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ねむれ思い子 空のしとねに

Hand to Mouse

2014年
栗栖直也監督

3DCGアニメ映画。
観終わってみて、脚本はよくできていると思った。
作家が表現したいことは、しっかり伝えることのできるものだった。
この3DCGアニメ、7年かけて監督である作家が独りでコツコツ作りあげたものだという。
50分もの尺である。
大変な、目も眩むような労作と言える。
それだけでも、頭が下がる思いだ。

7年といえば、技術や形式面での革新がそのスパンのなかで起きても不思議でない期間である。
自らの思想にも変化は起きようし、脚本もへたをすると知らず変わってきてしまう恐れも出てくるはず。

それにしては、まとまっていた。
細部に至るまで、破綻も感じられず、重いテーマをストイックに描ききっていたと思う。

だが、だがである、、、。
この「セルルック」の手法だが、物語がシリアスでよくできているほど、入り込むことに抵抗が感じられてしまう。
このアニメのセルルックの手法が少し特異で、3DCG化したアニメキャラにわざと独特な猫線を描き加えたものである。
それが、恐らく通常の3DCGが非常にリアルな人物描写には最適であっても、日本特有のアニメキャラには向かないところでの折衷案として案出されたものなのであろう(この作者独自のものかどうかは知らぬが)。

結果、今一つなのだ。残念ながら、、、。労作の割に報われていない。
表現様式として、中途半端な感じが終始拭えず、そこが気になり折角練りに練った話に入り込めないのだ。
リアルな3SCGか日本キャラ丸出しのセル画かどちらかを選んだ方が遥かに感情移入もできたことは間違いない。

わたしの感想としては、基本的に普通のセル画で描き、メカや建造物などのシーンにのみ3DCGを使って構成・複合した方が、内容~ストーリーと形式の融合が強化され、格調も高まると思われる(つまり従来の方法である)。

勿論、作者は独りでこれを作ったそうだ。
CGであれば、基本形を一体作れば(モデリングすれば)、後はどのようにも動かすことが出来るため、独りならそのほうが作りやすいことは確かで、これをセル画でやろうとすれば、人海戦術で当たる以外にはなくなる。とても独りでなんて、そもそもできる仕事じゃない。
製作委員会とかのプロダクションを作る必要がある。

それにしてもこの作品、「絵」につまり作者が最も拘ったであろう絵に抵抗を感じて入り込めないのだ。
それは実に惜しいことではないか、、、。
母娘の愛情がSFの極限状況下で、情感たっぷりにグロテスクに描かれている。
良い作品だと思う。
いっそのこと実写版を制作してみたらどうであろうか?
フランスあたりで。


作中、「ただの情報の塊が人間ズラしてるんじゃないわよ!」
と、母の再生体に向かって罵倒する場面があるが、生命体はすべからく情報である。
それ以外の何かでは在り得ない。
勿論、監督の謂いたいことは、分かる。

ここでは、母は完全な主人公の少女の母以外の何者でもない。
主人公もそれを心底、実感した。
お互いに希は叶えたのか、、、。
最後のどこかの母娘が、夜空に美しく燃え尽きながら落ちてゆく人工衛生を見詰めるシーンには感動した。


話がしっかりしているので、実写化してみてはどうか?
このアニメーションは逆輸入のようである。
海外で実写化してもらいたい。

tetsujin28
*わたしがもう随分昔にMAYAで作った”鉄人28号”360°どこからでも見られるし、どのような姿勢、ポーズもとれる。
これ一体で、何処にも使いまわせる。特にロケット噴射口は念入りに作ってある(爆。
しかし、このデータを動かすワークステーションが先ごろ、使えなくなりこの鉄人は凍結した(拝。




3DCGは、なんというかあの抽象的でのっぺりした日本独特のアニメ顔だと、かなり不気味になってしまう。
極めてリアルな描写か、セルにするかが無難に思う。CGは動きだって下手をすればどんな動きも可能なことから、飛んでもない動きが際限なく出てきてしまう、、、。
3DCGの利点とセルアニメの親しみやすい平面性の両立を図るセルルックが試されているのだと理解するが、、、。
「セルルック」のスタンダードが生まれると、またこのような映画が受け入れられてゆくと思う。

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