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阪急電車 片道15分の奇跡

hankyuu001.jpg

2011年

三宅喜重監督
有川浩原作
岡田惠和脚本

中谷美紀 
戸田恵梨香 
宮本信子 
南果歩
芦田愛菜
有村架純

かなり凄いキャストだ!
特に中谷美紀さんは、「砂の果実」以降、女優としてもミュージシャンとしても随筆家としてもファンである。
その「砂の果実」のPVにおける彼女の美しさは絶大なもので、当時地球上の生物のなかで最も美しい存在であると確信したものだ。
そして最近、高偏差値進学中学に合格して女優業再開となった、芦田愛菜の原点みたいな姿も見られる。
この前見たTVでは、相当に美しく洗練されたちょっと歳以上に感じられる女の子になっていてびっくりした。
だいぶ以前であるが、尊敬する女優は、と聞かれて中谷美紀と答えていたのは覚えている。
そのとき、この子は大したものだ、とつくづく思ったことで今も記憶に残っている。(感動があると記憶は長期に残るものだ。海馬~短期記憶・メモリーから大脳辺縁系~長期記憶・ハードディスクへと)

そして流石に宮本信子さんの演技は素敵だ。
人間あのように歳を取れれば申し分ないと思う。
あのようなおばあちゃんであれば、是非ひとこと教訓なり叱咤激励なり思い出噺なり聞かせて頂きたくなるものである。
だがそのためには、相当な叡智がなければならない。単なる知識や経験ではない。
急にはああいったおばあちゃんに誰もがなれるものではない。
あの電車内で注意されたおばちゃん軍団のような人々では到底無理である。

南果歩さんのお母さんはとても良い感じだ。
PTA関係で凄まじくとんでもない不良おばちゃん軍団と行動を共にしなければならなくなった悲哀がとてもよく出ていた。
宝塚あたりのそれは、わたしはかつて二子玉川で見てきた。
実際、そういうものである。毎日のようにフレンチやイタリアンの高級レストランでおいしいランチを食べてるのは本当だ。
それが耐えられないのはよく分かるし、関係を断つと後が怖い。
家族が理解者であることは救われるが、ちょっと不自然な感じもあるにはあったが。
気弱で回りを気にする善良な主婦が十分に演じられていた。

そして今をときめく有村架純である。
「ビリギャル」面白かったが、ここでも伸るか反るかの受験生役で、こういうのが合っているのだろう。
この年頃の女優は女子高の怪談物に出ているケースが目につくが。
「女子ーズ」での活躍も面白かった。ニュートラルな女の子役でこの人の右に出る者はいないと思う。
直向きで可憐な役がピッタリだ。

戸田恵梨香はやはり上手いし自然である。
演じている感がない。
芸達者だ。
しかし、DVを受けても、というより受けることで、離れられなくなる一種の病的な心理規制も発現してしまうのか、、、見ていてそう感じられた。この物語のように外部の支援者に間に入ってもらうことがベストに思える。

それから、お宅学生のカップルである。
この二人がどうみても、もっとも幸せカップルであろう。
自分の趣味の道を素直に無理なく進んでゆくことが、結局は一番ベストな結果を生むのだ。
自分に嘘をつき、無理に外に合わせるだけ時間を単に空費し、時に取り返しのつかないところに追いやられる。
自然な形で自分たちにもっとも合う相手を見つけるのが最高だ。


このローカル線、、、。
ありふれた光景に見えてかなり異化された時空である。
登場人物たちは、孤独を電車の中で噛みしめることで、解放へと繋がってゆく。
そこにとても重要な触媒としてのおばあちゃんが介在する。(如何にも賢そうな孫の芦田愛菜と一緒に)。
おばあちゃんのちょっとしたお節介が、よい波紋となって他の登場人物たちに染み渡ってゆく。
中谷美紀や戸田恵梨香が癒され自分に向き合い、救われたことで、彼女らも他の人を癒し救ってゆく。
お宅カップルも救われたに違いない。
連鎖が優しく広がる。

これなのだ。
ローカル線であることも重要なファクターだが。
通常、このおばあちゃんのような、優しく賢いお節介というのはない。
誰もが自分の硬い殻の中に籠っている。人に構うなんてもっての外と思っている。
あっても大概目つきの悪い、批判や攻撃だ。単なる他罰主義丸出しの自己中心的な憤りだ。
でなければ、無自覚なコンプレックスの投影で人にとり憑いてくる輩もいる。
迷惑以外の何ものでもないし、人を更に孤独に孤立させる関係性しか生じない。
(こんな関係を深める光景がほとんどだ)。


しかし、ここでは、、、。
宮本信子と芦田愛菜のおばあちゃんと孫娘から広がる浄化と癒しの空間が電車という形で現出されている。
(これが街角や店などでは、効力を発揮しない。あくまでローカル電車という場所であることが重要である)。



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GOMA28

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絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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