カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

自由を我等に

À nous la liberté

À nous la liberté
1931年
フランス

ルネ・クレール監督・脚本
ジョルジュ・オーリック音楽

レイモンド・コルディ、、、ルイ(元脱獄犯蓄音機会社社長)
アンリ・マルシャン、、、エミール(ルイの親友)
ロラ・フランス、、、ジャンヌ(ルイの会社の社員)
ポール・オリヴィエ、、、ジャンヌの伯父

チャップリンの『モダン・タイムス』への影響ははっきり分かる。
「そして誰もいなくなった」(1945)のルネ・クレール監督の「巴里の屋根の下」(1930)の一年後の作品。
形式的には「巴里の屋根の下」に近いセリフのごく少ない、無声映画タッチの作りである。
ミュージカル調に歌が頻繁に入る。


流れが実に面白い。終始ドタバタのご都合主義の展開である。
刑務所内の作業風景が表れる。
馬の仕上げの部分を、おのおので作っているようである。そこそこ面白そうなものではあるが、、、。
(そこで脱走に必要な道具を調達するのは、常套手段か)。

ある晩、ルイとエミールのふたりが刑務所の脱走を決行するが、ルイだけ成功する。
ルイが刑務所の塀を乗り越え飛び降りたら自転車に接触して、その自転車を奪って逃げたら、自転車競争で優勝を飾ってしまった。
これは強運などというものではない。
お笑いである。
ここで誰もが、感動すら覚えるはずだ。
こんなアホなことあるはずもないが、それが当然の如く、ルイは露天商から蓄音機の大会社社長となってしまう。

エミールは出所するが野原で寝転がっていた為再度拘束され、自殺を図るが鉄骨が外れて逃げ出すことに成功する。
ふたりともありえない形で娑婆に出るが、エミールはいきなりある女性に一目惚れする。
(ルイは金でエミールは女性=愛か、、、)
その女性について行った先が、何とルイが経営する蓄音機会社であった、、、。
もうめちゃくちゃな流れである。

エミールもその工場で勤めることになるが、作業形態はオートメーションで、やることは刑務所内の作業と何ら変わり無い、というよりもっと単純繰り返し作業であった。部品を台に一つずつ取り付けてゆくだけの流れ作業である。
どうやらエミールに務まる仕事ではないようだ。確かに気が遠くなるものだ。
(チャプリンも注目するはず)。
それより、そこで働く彼女のことばかりが気になる。

そんなおり、偶然多くの取り巻きに囲まれた社長に出逢う。
(ヒゲを蓄えさしずめ、トゥールーズ=ロートレックみたいな顔である)。
ふたりは直ぐに相手を認識するが、ルイはエミールを警戒する。
ルイはエミールを疎ましく思い金を掴ませ追い出そうとするが、ふたりで話しているうちに、昔の友情を思い出す。

しかしエミールを招いた晩餐会で下品な真似をし、ルイの奥さんは愛人と邸宅を出てしまう。
窮屈で形に拘る世界に嫌気もさし、妻も単に重荷であったのか、出て行かれてルイは喜んでいる。
(ある意味、社交界の反感を買うか?)
この後、彼らは次第に追い詰められてゆく。
エミールと彼の見染めたジャンヌをルイは仲介しようとするが、すでに彼女には恋人がいた。
エミールはいたく落胆する。
ルイのところに昔の刑務所仲間が金をせしめようと脅しにやって来る。
彼らを一度は追い払うが、彼らが警察に密告して、ふたは結局、悪党と警察の両方に追われる立場となる。

ルイが蓄音機新工場操業スピーチを終えた後逃げようとしている時に、悪党のひとりがルイから盗んだ鞄から疾風に乗って札が次々に舞ってくる。その式典に列席した紳士たちがみんなでそれを取り合い走り回って大混乱となる。
それを尻目に、ふたりは警察と悪党を巻いて逃げる。


ルイの発明した全自動蓄音機組立機のおかげで、従業員は皆、歌を唱って釣りやパーティをして遊び惚けていたが、通常はリストラである。ここのところが荒唐無稽で面白い。


最終的にふたり揃ってあてのない旅路につく。
まさに「自由」を得たという気持ちか、、、。
少なくとも、「愛」と「金」の幻影からは解かれ、「自由」を謳歌している表情はふたりに見て取れる。

塀の外で真面目に働けば、自由が手に入るという規範~幻想に対する皮肉にはなっているが、、、。
窮屈さから抜ければ自由になるかどうか、、、である。


関連記事

COMMENT

EDIT COMMENT

非公開コメント

プロフィール

GOMA28

Author:GOMA28
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ります。
基本的に、日々思うことを綴ってゆきます。悪しからず。
コメント、メッセージ頂ければ嬉しいです。

*当サイトはリンクフリーです。

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Movie
PC