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ペネロピ

Penelope001.jpg

Penelope
2006年
アメリカ

マーク・パランスキー監督

クリスティナ・リッチ 、、、ペネロピ
ジェームズ・マカヴォイ 、、、マックス
キャサリン・オハラ 、、、ジェシカ・ウィルハーン(母)
ピーター・ディンクレイジ 、、、レモン(記者)
リチャード・E・グラント 、、、フランクリン・ウィルハーン(父)
サイモン・ウッズ 、、、エドワード・ヴァンダーマン Jr.

「アダムス・ファミリー」、「スリーピー・ホロウ」「ブラック・スネーク・モーン」「アフターライフ」のクリスティナ・リッチがここでも魅惑的な女性を演じている。
この中では、「アフターライフ」が見応えが一番あったが、「アダムス・ファミリー」でのキレのある活躍も素敵であった。

Penelope005.jpg
クリスティナ・リッチが豚の鼻をもつ上流階級のご令嬢で主演。
何代か前のご先祖の過ち(因縁)から、魔法使いによる呪いがかけられ彼女の鼻は豚なのだ。
子孫の女の子にだけそれは現れる。それが彼女だった。
彼女にかけられた呪いは、彼女を愛するやはり名家出身の男性が現れることで、解かれるという。
その為彼女は人目に触れないように、母親によって邸宅のなかで密かに(死んだことにされ)育てられてきた。
英才教育を受け贅沢に育てられては来たが、限られた家の者たち以外に人間との接触はない生活に閉塞感は募る。
適齢期となり、いよいよ呪いを解くべく王子様との出逢い(お見合い)がセッティングされるのだが、すべてうまくいかない。
王子たちはみんな彼女の豚の鼻を見るやいなや、窓ガラスを突き破って逃げてしまうのだ。
彼女は、外の世界に出たい。自分をそのまま認めてくれる人に出逢い愛されたい。
という当然の望みをもつ。(当初は受身の姿勢である)。

さてそのような王子様が果たして現れるのか、、、?
という御伽噺の始まり、、、である。
このペネロピ嬢結構、ヤンチャな感じである。それも加味して考えれば自ずと先は読める。
話はどうなるのか、、、は最初から分かりきっているし、それでハラハラする類の映画ではない。
ただ予定調和に行き着くまでの流れを楽しむものであろう。

豚鼻を付けてはいても、クリスティナ・リッチである。
何も窓ガラスを突き破って逃げるほどの顔には見えないが、、、これでもかなり可愛い(マスクした美女の場合に似ている)。
母親は、これに対抗して窓ガラスを強化ガラスにする。どういう対応だ?
兎も角、相手が見つからず、呪いの解ける目処が立たない。

折角、彼女の内面に触れる感覚をもったマックス青年は、自分がそのような身分でないために身を引いてしまう。
彼は平民の出なのだ。それを機に彼女も自立への踏ん切りがつく。
結局、ペネロピは自分の力~自己肯定力で解決してしまう。
「鼻」を克服する。

意を決してこれまで出たことのなかった邸宅を独りで飛び出し、自分の力で何とか生活をしてみるのだ。
しかしお金は母親のクレジットカードで支払う(笑。
これは致し方ない。就職などしていないのだし。
彼女にとってはそれでもかなりの冒険である。
そしてひた隠しに隠していた素顔を自らレモンを通して公表してしまう。
彼女はそれで逆に世間の人気者になる。もう逃げ隠れする必要はない。
(それに肖ろうとするかつて彼女から逃げた御曹司などが逆に結婚を申し込んで来たりもする。勿論断る)。

彼女は「わたしは、今の自分が好き」とこころから思ったことで、呪いから解けてしまう。
案外、ほとんどの心的障害などは、この肯定感で快癒をみてしまうのではなかろうか。
実際にすっきり、鼻が美しい形に治っているのだ(笑。鼻というのはある意味、象徴的である。
周囲には戸惑う者もいるが、彼女はもう何であっても自分を信じて進んでゆく。
彼女の障害に依存して生きてきた母親だけは、生きる目的を失ったかのようにショックを受け混乱する。
親とは面倒なものだ。
マックスとは、もう何の問題もなく一緒になれる。

Penelope002.jpgPenelope003.jpg

御伽話風な設定が特に凝っており部屋など徹底していた。
ペネロピの服なども可愛かった。
女性が見れば詳しく分かるところだろう。
何れにせよ、ハッピーエンド調の映画であったし、恋人が現れ鼻も綺麗に治ることは予想がついているにしても、最後にそうなるとホッとするものだ(笑。精神的にだけでなく物理的に変化するところが御伽噺のスッキリしたところだ。

しかしわたしにとって、何とも微妙な映画である。
自分の不全感、蟠り、外傷経験、実際の肉体的障害などに対し正面から向き合い、それを解体し乗り越えてゆくポジティブでアクティブな姿勢と行動が大切であることは、その通りだ。
それを通して自分を認める境地に達することは、出来る。
確かに自己肯定(感)が何程、精神~身体に与える影響が大きいかは、つくづく思うところであり、今自分も自己肯定のための生活を推し進めているようなものである。
その為に障害となるものは完膚なきまでに叩き潰す所存である。
が、それはそれとして、このように理想的に収まりすぎるのも何とも、、、物足りないわけではないが。
こうならなくてもよかったかな、、、とは思うのだが。
だが、クリスティナ・リッチが豚の鼻のままでは、物語は終えられない。


正しいエンディングだと思う。
Penelope004.jpg

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Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
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