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知りすぎていた男

The Man Who Knew Too Much

The Man Who Knew Too Much
1956年
アメリカ

アルフレッド・ヒッチコック監督
主題歌「Que Será, Será」ジェイ・リビングストン作曲、レイ・エバンズ作詞、ドリス・デイ歌

ジェームズ・ステュアート、、、ベン・マッケンナ(医師)
ドリス・デイ、、、ジョー・マッケンナ(元ミュージカル歌手、妻)
クリストファー・オルセン、、、ハンク・マッケンナ(息子)
バーナード・マイルズ、、、エドワード・ドレイトン(イギリス人、暗殺組織員)
ブレンダ・デ・バンシー、、、ルーシー・ドレイトン(イギリス人、暗殺組織員)
ダニエル・ジェラン、、、ルイ・ベルナール(フランス人捜査官)


ピーター・ローレの怪演に魅せられる「暗殺者の家」のリメイク版である。やはりここでもオーケストラのシンバルを合図にターゲットを狙撃するタイミングを女性の絶叫が外す。
そこまでのオーケストラの演奏の高揚と見守る女性の不安と焦燥の作る関係の緊張が極まるところは、この映画の最大の見所であろう。
どちらもその舞台はロイヤル・アルバート・ホールである。
ただし、今回の演奏会場の尺の長さはかなりのもので、充分にこちらを焦らしそわそわさせる上では、オリジナルより練り込まれている。
(ここで暗殺が行われることが、こちらにはっきり明示されていなければ、音楽の昂まりとジョーの不安の増大とスナイパーの機を狙う呼吸が純粋に交わり、よりスリリングな感覚を味わえたと思うが)。

どちらが面白かっただろうか、、、と思い返すと、ピーター・ローレが出ていることもあるが「暗殺者の家」の方が好きではある。
こちらでは、そのローレに対抗する演者はドリス・デイか。(タイプと役どころは全く違うが、質的に)。

ヒッチコック監督が1934年にイギリス時代に「暗殺者の家」を撮ってから22年後の作品である。
しかも自身の作品のリメイクということもあって、とても熟れていることは感じられた。
「ケセラセラ」が、この映画の曲であることは初めて知った。(曲に全く興味がないためか)。


フランス領モロッコという舞台がまずまずエキゾチックであった。
砂漠の雰囲気は良い。もっと風景や風俗の物語への絡みがあってもよいと思った。
某国首相暗殺計画の黒幕は駐英大使だったというのも国レヴェルの政治的陰謀であるが、ヒッチコックの場合、軽みがあって重苦しくならない。それが道具立てのひとつであり主題でない分尚更。
ドリス・デイの演技がまた実に普通な感じで、ジェームズ・ステュアートと作るリラックスした空気感が素敵であった。
それもあり、不審な人物や不穏な空気を察知してからの緊張感の高まり、息子を誘拐されてからの悲痛に耐える姿の説得力もあった。

明朗快活で感覚も鋭いジョーにとっては、何故か周囲の視線が気になる。元歌手であったことも敏感になる原因ではあろうが。
夫はバスで会ったばかりの男ベルナールに上手く誘導され素性をたっぷり知られてしまう。何故か馴れ馴れしく直ぐに食事の約束までさせられる。だが、見知らぬ男が間違って部屋に顔を見せたとたん、彼はそそくさと約束を反故にして帰ってしまう。
かと思えば、同じアラビアンレストランに女性連れで現れ、何やら彼らを見つめ相談をしている。
となると、空気は随分と不穏になる。

ジョーは充分に尋常でない事態を感じているが、旦那の方はベルナールの無礼に対し怒ってはいるが、まだかなり呑気に構えている。ジョーとのうまい対比で、場に緊張感が生じて行く。
前半のこれから何かあるぞ、と言う雰囲気はそれらによって膨らむ。

そんな時に、ドレイトン夫妻を名乗るカップルがまた強引に彼らに割り込み、食事を共にしジョーのかつての活躍などについて話を盛り上げ始める。
ベルナールはマークする相手を間違っていたのだ。マークすべきは相手のドレイトンであった。
マッケナもこのドレイトンらを怪しまず(とりわけベンが無防備である)、マラケシュの市場で2家族でお祭り見物している時に、現地人に変装したベルナールがナイフで刺される。
マッケナ夫妻に縋るようにして、生き絶える。その時のダイイングメッセージが、イギリスで計画されている要人暗殺の情報であった。ベルナールは暗殺団を探るフランス人潜入捜査員であった。
彼の言い残した「アンブローズ・チャペル」がキーワードとなる。
完全にここでベンも巻き込まれた事を知るが、もう後の祭りである。
警察で事情聴取されるが、電話で息子ハンクが誘拐された事を知る。気を許していたドレイトン達が一味であったのだ。

早速イギリスに飛ぶ。「アンブローズ・チャペル」へ。
子供が人質で向こうには治外法権もある。警察にも頼れず、夫婦で切り抜けるしかない。
「アンブローズ・チャペル」が教会であることを知り、そこを訪ねるとドレイトン達がいた。
教会の神父をやっている。
息子はそこに拉致されていたが、助け出すことは出来ず連れ去られる。
向かうはロイヤル・アルバート・ホールである、、、。

結局、首相はジョーのお陰で掠り傷で救われる。
最後の大使館のディナーで、ジョーの「ケセラセラ」のピアノ弾き語りにハンクが口笛で応えるといっても、あの環境で双方の音が通るとは到底思えないのだが、、、。
いくつかちょっと、、、と感じるところはある。

確かに前作よりは、まとまっているが、面白味もいまひとつ。
「暗殺者の家」はピーター・ローレの存在自体~魅力が反則ではあるが(笑。


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