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夜のとばりの物語

Les contes de la nuit001

Les contes de la nuit
2011年
フランス

ミッシェル・オスロ監督・脚本
クリスチャン・メイル音楽

スタジオジブリ


これには、驚いた。
これまで知らなかったことにも驚いた。
やはり思っていた通り、3Dをただやれば良いというもんじゃない!
あの方向性(立体の迫力の追求、ホントらしさ)は、芸術的に言えば言葉の真の意味での「退廃」である。(あくまでも悪い意味での)。
この画像には圧倒された。
これこそ、アニメでしかできない平面性を最大限に活かした装飾的抽象表現の極みである。
そう、平面にこそ高い芸術性が潜む。
そして形体のシャープでイメージを掻き立てる単純さ。
色彩が美しく配色・構成がまた際立って素晴らしい。
美が正統に追求されている。

とは言え、この作品「3D」である。
影絵と3Dの組み合わせにより成り立つ。
しかし形式的に不思議なことは何もない。
もともと「影絵」自体が優れて平面的な3Dではないか。
(切り絵をコンピュータに取り込んで処理するというのも、実に自然な手法に思える)。

影絵の超時代性と芸術性を、つくづく思い起こさせる。
意味深い芳醇な作品である。
だが、その上に寓話的ストーリーが簡潔に無駄なく、よくできていてとても面白い。
純粋に、こころに染みるものである。(はっきり言って古典の御伽噺よりも出来がよいかも)。
音楽効果とも実にマッチしており、時に躍動感がありスリリングですらある。
影絵自体の動きの制限は大きい。
顔は目が動くくらいであり、実にシンプル極まりない体の動きしか与えられていない。
にも関わらず、この饒舌さ豊かさは、なんだ!
きっといつも映画を見るとき使っていない類の想像力を瑞々しく発動させる結果の芳醇さである。
わたしは、この形式に驚きを感じつつ鑑賞した。


そのうち学校から帰宅した娘たちも一緒に観ていたが、いっときも目を逸らさず観ていた。
途中からだったので、終わってまた最初から観せた。
彼女らは文字通り魅せられていた。
一種のカルチャー・ショックでもあったようだ。
当然だと想う。
内容的にも形式的にもエキゾチックで美しく、そして余りにも分かり易い。
このような作品は、他にない。
観終わった後も、静かに余韻に浸っている様子であった。

6編全てが甲乙つけがたい極めてよくできた噺なのだ。
一つが10分くらいで観られるその尺もベストである。
(特にこどもの集中力において)。
大変充実した良質な時間を過ごすことができた。


圧倒的な(恐るべき)アート・ディレクションだ!
この監督のものは、この続編があるという。
ぜひ観たい。


映画を観て驚いたのは、久しぶりである。
そして、何度も観ることのできる映画である。
(ここが何より大きい。本当に親子で何度でも観られる)。



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