カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

スティーブ・ジョブス

Steve Jobs

Steve Jobs
2015年

ウォルター・アイザックソン『スティーブ・ジョブズ』原案
この本は持っているが上下巻でかなりの分量である。
ダニー・ボイル監督
アーロン・ソーキン脚本

マイケル・ファスベンダー、、、スティーブ・ジョブス
ケイト・ウィンスレット、、、ジョアンナ・ホフマン
セス・ローゲン、、、スティーブ・ウォズニアック
ジェフ・ダニエルズ、、、ジョン・スカリー
マイケル・スタールバーグ、、、アンディ・ハーツフェルド
キャサリン・ウォーターストン、、、クリスアン・ブレナン
パーラ・ヘイニー=ジャーディン(19、リプリー・ソーボ(9、マケンジー・モス(5、、、リサ・ブレナン
サラ・スヌーク、、、アンドレア・“アンディ”・カニンガム

2013年に出た、そっくりさんによるドラマよりはずっと真に迫るものがあった。(はっきり言って向こうは詰まらなかった)。

『プリデスティネーション』で男女をひとりで演じ分けたサラ・スヌークが脇で出ていた。


激烈なジョブスの個性が載っけから炸裂しまくる。
それに唖然としながらもついて行くしかない。(見始めてしまったからには、、、)。
彼についての伝記ものはかなり持っており、幾つかは読んでいるが、これは新鮮であった。

1984年、1988年、1998年の3部構成であり、スティーブの娘リサがそれぞれ5歳、9歳、19歳で別女優で登場している。
(スティーブ・ジョブスの娘でありながら、彼が頑なに実子と認めなかった娘である)。
いずれもステージ上での伝説のプレゼンテーション前の舞台裏のドラマに絞っている。
ここに彼のドラマを一気に収斂してくる!
斬新な切り口だ。
演出も拘っており、1期、2期、3期とそれぞれ撮り方も音楽も異なる。
それにより、時代の違いがくっきり描き分けされた。
(ほんの数年でコンピュータ業界は激変し別世界となるのもよくわかるというもの、、、流石だ)。

”1.Macintosh発表会”~”2.NeXT Cube発表会”~”3.iMac発表会”
1.あの伝説のCMである。リアルタイムではなくかなり遅れて観たのだが、身震いするほどの革命的フィルムであった。
「1984年」ジョージ・オーウェルのデストピア小説をベースに、ビッグ・ブラザー~IBMに対し反旗を翻す勇者アップル(ここでは女性アスリート)が民衆の見守るなか高々とハンマーを投げつけるドラマチックなもの。
ちなみにリドリー・スコットが作っている!
スーパーボールで放映されたが一度だけだったという。取締役会の反対により。
しかしAdvertising Age誌から「10年で最高のコマーシャル」に選ばれている。

そしてThink DifferentのCMである。TVでこれが流されるたびに魅入った。
正直CMでこれ程感動した経験はない。番組よりも挿入されるCMの方が面白かったし興味深いものであった。
スティーブ・ジョブスのメディア戦略の凄さとその想いを思い知る。

Here’s to the crazy ones.The misfits. The rebels. The troublemakers. The round pegs in the square holes.
The ones who see things differently. They’re not fond of rules. And they have no respect for the status quo. You can quote them, disagree with them, glorify or vilify them.
About the only thing you can’t do is ignore them. Because they change things. They invent. They imagine. They heal. They explore. They create. They inspire. They push the human race forward.
Maybe they have to be crazy.
How else can you stare at an empty canvas and see a work of art? Or sit in silence and hear a song that’s never been written? Or gaze at a red planet and see a laboratory on wheels? We make tools for these kinds of people.
While some see them as the crazy ones, we see genius. Because the people who are crazy enough to think they can change the world, are the ones who do.

スティーブ自身の朗読によるもの。

この映画は全編において、凄まじい言葉のやり合いだ。
ここまでの言葉の格闘技があったのか、、、。
ジョアンナ・ホフマンとスティーブ・ウォズニアックは、スティーブ・ジョブズに負けず互角にやり合うにしても、スティーブの強烈さは異常である。
ここまで我を通す必要があるのかと疑問も出てくる。
勿論、その凄さは本でよく知ってはいたが、映画となるとその強烈さには胸が痛くなる。

それにしても彼のアップルⅡに対する嫌悪感も大したものだ。
このマシンは、基本的にスティーブ・ウォズニアックによるものだ。
初期のアップルはこのマシンひとつに支えられていた。
そして、自分のマシンが必要だと、自らのチームで開発したマシンが”Lisa”である。

アップルⅡの8ビットに対し”Lisa”は16ビットであった。(ちなみにわたしの最初のパソコンも8ビット、、、懐かしい。今思うととても可愛い玩具だ、、、沢山プログラムして走らせた富士通のFM8(笑)。
周囲の人間は、罪悪感からこの名前をつけたのかと内心皆思ったようで、すぐに表向きにこの名前を頭文字とするセンテンスをでっち上げなければならなかった。
”Local Integrated Systems Architecture”~”Lisa”である。
5歳の娘がわたしの名前を付けたの?と聞くとジョブズは違う、と否定しこれを教えた。
娘はこのナンセンスな言葉をずっとこころに刻み込んで生きてゆく。
ワタシではなく、それなんだと、19歳まで想い続ける。
娘もその母にしても父に見放され余儀なく過酷な生活を強いられる。
ジョブス自身も捨てられて選ばれた人間である。
実の親に捨てられ、最初の養父にも捨てられるが、次の親には両親としての条件は充たさないが強く望まれて養子に迎えられる。
リサもずっと彼に拒絶されるが、結局彼に迎えられる。
どうしてもこのような出生パタンによるトラウマは、意識を強固に型どり、同様な形を反復してしまうのだ。
”Lisa”は、製品としては成功せず長く保たなかった。

2.ジョブスはアップルを追い出されてNeXT社を作る。
時流に合わない高いだけのマシンと各方面から酷評され、スティーブ二度目の失敗と揶揄される。
温厚な盟友スティーブ・ウォズニアックにもボロクソに貶される。
しかし、スティーブには、新開発のOSをアップルに買わせて、また舞い戻る魂胆があった。
競合しないと言って会社を立ち上げたにも関わらず教育現場のワークステーションとして製品投入してアップルを殊更刺激する。
NeXT社を立ち上げNeXT Cubeとして拘ったところは筐体デザインだけだった。
これは後に、アップル社でiCubeに結実する。このCube形体がスティーブは殊の他好きなようだ。
iCubeを抱いて自分の子供のようだと満面の笑みを湛えている姿が印象的だった。

3.ジョアンナ・ホフマンからもiMacの成功は、太鼓判を押されていた。
オールインワンの消費者家電としてのパソコン誕生である。
パソコン初体験者、Winからの乗り換え組が続々マックユーザーとなっていった。
アップル社はジョブスの復帰によって完全に立ち直った。
その直前まで、どのように会社を畳むかしか検討されていなかった。
潰れるのは時間の問題であった。
しかしジョアンナ・ホフマンとのやりとりの激しさも増す。
彼の現実歪曲空間を巡って。
相変わらず彼の一切妥協を許さない強権に揺ぎはなかった。
これは上手く作用すれば、関わった人の才能を120%に引き上げる。
だが、そうでない場合は軋轢しか残さなかった。
そしてジョアンナはリサを娘として早く認めることを彼に強く迫る。

腹心にも君はどこまで人に嫌われたいのか?とまで問われる。
人に好かれたいと思わないだけだ。
ぼくはきみがずっと嫌いだった。
そうかい。

それでも、全世界が彼のVISIONに共鳴し、生活形態まで変革させ、アップルの時価総額を世界一位にしてゆく。
そう、彼は太陽に似て、遠くで見ればその輝きは憧れでしかない。
しかし近づけば、イカロスのように身を焼き焦がされてしまう。
そんな人だったのだろうか、、、。判らない。ただそんなに単純な人物ではない事は確かだ。
だからあれ程の口論を戦っても、ジョアンナもウォズニアックもはてはジョン・スカリーまで彼の元にやって来る。
彼の事が気になるのだ。
彼のVISIONが、、、

彼は物語の最後に、リサに勿論、お前の名前を付けたんだと告白する。
何故、あの時言わなかったの?と彼女に問われ、、、判らないとだけ返す。
それさえ分かっていれば父を恨む必要もなかった、、、。
(しかし本当に解らないのだ。吉本隆明の「内的コミュニケーションをめぐって」でも聴き直してみたい、、、)。

舞台袖で見守る娘にはっきりと向かい合うステージの後光に包まれたジョブスの姿で、エンドロールへ、、、。


ここのところのアップルは、大変残念な状況に陥っている。
新陳代謝がない。休眠か、、、最早、死に体だ。
ジョブスが死んでから、何も新製品を何も出していない。
(アップルウォッチなど到底そのうちには入らない)。
何もやっていない。
「宇宙に衝撃を与えること」を何もやっていない。
それが哀しい、、、。



Think Different日本CM訳
映像共々カッコ良いCMだった、、、。

クレージーな人たちがいる
反逆者、厄介者と呼ばれる人たち
四角い穴に 丸い杭を打ちこむように
物事をまるで違う目で見る人たち

彼らは規則を嫌う 彼らは現状を肯定しない
彼らの言葉に心をうたれる人がいる
反対する人も 賞賛する人も けなす人もいる
しかし 彼らを無視することは誰もできない
なぜなら、彼らは物事を変えたからだ
彼らは人類を前進させた

彼らはクレージーと言われるが 私たちは天才だと思う
自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが 
本当に世界を変えているのだから



スティーブが言うと真に説得力がある。
関連記事

COMMENT

EDIT COMMENT

非公開コメント

プロフィール

GOMA28

Author:GOMA28
日々思うことを綴ってゆきます。
絵画や映画や音楽、写真、ITなどを入口に語ることもあります。
悪しからず。
コメント、メッセージ頂ければ嬉しいです。

*当サイトはリンクフリーです。

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QR
最新トラックバック