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夢旅行 Ⅱ

kusuda002.jpg

今日は長女は飽きたと言うので、昨日の絵本の続きを次女に読んでもらった。
(勿論、小遣いは渡して)。

次女の方が読みはうまい。
しかも妙に感情を込めて読む。
だが、別に気持ちを込めるところもないのだが、、、任せる。


「ふくろうの話」
急に「忘れな草のように青く、冬のスリッパのように暖かな、ある夜のこと」などという表現がみられる。
噺はとても良い。
急に良くなった。
何故なのか?
ここのページの絵も急に良くなる。
何故か?
描き慣れてきたのか、、、。

ねことふくろうがほんのひとときをともに過ごす。
どちらもねずみを食べるが、ねこはとりも食べる。
ちょっと緊張の走る関係だが、少しのあいだなら、なかよくできる、、、。
つりがねそうの鐘の音をきき、きのこが、かさをひろげるのを、いっしょにながめて散策する、、、。
雲が月をよぎった瞬間、、、ふとねこは姿をくらます。
おなかがすいてたまらなくなったから、、、。


「つるの話」
つるが2羽沼地にやってきて3日間、そこの所有権を主張して喧嘩をし、うんざり疲れて両者とも去ってゆく噺。
その間、煩かった沼地であったが、静けさをとりもどし、かえるの鳴き声が響いている。
なかなか風情を感じる噺だ。

淡白で平面的な絵だが、ふくろう以前の絵よりかなり良いものになっている。
タッチに無駄がない。


「幸福の山の話」
山の時間に平地(街)の時間が(それを象徴とする)道路とともに迫ってくるため、庭師が山に花をたくさん植えて育てて、山を道路から守ろうとする噺。
ゆっくりした自然の時間を残そうとする庭師の企み。
そういう場所は大切である。
わたしも花時間をゆったり過ごしたい。

導入部のおばあさんの夫みたいな雰囲気のおじいさんが木の上から水を撒く。
しかし、絵は最初の頃から見ると良い。
あのおばあさんに似たおじいさんだが、、、。


「夢旅行の話」
噺は面白い。
少女がひとり夢をみている。
音が一切聴こえない生気のない世界。
時間も止まっているに等しい青ざめた夢時間。

薄ぼやけた絵は内容だけでなく印刷の関係もあるのか?
(印刷の問題だとすれば、これは不良品である)。
このような汽車の見られる牧歌的光景の絵なら、わたしの友人のSくんのモノの方が100倍良いが。
だが牧歌的な話ではない。
とは言え、汽車は少女が目覚めてからやってきた現実時間のものである。
まだ音のないぼんやり霞んだ絵でよいのだろうか、、、絵の解像度が低いのが気に障る。


「音楽家の話」
まるで、どこかの地域伝承風の噺でもあるが、余りしっくりこない。
旅をするバイオリン弾きを追っ払った村人というのは、いかにもどこにもありそうである。
その音楽家がバイオリンを弾くと、動物たちが蓄えを分けてくれる、というのもよい。
しかし、音楽家が登った山のてっぺんの城から大木が育ち、その枝にはリボンと花と、色々な楽器が実のようになっていたというのは、絵を見たところで空々しく、イメージ的にも稚拙で無理がある。
絵自体がとても貧困である。

村人たちが実際に山に登ってみると、バイオリン弾きの姿はなく、曲だけは流れていたという。
あまく、悲しいしらべが、、、って噺も絵もつまらない。

、、、ここで次女はリタイア。おつかれさま(笑。アイスは冷蔵庫にあるから、、、。

残りは、、、黙読(爆、


「12匹めの犬の話」
ひまわりの国に、婦人がひとり住んでいた。
彼女は土地も財産もみな、かわいそうな犬たちのために使い果たしてしまった。
肘掛け椅子と望遠鏡だけ残し。
ここまではよい。絵が一番、イケている。

彼女は犬たちと旅に出る計画なのだが、12匹目が集まるまで待つそうだ。
何故なのか、その理由は明らかにされない。
望遠鏡はその最後の犬を探すための道具らしい。

肘掛け椅子に座り、望遠鏡で遠くを眺める姿はなかなか印象深いものだ。
この絵は絵本中の最高傑作と言えるだろう。
丈高いひまわりと望遠鏡婦人と様々な種類の飼い慣らされた犬たちとの構図関係も良い。

婦人は、白い魚のような雲が流れる時にそれを見つける。
「みえたわ!」

犬は望遠鏡にすでに捉えられているうえに、その犬の到着を待って出発するのである。
何故、ひまわりたちが12匹目の犬が何であったのか知らず、その後風が吹くたびにひそひそ語り合う必要があるのか、、、。
話が最後で破綻する。

絵が良かったのに残念。


「ヴァルパーティンガーの話」
ヴァルパーティンガー、これは噂に聞く怪物のことらしい。
5月のお祝いにカエデの下で大人たちが集まり、ご馳走を食べ、酒を呑んで宴会をしているとき、こどもたちは家の仕事を任されていた。彼らは大人たちがうらやましくてたまらない。

突然の大きな叫び声と、蠢く何者かの気配。
酒の回った大人たちは、びっくりしてみな木に飛び乗った。
どうやらこどもたちが、怪物の噂を利用したようだ。
その隙に、、、彼らは残ったご馳走を残らず平らげてしまう。

翌朝、戻るとこどもたちは、手をおなかにのせ、ここちよさそうに眠っていたという。
そんな、ちょっと無理のある噺が最後。


色彩、配色が実に凡庸であった。
所謂、ナイーブ派(素朴派)も、もっとビビットな色使いをするひとは結構いる。
フォルム的にもヘタウマというわけでもないし、微妙なイラストレーションである。

噺も特にこれといったものはなかった。
読みの勉強に多少でもなれば、それで目的は達せられた、と思おう。


ただこの企画は、またやりたい。
絵本ならたくさん眠っている。
わたしもよいお昼寝になる。


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