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ミッドナイト・イン・パリ

Midnight in Paris001

Midnight in Paris
2011年
アメリカ(撮影:パリ・製作スペイン)

ウディ・アレン監督・脚本


オーウェン・ウィルソン、、、ギル・ペンダー(小説家を狙っている脚本家)
レイチェル・マクアダムス、、、イネス(ギルの婚約者)
マリオン・コティヤール、、、アドリアナ(ガートルード・スタインのサロンのミューズ)
レア・セドゥ、、、ガブリエル(現在のパリの売り子)
マイケル・シーン、、、ポール・ベイツ(イネスの友達、浮気相手)


パリの魅力に憑りつかれパリに住むことも考えている、脚本家を脱して小説家を狙うギルとマリブに住むと譲らない婚約者のイネスがアメリカからパリにやってくる。イネスの両親のパリ旅行(父親の仕事も兼ねた)に便乗して来たのだ。
ここから物語は始まる。

ギルが夜のパリをほど酔い加減で歩いていると、12時を回ったあたりでクラシックカーに呼び止められる。
誘われるままに乗ってゆくと、そこは何とジャン・コクトーのパーティであった。
コール・ポーター、F・スコット・フィッツジェラルドと妻ゼルダに出逢う。
そして次のパーティ会場には、アーネスト・ヘミングウェイがいて、暫し彼と文学論めいた話もできた。
彼にぜひ自分の小説を読んでほしいと懇願すると、わたしはライバルの本は読まない、だがガートルード・スタインを紹介すると、、、!?

キツネにつままれたようなあまりの夢物語を体験して自分でも心配になる。
翌朝、イネスにそのことを話すと脳腫瘍を疑われる。
(自分も脳腫瘍を疑う)。

何故かイネスの旧知の友人ポール夫妻と現地でタイミングよく出逢っていた。
そして4人でギルの行きたくもない名所観光を幾つもするはめになる。
至る所で鼻持ちならないポールの知識人ぶった蘊蓄を聞かされ辟易するギル。
しかし、ギルはその歴史上の出来事を実際目の当たりにして来たものもあり、ポールの話に嘘が多いことを知る。

ガートルード・スタインに実際に遇うであろう次の夜、ギルは婚約者のイネスを誘ってクラシックカーの迎えを待つが、彼女はギルに愛想を尽かし普通のタクシーで帰ってしまう。
ここでもうこのふたりは終わったな、とわたしは想う。
その直後、12時を知らせる鐘が鳴り、クラシックカーが思った通りに迎えに来た。
確かその時はT・Sエリオットが乗っていたはず。
どういう巡回車だ?


何と言っても楽しい。面白い。タイムスリップ御伽噺。そしてパリが常に美しい。
特に夜だが。
その上、、、
コール・ポーター、ゼルダ・フィッツジェラルド、F・スコット・フィッツジェラルド、ジョセフィン・ベーカー、アーネスト・ヘミングウェイ、ガートルード・スタイン、パブロ・ピカソ、マン・レイ、ルイス・ブニュエル、サルバドール・ダリ、T・S・エリオット、アンリ・マティス、、、、
さらにもっと時代を遡り、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック、ポール・ゴーギャン、エドガー・ドガ、、、まで出てくる。
しかも、皆そっくりさんで(爆、、、極上のエンターテイメントだ。もう少しそれぞれに話を突っ込んでしてもらいたかった。
30分尺を伸ばして、それぞれの話や議論がもっと聞きたかった。

わたしが見たところ、マン・レイが凄く感じが出ていた。ルイス・ブニュエルもいかにもそれっぽく、ロートレックも品があってよかった。(ブニュエルに映画ねたを耳打ちしていたが、あれはやり過ぎだろう。反則だ)。
スコット・フィッツジェラルドもあんな粋な感じだろうな、、、と思ったが、ヘミングウェイはセリフを頑張っていたがちょっと違う感じ。ガートルード・スタインはもう少し詩人風な人がよかったかも。サルバドール・ダリはコメディアンか?であった、、、。ピカソはちょっと個性が弱い。ゴーギャンは鋭さがない(一番それらしくない)。
とは言え、そういった芸を見るだけでも楽しいこと。次は誰が出てくるかとワクワクであった。


現在のパリの朝、昼、晩も美しいが、ガートルード・スタインのサロンに大芸術家が集っていた1920年代のパリもまた更に風情があって、美しい夜景であった。
そして所謂、前衛芸術のもっとも華やかで香しい時期であったのでは、、、。
そこで恋におちたアドリアナとギルは、迎えに来たかのような馬車に乗って、1890年代ベル・エポック時代にまでやってくる。
これにはふたりも仰天して感動するばかり、、、。
もう途方もない。
夢が叶うというレベルではなく奇跡体験である。
しかし、1920年代に拘るギルに対しアドリアナが今来たその時代をいたく気に入ってしまい、彼女はそこに留まると言う。
そこで、ふたりは分かれることになる。

ギルは1920年代に強く惹かれ、そこで輝くアドリアナに恋をしたが、彼女は自分の時代に不満を抱いていた。
ベル・エポックの人々はというと、ルネサンス期を称え憧れていた。
そういうものなのだ。
誰もが「黄金時代」という幻想に憧れる。
「現在って不満なものなんだ。それが人生だから」という認識を得たギルは現在に生きる決心をする。


現在に戻り、ギルはイネスと別れる。
ガートルード・スタインが彼の小説から読み込んだ通り、彼女はポールと浮気をしていた。
しかし、それ以上に、彼はパリに恋い焦がれていた。
彼は現在のパリに住むことをはっきり選ぶ。


夜の雨の中(彼はとりわけ、雨のパリが好みであった)、橋を渡っていると、顔見知りのガブリエルに出逢う。
彼は彼女の店でコール・ポーターのアルバムを買っていたのだ。
ガブリエルもそのことを覚えていた。
帰宅ついでにコーヒーでも、ともちかけふたりで肩を並べて歩いてゆく。
その後のふたりの関係を暗示させて、、、エンドロールへ。
何やら最後までファンタジーであった、、、。


ともかく、パリが、深夜のパリが夢を誘って美しいことこの上なかった。
彼に言わせると、パリの夜景は宇宙一美しいとのこと。
分かる気がする、、、。
そしてクラシックカーが夜の12時に迎えに来るなんて、、、ゾクゾクするではないか!
(彼はもう行かないと思うが)。
久々にウキウキして、何かこそばゆい映画であった。


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