記録媒体(メディア)を巡って

記録して何度もそれを見直し検証することで、新たな発見や技術の発展に寄与してきたことは大変大きなことであり、記録の重要性は誰も否定できないことです。
今、記録といえば、メディアにDVDやBlu-ray Discを使う例が多いと思います。わたしもずっとそれらで記録を残しています。少し前まではVHSvideoでしたが。どれもたまってしまって大変です。TV番組などは、外付けHD単位で整理している人もかなりいます(かえってそのほうが場所を取らない)。
メディアの件ですが、先に挙げたDVDやBlu-ray Discは高温多湿の環境にはすこぶる弱いことは注意しなければなりません。この夏の保管状況は大丈夫でしたか?直射日光にうっかり一日晒した等、、、。
しっかりダメになります。読み出せない。
理想的な保管管理によっても、100年は持たないと言われています。
物によっては代々残すべき記録などでしたら、このメディアは不向きですね。
これからはクラウドサービスに移行していくのが一番安全かも知れませんね。
データを手元に置かないことで、メディアのヘタレからも損傷からも盗難からも紛失からも守られる。
メディアが意識されなくなる方向性を辿ってゆく。
とは言え、非常に重要な研究データをスタンドアローンで高い耐久性を持ったメディアに書き込み何億年もある場所に保存したいというケースも考えられる。そうしたいという人もいるはずです。
日立製作所(東京都千代田区)は、京都大学工学部の三浦清貴教授らと共同で、耐久性の高い石英ガラスの内部に、コンパクトディスク(CD)並みの容量のデータを記録・再生する技術を開発した。記録の劣化がないまま数億年以上の保存が可能なことから、歴史的に重要な文化遺産や公文書などの新たな保存技術として期待される。
何億年、、、人はもういなくなっているかもしれませんが、誰かが貴重なものだと確認してくれるかもしれませんね。或いは、せっかくそうして保存したのに、核爆発で人類もろとも粉みじん、結局なにも残らないなんていうギャグになることもないとは言えませんが。
以前書きましたが、この石英ガラスメディアが出る前は地球上で最も耐久性の高いメディアは岩壁でした。ラスコーの壁画等が一番長く記録を残してきました。そこに行かなければ情報が確認できませんが。
石英ガラスが一般に販売される予定は今のところありません。
そもそも、うちにも撮りためたメディアが沢山あるのですが、二回見るであろうものは正直、僅かです。この記録(録画)行為(癖)はある意味、コレクション癖、フェティッシュな趣味の分裂症的な捌け口となっている面が大きいです。物理的空間を圧迫するだけでなく、内面的な幻想を肥大化して身動きできなくなる危険性を大いに孕みます。
さて、メディア(HDも含めた)からクラウドサービスへ移行した場合、もはや記録媒体は見えません。わたしたちはもうそれらは意識せず、サービスという関係だけを意識するようになります。昨日書きましたGoogleGlassも結局デバイス(メディア)を意識させず、クラウドサービスとの関係のみがわれわれに残されます。GoogleCarも同様です。自動運転により、車という存在は透明化します。パソコン(GoogleGlass)というデバイスも透明化し、最後に残るのは、クラウドを介した情報サービスだけということになりましょう。つまりこれはGoogleの世界です。
世界はGoogleの世界となります。
早かれ遅かれ。

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