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チョコレート

Monsters Ball001

Monster's Ball
2001年
アメリカ

マーク・フォースター監督

ハル・ベリー、、、レティシア・マスグローヴ(死刑囚の夫を持ち、ひとりで子供を育てる)
ビリー・ボブ・ソーントン、、、ハンク・グロトウスキ(ジョージア州立刑務所の看守)
ヒース・レジャー、、、ソニー・グロトウスキ(ハンクの息子、父と同じ職業)
コロンジ・カルフーン、、、、タイレル・マスグローヴ(レティシアの息子)
ピーター・ボイル、、、バック・グロトウスキ(ハンクの父、すでに退職しているが同じ職業)

「怪物の舞踏会」、、、死刑の執行前に看守達が行う宴会だそうだ。
「チョコレート」というのも謂得ている。良い邦題だと思う。(寧ろ邦題の方がよいかも)。
キャスト、脚本、撮影は申し分ない。引き込まれた。


差別主義者(男女、人種差別)の家系である。(土地柄か)。
バック~ハンクと非常に差別意識が強く、3代目のソニーは大変な生き辛さに苛まれていた。
彼は黒人に対しても誰に対しても差別意識を持たなかった事と、刑務所の看守の仕事を継ぎ、死刑執行に立ち会わなければならない立場に耐え切れないところから、軟弱者と蔑まれていた。(繊細さや想像力という概念~言葉が存在しないかのような環境だ)。

死刑執行当日、ソニーは途中で吐いてしまう失態により、その仕事に誇りを持つ父に激しく叱責を受ける。
あくる日ソニーは父ハンクに対して、自分を憎んでいるかピストルを突きつけて問いただす。
ハンクは、「ああ憎んでいるとも」と返す。
息子は「ぼくは父さんを愛していた!」と叫びその銃口を自分に向け、父と祖父の目の前で自殺する。
祖父は葬式の時までソニーを軟弱者呼ばわりする。

レティシアは死刑囚の夫の刑が執行され、肥満が心配の種である息子タイレルと経済的苦境に喘ぎながらも身を粉にして働いていた。
(彼女がウエイトレスを務める店に、ハンクはよくチョコレートアイスを食べに通っていた)。
彼女の夫には絵の才能があり、肖像画を紙と鉛筆で死ぬ直前まで描いていた。
彼がこの世で最期に描いた肖像画がハンクとソニー父子のものである。
「肖像画は人の内面を描きとる。人は人にしか描けない。」一体、そんな認識を持つ彼は何の罪で死刑になるのか明かされない。
執行はこの物語では、前提である。
その才能は子供のタイレルに受け継がれており、それが両親の誇りでもあった。

Monsters Ball003

ある夜、豪雨の中を母息子で歩いているとき、レティシアの目の前でタイレルが轢き逃げに遭う。
そこに偶然車で通りかかったハンクは、二人を乗せて病院に駆け込む。
彼も一人息子を失ったばかりの身だ。
そして、レティシアも此の夜に一人息子を失う。
絶望に打ち拉がれる彼女をハンクは家まで送り、それから交際が始まる。
(彼女は黒人である)。

ハンクは息子の死後、勤めを辞めガソリンスタンドを買取りオーナーとなる。
父親バックは頑なに刑務所の看守の仕事に拘り、「お前は母さんに似ている」と女性蔑視と結びつけ彼を批判する。
ハンクは、明らかに規範感覚が変わってきていた。
そう、彼は息子を認め、あれはいい子だった。自分は良い親ではなかったという認識を持つに至っていた。
車がダメになってしまったレティシアの為、自分の息子が使っていた車を息子と親交が篤かった黒人に調整を依頼する。

ハンクがレティシアに息子のためにこの車を受け取ってくれと頼む。
彼女はそのお礼に結婚指輪を売り、彼の家に帽子をプレゼントしにゆくが、そこにいた父親バックに黒人蔑視のことばを浴びせかけられ酷く傷つく。
車で帰る際に、その様子に気づいたハンクが追いすがるが、彼女は「あなたも同じ類の人間ね」と吐き捨て、取り合わずに帰ってしまう。
ハンクは、俺たちは家族だと息巻いている父を無感覚な物を見るような視線で眺め、意気消沈して家に入る。
彼はすぐに完全看護の老人ホームにバックを入所させる。
ホームの責任者に父親のケアを念を押して確認すると、「お父様を愛していらっしゃるのですね」と言われる。
ハンクは、はっきり「全く愛していない。父親だから仕方がない。」と返す。
部屋のベッドにかつての威厳もなくチョコンと座り、「もうどうにもならない、八方塞がりだ」と訴える父に対し、ハンクも「俺もその通りだ」と返し、「もうお別れだな」に、「そうださよならだ」と突き放して出てゆく。
同時にこれまでのパラダイムから完全に脱却した彼の姿勢である。
(もう少し早ければ息子を死なせずに済んだのだが)。

Monsters Ball002

ハンクはスタンドの看板をレティシアの店に綺麗に塗り替えた。
彼女が部屋を家賃滞納で追い出されたところに、彼は迎えにやって来る。
君を大切にしたい、と、、、。
二人きりで共に過ごせることを確認し、彼は好物の(ほぼ毎晩食べている)チョコレートアイスを買いにゆく。
それを待つ間にレティシアは、死んだ夫が描いたハンクの肖像画を見つけてしまう。
激しく動揺する彼女であったが、アイスを買い帰ってきたハンクが「おれたちはきっとうまく行く」と語りかける言葉に落ち着き、安堵した笑みを漏らす。

二人して夜空を見上げながら、チョコレートアイスを食べる、、、。


わたしもよくチョコレートアイスは食べる。
やめられない、、、。
今度、星空を見ながら食べてみたい。


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