、ハリー・コール(盗聴のエキスパート)
ジョン・カザール 、、、スタン(ハリーの同業者)
アレン・ガーフィールド 、、、ウィリアム・P・モラン(ハリーの同業者)
ハリソン・フォード 、、、マーティン・ステット((ハリーの依頼者の秘書)
テリー・ガー 、、、エイミィ・フレデリックス((ハリーの恋人)

「会話」では、いけないのか?

フィルムの青みがかった質感が、如何にもプライベートフィルム的な、秘密の画映像という気がする。

サンフランシスコのユニオン・スクエアにいる若い男女の他愛もない会話を盗聴するハリー達。
その会話のテープが多額の報酬となる。
依頼主に直接手渡しということで、持参すると、当人が不在で秘書のマーティンが受け取ろうとしたため、彼はテープを渡さず、持ち帰る。秘密の個人情報を、簡単に代理人に渡すのは彼の信条に反する。
彼は仕事のルールとして自分の録ったデータに個人的な興味を持たないようにしていたが、どうしても気になり再生し、不確かな部分を補正すると、盗聴したペアの命が狙われる事件性の高いものであることを知る。
二人がこの先、ホテルで密会する日時と部屋番号まで知ってしまう。

ここからハリーの葛藤が始まる。
過去にも自分の盗聴が関与して、人が3人死ぬ事件があった。
彼に直接関わることではないが、以後彼を悩ますトラウマとなっていた。
それからというもの、今回も絶えず彼の脳裏に、二人の「会話」のやり取りが思い巡らされる。
「会話」が幾度となく反復される。


ハリーはアパートで、ジャズレコードに合わせてサックスを吹くのが趣味の男。
恋人にも素性を隠す程に個人情報を厳重に秘匿 している。
その為、恐ろしい孤独にいる。
気を紛らわせるものもなく猶更、想念や声の記憶~残響に悩まされる。
通信傍受技術の展示会では、同業者たちと集まるが、打ち解けるわけではない。
彼は、基本一匹狼なのだ。
羽目を外して騒ぐでもなく、冗談や誘いにも乗らず、直ぐに自分に引き戻る。
自分の仕事場で気が静まらず、「会話」を聴き返す。

若い二人のことが気になる。
「死ぬことは恐れることではない。ただ、殺人は恐ろしい、、、。」

ハリーはテープを処分することにするのだが、その前に先を越されそれは持ち去られていた。
実は、ハリー自身もその依頼主から盗聴され動きを監視されていたのだ。
彼は同時に撮った写真を渡し金を受け取るため、依頼主のところに再び足を運ぶ。
金を渡され帰ることにするが、どうしても二人のことが頭から離れず、彼らの泊まるホテルの部屋の隣に自分も滞在する。
早速隣の部屋の盗聴を開始するが、その時恐ろしい事態の起きたことが想像できる声がはっきり聴こえる。
彼はテレビを大音響にし、カーテンを閉め、耳を塞ぎ現実を遮断して暫く籠るが、意を決して隣の部屋へと確認に忍び込む。

隣のすっかり綺麗に整えられ静まり返った部屋を注意深く探るハリー。
大惨事の起こった痕跡はなかなか見つからない。
しかし、トイレを流してみた時、真っ赤な大量の血液が溢れかえってきたのだ!

確かに起こってしまった。
気持ちの動転したハリーは、依頼主に会おうと出向くが警備に留められる。
そしてその前の路に止められたリムジンの後部座席に目をやると、狙われていたはずの女性が座っているではないか、、、。
その後、新聞を確認するハリーはその事態に驚く。

その女性は富豪の依頼人の妻であり、殺されたのは、その依頼人である夫の方であった。
二人(つまり不倫の妻とその相手)は無事であり、財産相続などについて妻が多くの記者たちに囲まれてインタビューを受けている。二人は被害者ではなく加害者であったのだ、、、。

彼は、それを改めて自分の目で確認し、彼女の顔を呆然と打ち眺める。
自分も踊らされていたのだ。
家に戻りジャズのサウンドに合わせてサックスを吹いていると、電話が鳴る。
「君は盗聴されている。」「もう感づいているだろうが、深い入りしない事だ。」という脅しであった。

ハリーは、自分の部屋の隅々までを捜索する。
あらゆる家具と飾りと電気器具に調度品の全てを憑かれたように解体して調べあげてゆく。
いや打ちのめされて破壊しているのだ。
ついに、壁と床まで剥がしてしまう。
しかし、それと思しきものはなかった。
まるで廃墟となったその場所で、彼はレコードに合わせ、いつまでもサックスを吹く。
(ある程度探して見つからなければ、さっさと荷物まとめて他のアパートに引っ越すのが考え易いが、彼の今回のダメージと、名を轟かしたその道のエキスパートでもあるプライドが許さなかったのか。しかし、演奏しているサックスだけは、調べていなかったはず。敢えて調べないのか)。
一種独特のトラウマの光景をずっと観てきた感がある。
(それは、この時期のアメリカの光景にも重なってくるだろう、、、)。


コッポラのヒッチコックテイストのサスペンス映画であった。
大作ではないが、コッポラの隠れた名作というだけのことはある。


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GOMA28

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